酔生夢死の日録

ド素人が好き勝手に語る妄言です

中日望外の先勝(日本シリーズ①)

2011年11月12日 | 野球
まさか今日勝てるとは思わなかった。

ソフトバンクの先発が和田と想定された今日の初戦は、落合監督は

”捨て試合”にするのではないかと私は思っていた。

従って中日の先発がチェンと聞いても驚きはなかった。

いわゆる相性を考えると、ソフトバンクの和田に吉見をぶつけるのは

得策ではないと思われた。

もし万一、吉見で負けた場合の損失は大きい。

勝負は勝てる可能性の高い方に賭けるべきだ。


ツイッターで興味深い書き込みを見つけた。

それは相手の1番手投手にはこちらの3番手投手、相手の2番手には1番手、

相手の3番手には2番手をぶつけるという戦略である。

これは実に巧みな戦術だと思った。


言うまでもなく、短期決戦では確実に勝つことが求められる。

その意味では初戦にエースをぶつけるのは得策とは言えない。

それでは単なる玉砕戦法になってしまいかねない。

勝てばいいけど負ければ悲惨だ。

勝ちを計算した投手で負けたら、結果はひどいことになるだろう。


要するに相手の1番手の投手が出てくる初戦は”捨て試合”にするのである。

かつて野村克也さんは、日本シリーズの戦略は第1・3・5・7戦を

勝ちに行くことだと言っていた。

これも捨て試合を作ることである。

結局全ての試合に勝てるわけではないので、負けを計算するということは

一見消極的に見えるが、むしろ緻密な計算に基づいている戦略と言うべきだろう。


今日の試合に話を戻す。

私は今日は負けて元々だと思っていた。

従って6回までノーヒットでも焦りは殆どなかった。

ただ、ノーヒット・ノーランだけは避けて欲しかったが・・・。


しかし和田(中日)がホームランを打つことによって同点にして、

一気に流れが変わった。

あれだけ三振を奪取していた和田(ソフトバンク)に急速に勢いが

なくなって来た。

その頃からツイッターでは、これで中日ペースになって来たという書き込みが

増えて来た。

私はまだ半信半疑だったが、ソフトバンクに勢いがなくなったことは

明らかだった。

(ソフトバンクは5回からノーヒット)


そして延長に入った10回表の2アウトで、バッターはこの日DHの和田に

代わってレフトに先発出場の小池。

今更ではあるが、私は一発打つような気がした。

(レギュラーシーズンでもサヨナラホームランを打っていた)

案の定というか、何と言うべきか、小池は本当にホームランを打ってくれた。


ホークスファンには申し訳ないが、あれだけ圧倒的に強かったソフトバンクが

こういう姿を見せるなどということは想像も付かなかった。

適当な例えではないが、俊敏に飛び回っていた蝶が蜘蛛の糸に絡め取られて

悶絶したような印象を受ける。


勝負事恐るべし。