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Brugge Style
英国レジデンスカード申請中
ベルギーから英国へ転居するにあたり、7月にEU市民の家族であることを証明する6ヶ月有効のビザを申請した。
EU市民はEU圏内であればどこにでも居住し就労する権利が認められている(うちの場合、ベルギー人の夫と娘ですな)ので、その家族同伴者として6ヶ月の滞在を認めてくれ、というEU市民家族ビザだ。
その申請のために、わたし自身と夫の会社が揃える書類の多さ、個人情報を記入する事項の煩しさ(ネットで記入できるのはよかった)、詳しいようでいて両義的な説明書き、またパリにまで申請にいかなければならない不自由さはあったが、取得まで2週間から6週間と聞いていたところ、たった5日間でおりた。
でもビザの準備が整ったら携帯にメッセージで連絡する、という連絡はとうとう来ませんでしたな。自分自身でネット上のトラッキングシステムで確認した。待っていてはいけない、と。ヨーロッパ在住心得の基本中の基本。
この早さが;
たまたまオフィスが閑散期だったから(そんな風には見えなかった)
弁護士の最終チェックアップがよかったから
日本国籍ゆえ
ベルギーに13年も住んでいたから
他にもあるかもしれないし、どれも違うのかもしれない。理由やその意思は分からない。権力とはカフカの「城」のようなものなのだ。
第二ステージはレジデンスカード申請だ。これは10月に落ち着いたら即行動を起こすことになっていた。
早々と書類をまとめて弁護士のところに送るという段階に達したものの、ある出来事がわたしの逆鱗にふれ、
「レジデンスカードは申請しない。1月までに日本へ帰る」と、宣言したため延び延びになっていたのだ。あははは。
レジデンスカード申請書類にはEU市民家族ビザで記入したことを重複して記入する必要はなく、また書類の半分以上を弁護士と夫の会社が記入することで、わたしの負担は軽かった。
気になるのは日本大使館の方が、取得は「年々厳しくなっていて、ウワサによると6ヶ月から1年かかるようです」とおっしゃったことだ。
つまりその間、パスポートは取り上げられたまま。英国から出国できないし、どの国に入国することもできない。
英国にはベルギーにあるような身分証明書(写真入りでクレジットカードの形態)がなく、この間、わたしがワタシ自身であるという証明をしてくれるのは、ピンクのぺらぺらのベルギーの運転免許証だけ。
その間、どうしてもパスポートが必要になった場合は返還され、また一から申請を始めなければならないそうである。
弁護士は2冊目のパスポートを取得するようにアドバイスして来た。しかし日本政府が2冊目のパスポートを発行するなど聞いたこともないし、案の定大使館では「ありえません」と無知を諭すように言われた(事実、米国などは便宜上発行することがあるそうである)。
弁護士は2冊目を発行しない日本政府の方針に、女子中学生のように驚いていてみせた。
つい最近やっと弁護士の元に書類を送った。わたしがわたしのパスポートと言う人質を解放したのはもちろん物質的な要求が果たされたからである。
転んでもタダでは起きないのである。卑しい...でもこれもヨーロッパ在住心得の基本なのである(笑)。
ユーロがドミノ式に崩壊したら、英国目指して大陸から人が殺到しそうな気配が...そうしたらレジデンスカード取得もさらに難しくなるのかも...杞憂ですかね。
さらにユーロが崩壊する時がベルギーが分裂するとき、というのがわたしの読みなのだが。
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