Blue Renaissance 青の革命

エッセーか?ストーリーか?分かりませんが書きます。テーマは「人の創造力の可能性」。

④新しい経済(経済の萎縮循環)

2007-02-08 11:56:58 | Weblog
生産力>消費力となれば、余剰した生産力は、経済価値が失われるので今までの「経済成長」に変わって、「経済萎縮」する可能性があります。
更に、連鎖反応となって、循環現象となる可能性も秘めています。
余剰となった生産力は、どのような経済現象を引き起こすかを考察します。

<余剰となった商品>
消費力を超えて生産されたものは、購買される機会を失い経済価値を失います。
経済価値が無くなると、在庫するだけでも損が発生します。このため、生産者は、生産力の縮小を行う傾向が出てきます。
旧い生産設備ほど人手を必要とするものが多いため、生産力の縮小は、失業者が大量に発生すると予測されます。
生産力>消費力状態だと、全体的に人員が余剰するため、再就職は困難となり、失業は固定化すると考えられます。

<消費力の減少>
所得は、配当か労働の対価として得るものが主体です。
しかし、資産のコスト化で配当が減り、失業者の大量発生により労働の対価が減ると所得が失われたり、減少する人が増えます。
所得が減ると、消費力が減退します。
必要であっても、欲しくても、買うことが出来なくなるためです。消費力の減退は、更に生産力の余剰を生むため、再び、生産力の縮小が行われます。
その結果、再び、消費力が減退します。これは、循環的な連鎖反応となります。

<経済の萎縮循環>
生産力の縮小は、消費力の減退を招き、再び生産力が余剰する・・・これは、循環現象なので、無限に連鎖します。このため、経済は萎縮循環を起こします。
消費者が所得を減じるため、市場はそれに対応するために、低価格化を目指すこととなり、物価も下がるとも予測されます。
物価も、消費量も下がると、売上が大きく下がっていきます。
これは、デフレによく似た現象と言えますが、金融の問題ではありませんから、
デフレと区別しなくては理解が及びません。デフレは金融問題であるため、通貨の供給量を増やすことで回避できますが、経済の萎縮循環を止めるには、消費者の所得問題を解決しなければ、止めることができません。

<経済の萎縮循環の対策>
萎縮循環の発生原因は、失業が貧困を招き、消費力が更に減退するからです。萎縮循環を止めるには、消費力を維持、拡大する必要があります。それを実現するには、消費資金を確保する必要があります。
これを最大限に行うと、消費限界に達するまで、経済が回復します。そして、消費限界に達したところで、経済規模は安定します。
今までのように、生産者に公共投資を行って失業対策で対処しても、効果は全く見られません。生産力>消費力では、生産力の余剰分の失業は「必ず」発生するからです。萎縮循環を止めるには、消費者へ直接公共投資を行う必要があります。
消費資金を提供し、経済の活性化を図ります。

<労働は、義務から権利に>
日本国の憲法にも、労働は国民の義務となっています。労働が義務である理由は、消費が満たされておらず、より多くの生産を行う必要があるからです。
ところが、生産力>消費力となると、生産力を減らしても消費を満たすので、成人全員が、労働する必要が無くなります。労働の対価を得て所得を向上させるのは、
全ての人に許されず権利化します。労働は、義務から権利へと変わります。
生産力>消費力は、憲法さえ適合できなくなる程の、大きな変化をもたらします。