『脱パスサッカー論』
永井洋一 著 ベースボールマガジン社発行 1300円
この本はブラジルワールドカップ前に刊行され、時期的にはザックジャパンについて書かれている。おわりにで著者は
『「日本代表が決勝トーナメントで堂々と勝ち進み、永井が書いたことは的外れだった」と批判されることとを願っています。』
と書いている。的外れどころかまさに的中、驚いた。
前半部分でデータからパスサッカーを定義し、ポゼッション率の優位イコール勝利ではないということ(なでしこのスイス戦がそうだった)、日本語リズムとパスサッカーとの相性、蹴鞠というルーツからブラジルにも負けない足技があったかもしれないと続き、日本人の協調性、組織力という意識より単独行動好きな国民性もあるのではないかと語る(少々強引な持っていきかたもあるかもしれないが)。
エピローグ部分が一番面白い。著者の別の本、「カウンターアタック」にも触れている。(こちらも一読の価値あり)
『選手は、次に意図したプレーがうまくいく可能性が少しでも高くないと察知した場合には、さっさとあきらめて隣の選手にボールをパスしてしまう。ボールを奪われる危険が匂うプレーは早めに避け、違う人にバトンを渡してしまって自分は安全圏に退避する』
ザックジャパンのゲームを観ていて一番感じたのがこれだった。少年サッカーにもよくある風景。ミスをしていちいちとがめられたら少年たちはチャレンジなどできない。不器用な足でボールを扱うのである。ミスは当たり前、子どもたちはミスとチャレンジの繰り返しでいい。
ワールドカップ予選が始まる。ハリルジャパンがどのようなサッカーを見せてくれるのかますます楽しみになってきた。
なでしこにはポゼッションからの展開を期待。
永井洋一 著 ベースボールマガジン社発行 1300円
この本はブラジルワールドカップ前に刊行され、時期的にはザックジャパンについて書かれている。おわりにで著者は
『「日本代表が決勝トーナメントで堂々と勝ち進み、永井が書いたことは的外れだった」と批判されることとを願っています。』
と書いている。的外れどころかまさに的中、驚いた。
前半部分でデータからパスサッカーを定義し、ポゼッション率の優位イコール勝利ではないということ(なでしこのスイス戦がそうだった)、日本語リズムとパスサッカーとの相性、蹴鞠というルーツからブラジルにも負けない足技があったかもしれないと続き、日本人の協調性、組織力という意識より単独行動好きな国民性もあるのではないかと語る(少々強引な持っていきかたもあるかもしれないが)。
エピローグ部分が一番面白い。著者の別の本、「カウンターアタック」にも触れている。(こちらも一読の価値あり)
『選手は、次に意図したプレーがうまくいく可能性が少しでも高くないと察知した場合には、さっさとあきらめて隣の選手にボールをパスしてしまう。ボールを奪われる危険が匂うプレーは早めに避け、違う人にバトンを渡してしまって自分は安全圏に退避する』
ザックジャパンのゲームを観ていて一番感じたのがこれだった。少年サッカーにもよくある風景。ミスをしていちいちとがめられたら少年たちはチャレンジなどできない。不器用な足でボールを扱うのである。ミスは当たり前、子どもたちはミスとチャレンジの繰り返しでいい。
ワールドカップ予選が始まる。ハリルジャパンがどのようなサッカーを見せてくれるのかますます楽しみになってきた。
なでしこにはポゼッションからの展開を期待。