ブログ四方山話

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「長田弘」の世界・・・詩集

2011-04-30 19:13:56 | うんちく

詩人・「長田弘」の詩集より抜粋して取り上げます。

イツカ、向コウデ


人生は長いと、ずっと思っていた。
間違っていた。おどろくほど短かった。
きみは、そのことに気づいていたか?

なせばなると、ずっと思っていた。
間違っていた。なしとげたものなんかない。
きみは、そのことに気づいていたか?

わかってくれるはずと、思っていた。
間違っていた。誰も何もわかってくれない。
きみは、そのことに気づいていたか?

ほんとうは、新しい定義が必要だったのだ。
生きること、楽しむこと、そして歳をとることの。
きみは、そのことに気づいていたか?

まっすぐに生きるべきだと、思っていた。
間違っていた。ひとは曲がった木のように生きる。
きみは、そのことに気づいていたか?

サヨナラ、友ヨ、イツカ、向コウデ合オウ。


上記は「死者の贈り物」全20編の中の一編です。もう、10年位前になりましょうか、この「詩集」に遭遇しました。
「少年ジャンプ」何ぞに代表される「青臭い」ものに対する強烈なる「アンチテーゼ」とも読み取れます(まあ、読み方の一つですよ・・・)。ここに書かれているものは有る意味「真実」ですね。
私は「ふたご座」の権化の様な人間ですから、こう言う「アウトサイダー」的なものには妙な共感さえ覚えてしまうのです。

「マトリックス」の「真世界」を見ちゃった~~と言う感じです。


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