★★たそがれジョージの些事彩彩★★

時の過ぎゆくままに忘れ去られていく日々の些事を、気の向くままに記しています。

ハー・マジェスティ(女王陛下)

2024年05月18日 09時33分19秒 | 徒然(つれづれ)
 1969年、九州のド田舎の中学三年生だった私が、初めて買ったビートルズのアルバムが『アビイ・ロード』だった。
 田舎の町にもレコード店はあったけど、そこで国内盤を買うより、少しでもビートルズに近づきたいとの思いで、音楽雑誌の通販でイギリス盤を買ったんだよね。

 届いたレコードは、ジャケットの紙質や外装ビニールの質は悪かったけど、ビートルズと同じ空気をまとっているという、自己満足感は半端じゃなかった。
 もったいなくて、すぐには聴かず、撫でたりさすったり、机の上に立てかけ眺めて、日曜日に満を持してレコードに針を落とした。

 端座傾聴した『アビイ・ロード』は、それまで田舎のトンガった先輩に借りて聴いていた、何枚かのビートルズのどのアルバムとも違っていた。
『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』は、いまひとつピンとこなかったけど、中学生ごときでも、『アビイ・ロード』の完成度はわかった気がしたものだ。

 のちのち、音楽雑誌や平凡パンチで、当時のビートルズのエピソードをいろいろ知るに至って、あらためて『アビイ・ロード』の凄さを実感した。
 バラバラだったビートルズの4人が、奇跡的にひとつになって完成した実質最後のアルバムだ。
 ビートルズの最高傑作と言われる所以もわかるような気がした。

 ポールの脱退宣言を朝日新聞で見たのは、それから半年後だ。
  
 余談だけど、『アビイ・ロード』のラストナンバー「ハー・マジェスティ」を見つけたのは、何回か聴いたあとだったんだよね。
 それまでは「ジ・エンド」が終わると、ステレオのオートストップを待つことなく、終了ボタンを押していたんで気づかなかった。

 たまたま押し忘れた時に、流れて来たので、チョイと嬉しいサプライズだったね。
 そんな人間が巷にも少なからずいて、何かの雑誌にもそのエピソードとともに、歌詞も掲載されていた。

 ポールが女王陛下をおちょくった、鼻歌まがいの曲だ。
 世が世ならば、不敬罪でお縄ものだけど、そこは当時でもジョークには寛大な英国王室、大した問題にはならなかったらしい。

 本来は捨て曲だったのが、正式なビートルズナンバーのひとつとして、一応、真面目に評論されているのには笑えてくる。
 どうせなら、「ジ・エンド」とともにシングルカットしてリリースしていたら、もしかしたら売れていたかもしれない。
 後年、ポールも悪乗りしたのか、女王陛下の前でも歌ったようだ。


ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだよね。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに、磨きがかかってきた気もするしね。でも、そのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがあるんだよね。 そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★ 拙著電子書籍ラインナップ・ここから、またはプロフィールのQRコードから買えます。
 読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

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