トルコとアラブの微分音の比較 2010年05月26日 | Weblog おおまかに言って、トルコのほうが微分音がより細かいコマ単位で微分の度合いが少なめ、 アラブは4分の1音の微分が基本なので、よりはっきりと微分音が耳につきやすいということがあります。
同じラースト・マカームでもトルコのものは微分音がアラブと違います 2010年05月25日 | Weblog お聞きになってわかるとおり、アラブのマカームで「とても微分音らしい」と代表的に有名なラーストというマカームですが、C,D,E(微分音)F,G,A,B(微分音),C の、微分音の部分がアラブでは4分の1音ですが、トルコではE,Bのそれぞれ1コマ分だけ下がります。聴くとはっきりと微分とわかりにくく、慣れない人は普通のE,Bと思ってしまうかもしれません。 次のものは、アラブのマカームでのラーストです。
違うのに同じ?? 謎のマカーム? クルド VS ヒジャーズカル=クルド 2010年05月24日 | Weblog 同じ音程の間隔のマカームながら、しっかりと別名があるという謎のマカーム。実演してみました。 <マカーム・ヒジャーズカルクルドはマカーム・クルドと同じ音程の間隔(音程構成)を持つが、マカーム・クルドでは、支配的な音が第4音上にあり、ヒジャーズカル・クルドでは支配的な音が第5音上にあるので、ヒジャーズカル・クルドはマカーム・クルドの転換されたバージョン(移調形)ではない、とも>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%A0 とWikiにもありますが、わかったようなわからないような・・・。 ウードで弾いてみると、確かに<マカーム・クルドでは、支配的な音が第4音上、 ヒジャーズカル・クルドでは支配的な音が第5音上>の感じがわかります。なぜか理由はわかりませんが、想像では、ウードで弾いた場合は両方とも2コース目の開放弦なので音質が他の弦と異なるので支配的な音に聞こえるのかな、とも思います。OudProff氏に確認しても、「同じ音程構成のマカームで名前が違うだけ」とのことでした。 クラシック音楽でも、平均律以後でも調性による雰囲気の違いが感知できる、いや、それは単にイメージなだけだ、と議論がされるところですが、現在はとりあえず各楽器の構造や、歌手の音域から調が決められるようです。クラシックでも昔は各調(たとえばハ長調やニ長調などでそれぞれ固有の名称が別にあったと聞いたこともあります。
ピッキングの練習 2010年05月22日 | Weblog ウードの教則動画をアップしている人の、リーシャを使ったピッキングの練習の一例です。このように様々な音符でスケール上下行の練習をするのは良い訓練になります。
マカーム・ニクリーズにおける高めのE♭ 2010年05月20日 | Weblog ロンガ・ニクリーズのご紹介で触れましたが、このマカーム中のE♭はやや高めの音です。冒頭のフレーズがわかりやすいので実演してみました。 トルコ古典音楽では、全音(約203.9セント)を9等分し、その単位をコマkomaと呼び、約22.66セントの幅です。微分音については、ご参考までに2007年08月18日のブログを御覧ください。
ロンガ・ニクリーズ 2010年05月15日 | Weblog トルコ・ウードの名手、ムニール・ヌレッティン・ベケンが演奏するニクリーズ・マカームのタクシームと名曲ロンガ。マカームはC-D-E♭-F#-G-A-B♭-Cですが、このMi♭は高めであって、平均律の♭ではありません。アラブの4分の1音ほどはっきりとした微分音ではないのですが、トルコらしい若干高めの音(1コマ=全音の8分の1、古典音楽では9分の1)です。でも、やはりそのわずかの差が聴いてもはっきりわかり、ニュアンスの違いとして現れます。これもウード音楽の醍醐味です。
ウード演奏ロボット希望! 2010年05月11日 | Weblog やや古い話題で恐縮ですが、以前これを見て正直驚きました。ここまでできるのか、と。1:02~1:09あたりでは、なるほどこうやってビブラートを付けているわけですね。 ウード対応モデルもぜひお願いしたい。バイオリンの弓が使えるのだから、リーシャのトレモロもなんとかなるような気がします。トレモロ動作専用モーターを手首に仕込んで、32分音符どころか64分音符も可能に。
とても素敵なウード・レッスン 2010年05月10日 | Weblog エジプトの先生のようですが、マカーム・ナハーワンド(西洋音楽の短調と等しい)のレッスンをしている様子です。 音名を歌いながらのレッスンは非常に多く、私のトルコの先生、ハッサン先生にもそのようにして鍛えられました。もともと楽譜をさっと読むのが苦手だったので、音名を歌いながらという部分が大変だったのを覚えています。 しかし、音名を歌うだけでのこんなに素敵な音楽になるのはうらやましいです。声もいいですし。