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8月12日に起きた全日空機事故で考える日本航空123便墜落事故の原因

2017-08-14 16:23:15 | 日記
お盆休みの14日、はっきりしない天気ですが夜からは親戚の家の花火大会に行く予定で、その前に自宅でグダグダしている状況です。
そこでなんとなくフジテレビのグッディを見ていたら、12日に起きた全日空の飛行機事故について説明していました。

全日空37便、羽田発伊丹空港行き。羽田空港を離陸して上昇中の午後6時半頃、機内の気圧が低下、20分後に羽田空港に緊急着陸しました。
あの日本航空123便と同じ日、同じ時間、同じ航路で起きた事故ということで話題を呼んでいます。

現在、123便は欠便となっており、一時は123便の出発時刻と同じだった18時頃の羽田発の飛行機はなかったということですが、全日空が10年前に再開したということです。
今回は機材の不具合に気づき、客室の気圧が低下したため機長が手動で酸素マスクを出したということです。そしてその原因は車輪を格納する場所のあるダクトが破損していたことが原因だったということですが、専門家によると、これは本当にまれな事故だということでした。日々の点検では見ることがない場所。2年に一回は確認するのでしょうか??とにかく、そのような稀な場所に起きた事故だということだそうです。

ここで、グッディに出ていた元パイロットの方は、機長の酸素マスクを手動で出したという判断は大変ただしかったということ。
確かに高度が高いところで客室が減圧になってしまうと、人間とは低酸素状態に陥ってしまいます。また、この低酸素状態というのは怪我ではないですから普通だったら気がつきません。

2005年に起きたヘリオス航空522便墜落事故というのは、「操縦士が与圧システムの異常により酸素欠乏で意識不明となり、着陸できないまま燃料切れとなり山間部の森林に激突した」という事故。ちなみに、一人を除いて全員が意識不明になっているというのは、空軍のパイロットが確認しています。
今回もヘリオス航空522便と同じような状況になる危険性があったのでしょうか。機長が酸素マスクを手動で操作したのは正しかったということです。

そしてこの専門家の方、「123便では客室に酸素マスクは降りたが、パイロットは使った形跡はない。だから低酸素状態だったのではないのか。酸素マスクを使っていたら、また別の結果になったのではないのか」と言ったのを聞いて、あれっと思ったのです。

123便って低酸素状態でしたっけ?

あのボイスレコーダーを聞く限り、とても低酸素による意識朦朧状態になっているとは思えません。

ということで調べてみたら、日乗連パンフレットでは「パイロットが急減圧発生時の所定の対応を取らなかったため、酸素マスクを使用した形跡がないことから123便には急減圧が発生していなかった可能性がある」と報告しています。が、事故調では「異常発生の8秒後には機内の与圧が全て失われた」と書いてあります。ですがもしそうであれば、高度6000メートル以上のところで、酸素マスクもなしに18分以上も操縦桿を握れるものでしょうか。
日乗連パンフレットでは「乗員らは2万フィート(6000メートル)以上の高度を酸素マスクなしに18分以上も力を込めて操縦桿を操作していたが、低酸素症の明確な兆候がない。」と説明しています。こういうことから、123便には減圧などなかったのではないかと言われています。

この日乗連パンフレット、とても真摯に事故原因について書かれています。

では、真の事故原因はなんだったかというと、全ての機体が引き上げられていないため本当のことははっきりとはしていませんが、一部ではフラッター現象が原因なのではないかと言われています。
このフラッター現象とは、空気抵抗によって起こる異常振動のことで、翼などの止めネジが緩んでいたりすれば異常振動が起き、それが原因で垂直尾翼が吹き飛んだのではないのかと言われています。

今回の全日空事故は普段の整備ではチェックしないようなところが原因でした。
飛行機は人間が作るもの。機械だからこういう事故だって起きる、ということを示しているような気がします。
以前は、まちがったネジのため、コックピットのガラスが吹き飛んで急減圧したという事故もありました。また、正規品を使わずまがいもののネジを使ったため事故が起きた、という例もあります。また、飛行機の機体に張り巡らされている電気コードがショートして火災が発生したこともあります。
123便は一度尻もち事故を起こしていますし、その修理の時に正規品を使っていなかったかも、あるいはネジを閉め忘れていたということも考えられるかもしれません。
まあ、圧力隔壁も修理のさいに、リベットが1列分止めていなかったと言われていますが、それでは急減圧と機内の様子とか生存者がいたということに矛盾が生じてしまうと思います。

そういうことから、今回グッディに出演していた専門家の人の「酸素マスクをしていたら違った結果になったかも」という表現には憤慨してしまいました。まるでコックピットの3人が悪いような言い方でいやな印象でした。確かに事故調では急激な減圧があったと説明されているのでしょうがないかもしれませんが、なにもいまさら、こんなことを言わなくても良いのではないでしょうか。

ナショジオチャンネルの「メーデー!」を見ていると、事故の原因を徹底的に調査して次に活かすような事故調査委員会の調査ですが、どうも123便に関しては、言われている原因が本当とは思えないような報告も多数あり、次に活かされるような調査がされているのかは疑問に思えます。機体を引き上げる努力はなぜされなかったのでしょうか。
事故の原因がはっきりしないと、亡くなってしまった乗客の皆さんもうかばれないのではないでしょうか。

今回の全日空の事故は奇しくも123便と同じ日、同じ時刻に起きた事故ですが、「飛行機だからどんな事故でも起こりうる」というようなことを教えてくれているのかもしれません。これを機に、今後、ダクト部分の点検が強化されるかもしれませんね。
ネジ1個でも事故につながる、ということを肝に銘じないといけないかもしれません。




8月13日(日)のつぶやき

2017-08-14 05:31:33 | 文化