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ブログタイトルを変更しましたが特に意味はありません。

"麓のカレー大原屋" IIDA-NAGANO

2009年10月17日 10時41分07秒 | CURRY-専門店・喫茶店・チェーン系


















南信州は飯田にて取材。
カメラマン女史と共に東京からクルマを走らせること約4時間30分。300㌔以上の距離を走って飯田へとたどり着く――といかにも俺が運転してきたかのような書き方をしているが、その実、子供店長ばりに終始助手席で景色を堪能していただけどころか、居眠りまでカマしてしまった身なので、道程の苦労を語るのはここいらにしておきたい。

6:00という早朝に出発したこともあり、現地に到着したのは11:00少し前。取材時間までにはまだ時間があるし、せっかく飯田まで来たのだからということで、地元のカレーを喰っておこうということになった。

“文明の利器”ケータイで目的地周辺のカレー屋を検索。「飯田 カレー屋」というキーワードで真っ先にHitしたのがこのお店だ。「麓のカレー」という店名から、霧に霞む山麓にひっそりと建つログハウス風の店構えを連想したが、果たして実際のところはどうか。とりあえずクルマを走らせることにしよう。

ちょっとした林道を走り抜け、稲田が望めるやや開けた道路の途中にその店はあった。おお、イメージ通りの店構えだぜ。開店時間直後のためか店内に先客の姿なし。天気もいいし、空気も美味いしっつーことで一席のみのテラス席に座を確保することにした。

気さくで優しげなマスターに招き入れられ席へ。目の前に田園が広がり、その向こうに南信州の峰々が連なる絶好のロケーション。吹き抜けるそよ風も快く、こんなところでカレーが喰えるなんで最高じゃねえか。

カレーのメニューは3種類のみという潔さ。<ピリ辛がクセになる>『チキンかれー』、<玉ネギペーストのルウ>『ミニハンバーグカレー』、<2種類のカレーを楽しめます!>『どっちもカレー』がその内訳。ここは迷うことなく『どっちもカレー』で決まりだろう。辛さの指定はできないが、「辛さ増強ペースト」を別途注文すれば相応の辛さが得られるということで、それも併せて頼む。

待つことしばしでカレー到着。おお、ライスの山が2つもある。ちょっとお子様ランチっぽくて妙に嬉しい。カレーの色も鮮やかで実に美味そうである。辛さ増強ペーストを加えて一かき回し。さっそくいただくことにするぜ。

まずは『ハンバーグカレー』。辛さはほとんど感じず、甘さと酸味の効いたマイルドかつフルーティーなテイストのカレーだ。そのまま肉料理のソースなんかにも使えそうで、なるほど確かにハンバーグとの相性が考え抜かれている。「甘さと酸味」と聞くと、欧風カレー的なテイストを想像するかもしれないが、そういった系統の風味やコクとは異なる、類似の対象が挙げられないオリジナリティ溢れるカレーである。「お見事!」だとしか言いようがないぜ。

そして『チキンかれー』。ハンバーグカレーのルウとは対極的な、スパイスの切っ先鋭い、刺激的なカレーだ。写真を見ても分かるとおり、スパイスの粒状感がしっかりと残され、爽やかに抜けるような辛さを感じさせてくれる点はインドカレーのそれに通ずるところがある。具のチキンもホロホロになるまで煮込まれており、見た目以上にリッチな味わい。個人的にはこのカレーはかなりツボ。聞けば信州味噌なども入っているとのことで、ご当地カレーならではの未知なる味わいを愉しませてもらったぜ。

食後に地元の畑で穫れたプチヴェールをサービスでいただく。さっと湯がいたものをマヨネーズで食べるだけなのだが、新鮮なだけに青々とした風味とほのかな甘みが感じられてこれまた美味い。このプチヴェールをつつきながら、カレーづくりを独学で学んだというマスターとしばし談笑。実に素敵なお店じゃないですか。

この日は後に取材が控えているため、以上にとどめておいたが、聞くところによればケーキもかなり美味いらしい。飯田および伊那といった南信エリアは、エレクトロニクス系企業の開発・研究拠点が多いだけに訪れる機会も多い。次回は、ぜひ食後のケーキも併せて愉しむことにしよう。美味かったです。ごちそうさまでした。


PS:

ちなみに翌日の同じく飯田での取材前にもココイチ・飯田座光寺店にて季節限定メニューの「キーマカレー」6辛を喰う。「レギュラーメニューの6辛よりもかなり辛くなりますが大丈夫ですか」という店員さんの忠告を信じずに頼んでしまったのだが、確かに尋常ならぬ辛さで悶絶気味に完食。レギュラーのカレールウとは全く異なる味と風味。これはこれで美味いのだが、ナンと合わせた方がもっと美味いかも。


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