究極の個人史

Saraへ、あなたを生まなかった理由
ACからの生還

再び、子宮の心配

2013-04-30 16:22:10 | 日記


子どもの頃から
ずーとお母ちゃんが閉経するまで
お母ちゃんの妊娠が怖かった。
そうお母ちゃんの子宮。
私はいつも気がかりだった。

最後に産んだ子
息子。私の弟。
お母ちゃん46歳の時。
その数年後閉経。
私、やっと、
その心配から解放された。

そして、今
再び私はお母ちゃんの
子宮が気がかりだ。
心配で仕方が無い。

78歳のお母ちゃん、
子宮が落ちてきてしまった。
体の外に出てきた。子宮脱。
多産の女性に多い疾患。
だと書かれている。

手術は老齢には
リスクが高いらしい。
本人も怖くて、
逃げている。

だからといって
医師の指導に従うわけではない。
押さえるためにいれた
ペッサリーが出てきてしまったら
そのまま。
出てきてしまった
子宮もそのまま。

外側から押さえる
その疾患専用のコルセット
ちゃんとつけていなかった。
説明書も読まず、
映像での説明も見ず、
常識的な使い方
で試すことが
できない「無知」な
お母ちゃん。

その高価なコルセットのセット
私が買ってあげたのに、
それも緊急で重要だ
というから。
正確に使えずに
疾患を悪化させて
しまった、お母ちゃん。

私は、また
寝てもさめても
お母ちゃんの子宮を
心配している。

皮肉なことだ。




お母ちゃん、ごめん・・・

2013-04-17 17:22:56 | 日記


お母ちゃんの通院に同行。
2ヶ月おきだ。
それまで会えない。
だが、最近やけに会いたい。
お母ちゃんに。

このごろ以前ほど
お母ちゃんは
電話をかけてこない。
電話がなるたび
お母ちゃんかな、
びくびくしたものだ。
また困りごと。
だいたい、お金のこと。
お金がなくて、
困っている事。
その次は、
暑くて、(エアコンがないから)
地獄だ。あせもが苦しめる。
寒くて(一人の時はストーブつけないの)
室温が外温と同じ。
冷えて腰が、ひざが、痛い。
膀胱炎になった。
その次は、
息子が息子の嫁が
はたまた、夫が
私を馬鹿呼ばわりする。
協力してくれないんだよ。

私はそれを聞くたび
不親切な反応をしてしまう。
夏は暑いのよ。
ウチだってエアコンないよ。
冬だからね。
ストーブくらいつけても
良いんじゃないの。
動けば温かくなるよ。
夫も息子たち(産むか否か)も
すべてお母ちゃんが
過去選んできたことじゃん。

お母ちゃんは
ぐちを聞いてほしいのだ。
でも私は先に、
罪の意識がめばえてしまう。
私の今の生活は安定している。
精神的にも、経済的にも。
だから、ぐちを聞くたび、
彼女は私にどうにかして欲しいと
遠回しに要求しているような
気になるのだ。

お母ちゃんの人生は、
お金の心配の歴史だ。
一時たりとて、
経済的な安定など
なかったと思う。

小学校もろくろく行けず、
12歳の時には、
「奉公」へ出された
お母ちゃん。

お母ちゃん、ごめんね。

オードリ・ヘップバーンに憧れて 5

2013-04-04 17:17:41 | 日記


摂食障害と妊娠/出産恐怖

お母ちゃんと墓参り。
初めて行った。
お母ちゃんが入る、
彼女の夫の家族墓。

墓石の横に小さな地蔵。
お母ちゃんは花を一本
線香を1本供えた。
「お義母さんが
建ててくれた水子地蔵。」
「え、どの子の話?」
「交通事故でムチウチに
なった時、流れてしまった子。」

私はその流産は
知らなかった。
じゃ、一体全部で
何度妊娠したの。
中絶した胎児?
流産した子?
私を含め
出産した弟3人。
お母ちゃんの体。
妊娠しやすさ。
驚異だ。

サラ、私があなたを
妊娠しなかった理由。
その一つ。
妊娠そして出産への
異常な程の恐怖。

人は、案ずるより
産むが易し。
というけど。
お母ちゃんの妊娠、
流産、中絶、出産
の繰り返しを見てきた
少女の頃。
お母ちゃんが妊娠するたび
怖い。痛い。苦しい。悲しい。
妬み。恥ずかしい。
そんな感覚を持った。
彼女の妊娠はどんな時でも
歓迎されるものではなかった
子どもの私は、一人で
彼女の妊娠に向き合ってきた。

妊娠の恐怖のひとつ。
「太る」が
追加された。
お母ちゃんの妹
私の伯母さんが
出産後も体重が
落ちず、反対に
太り続けた。
それ以来疾患続きで
一度も回復しなかった。
妊娠したら太る。
私の頭に刷り込まれた。
痩せ願望が強い私には
もう一つの恐怖になった。

初潮以前にすでに私は
妊娠、出産について、
暗いイメージしか持てなかった。