だらだら無気力ブログ!

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『毒戦』:第8回大阪アジアン映画祭

2013-03-08 23:59:02 | 第8回大阪アジアン映画祭

2013年/中国・香港  <日本初上映作品>

カラー118分
中国語(日本語字幕)

監督:ジョニー・トー
製作・脚本:ワイ・ガーファイ
脚本:ヤウ・ナイホイ、レイ・チャン、ユー・ヘイ
出演:ルイス・クー
   スン・ホンレイ
   ホァン・イー
   ミシェル・イェ
   ラム・シュー


OAFF2013のオープニングを飾るのは、OAFF出品4度目となるジョニー・トー
監督本領発揮のクライムサスペンス。
2012年11月のローマ国際映画祭でサプライズ上映され大きな話題を呼んだ。
主演は『単身男女』(OAFF2011)、『高海抜の恋』(OAFF2012)のルイス・クーと、
『強奪のトライアングル』でもルイス・クーと共演している中国の実力派男優
スン・ホンレイ。
薬物取引と警察捜査の追走劇を、幾重もの伏線で描き出すとともに、中国本土
独特の景色を独自のスタイルに融合させ、よりエネルギッシュな作品に昇華
させた。
スタイリッシュなアクションが冴えわたるジョニー・トー監督入魂作!
アジア映画賞の最優秀作品賞・脚本賞・編集賞にノミネートされている。
                      (第8回大阪アジアン映画祭公式カタログより)
    * * * * * * * *

コカイン工場の爆発事故で家族を失ったティンミン(ルイス・クー)は、車で
逃亡中に衝突事故を起こし、覆面捜査官チャン・レイ(スン・ホンレイ)らが
率いる麻薬対策班に捕まったドラッグ売人のグアンチェン(イン・チューシェン)
と偶然同じ病院に運ばれる。
病院から逃げ出そうとしてチャン・レイに捕まったティンミンは、死刑を逃れる
条件として麻薬組織根絶に協力する取引をし、チャン・レイと共に麻薬組織の
バイヤーのもとに潜入して架空取引を仕掛けるが・・・。
                      (第8回大阪アジアン映画祭公式カタログより)
    * * * * * * * *

今年で8回目となる大阪アジアン映画祭。そのオープニング上映作品として
ジョニー・トー監督の『毒戦』が上映されることに。
去年のオープニング作品『捜査官X』のチケットを発売初日に買いに行けずに
売り切れてしまい見られず悔しい思いをしたので、今年は発売初日の10:00
ぴったりにチケットを買いに行ってなんとかチケットを入手。
仕事を定時で切り上げて梅田ブルグ7へ。

監督らしいクライムサスペンス!!

麻薬製造に携わってみた男と、麻薬対策班の捜査官が麻薬バイヤーに化けて
麻薬組織のボスを引きずりだして逮捕しようとする緊迫感溢れる作品で、
ルイス・クー演じるティンミンが薬物まみれになりながら、車を運転するが、
ハンドル操作を誤って交差点にある店に突入してしまう出だしから一気に
話に引き込まれ、そこから途中でダレることなく最後まで見入ってしまう
内容だった。

そして何よりもスン・ホンレイの演技が素晴らしかった。
バイヤーと会う時は、麻薬組織の人間に化けて会談し、その後、麻薬組織の
人間にはバイヤーに化けて会うんだが、その時、先に会ったバイヤーの口癖や
仕草を真似てくだりは面白かった。
後、ホァン・イーが綺麗だった。

全編に渡って無駄なシーンもなく、緊張感ある作品だったけど、途中で
ラム・シューが出てくると、会場からは何故か笑い声がちらほら。
さらにラム・シュー演じる男のあだ名がファットマンと出たとたん、さらなる
笑い声が。確かに見た目まんまのあだ名だけどね。
個人的にはジョニー・トー監督作品にラム・シューが出演してると何だか安心
する。

終盤にお決まりの銃撃戦がおこり、監督の作品らしくみんな死んじゃう展開に。
ただ監督が好きな暗闇の中での銃撃戦ではなく真昼間の銃撃戦だったけど、
見応えあるシーンだった。

上映前にジョニー・トー監督の舞台挨拶があり、本作に関していろいろお話しが
聞けたんだが、憶えている範囲で書くと、
・以前、大陸で一部撮影した作品があったが、今回は全編大陸で撮った。
・警察モノを大陸で撮りたかった。
・『毒戦』の脚本は、『単身男女』『高海抜の恋』撮影中にじっくり書いた。
・最初は公安に関する脚本を書こうと思っていたけど、中国側の圧力とか
 いろいろあって、変更せざるを得なかった。
・なので、本作は自分が最初に撮りたいと思った内容じゃない。
・公安に関する映画を撮るのは本当に難しかったけど、完成できたのは、
 大陸側も少しづつ変わってきているから。
大体こんな感じの事を言ってた。

やはり大陸で撮るといろいろ制限とかあるみたいですねぇ。
もしかしたら闇夜の銃撃戦とかも制限かかって撮れなかったのかも。
とは言え、個人的には大いに楽しめる作品で大満足。


お薦め度:★★★★★(5/5)

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (やっちゃん)
2013-03-16 23:28:37
はじめまして、山本と申します。
日本で開催される映画祭の一覧を作りました。
地方の小さい映画祭まで、できるだけ集めました。
私自身、映画の製作に携わっている人の話を聴くのがたいへん好きです。
昨年は、古湯の映画祭と湯布院記録映画祭に参加しました。
福岡のアジア映画祭では、タイとイランの映画を見ました。

よろしければご利用ください。
http://www.ajisai.sakura.ne.jp/~tabi/rink/01eigasai.htm

現在はラオスとの国境沿いのタイの田舎に住んでいます。
映画祭に合わせて、日本に行きます。



返信する
>やっちゃんさん (はくじ)
2013-03-17 01:53:28
こんばんは。
コメントありがとうございます。

映画祭、大小合わせると結構開催されていますね。
私は大阪ヨーロッパ映画祭と大阪アジアン映画祭は
毎年参加するように心がけていて、ラテンビート映画祭は
日程に都合がつけば行くようにしてますが、一度、東京
国際映画祭とかにも行ってみたいですね。

リンク先の映画祭情報、利用させていただきます。
返信する
毒戦観ました (しんしん)
2013-04-08 15:13:18
最初はスリリングな展開を予想させたが、大した見せ場もなく「あれっ?」という感じで終了。せっかくの豪華キャストなのに、キャラの描写が希薄すぎるし。最後の長い銃撃戦ではキャストのほとんどが死んでしまうのにも閉口した。まるで警察の作った薬物禁止キャンペーン映画のような余韻が・・。それは言い過ぎ?
返信する
>しんしんさん (はくじ)
2013-04-09 23:17:43
こんばんは。
コメントありがとうございます。

しんしんさん的にはイマイチだったようですね。
確かに監督お得意の闇夜の銃撃戦が無かったり、
ちょっといつものノワール物とは趣が違ったような感じは
ありました。
>>ほとんどが死んでしまう
これは『エグザイル/絆』や『冷たい雨に撃て、約束の銃
弾を』でも見られる展開で、私的にはアリなんですがね。
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