Biting Angle

アニメ・マンガ・ホビーのゆるい話題と、SFとか美術のすこしマジメな感想など。

特撮博物館 会場限定カプセルトイ「巨神兵東京に現わる」ヴィネット

2012年07月28日 | ホビー・フィギュア・プライズなど
東京都現代美術館で開催中の『特撮博物館』で、figmaの巨神兵と並んで人気なのが、
海洋堂の手がけたカプセルトイ「巨神兵東京に現わる」ヴィネットです。

ヴィネットとはもともと「装幀等に使われる小さなイラスト」という意味でしたが、
いまでは「物語性のある小型のジオラマ」を指すことが多くなりました。
かつて海洋堂が「世界名作劇場」の名場面をカプセルトイとして立体化したとき、
「ジオラマ」ではなく「ヴィネット」という名称を使ったことで、この呼び方が
定着したんじゃなかったかな。

ヴィネットの説明は、カプセルに同梱された説明書にも書かれていました。



これによると、海洋堂によるヴィネットの定義は「世界感を切り取って、それぞれの要素をぎゅっと圧縮し、
パースなども用いて立体絵画のように表現した」ものだそうです。

さて、今回用意されたヴィネットは3タイプ。
製作時はまだ映像がなかったため、竹谷隆之氏の作成した巨神兵のひな型と絵コンテを参考に
ヴィネットによって「巨神兵東京に現わる」の世界を表現したそうです。
いわば同じ絵コンテをもとに、映像とヴィネットによる「競作」が行われた…という感じでしょうか。

1.巨神兵現わる
TVなどにキービジュアルとして登場した、鳥居ごしに立ち上がる巨神兵。

造形担当は榎木ともひで氏です。

スモーク部分は、クリアパーツにブラシ塗装を施してあります。


横から見ると、若干パースをつけてアオリ感が出るように作られているのがわかります。


2.プロトンビーム発射
かつて『風の谷のナウシカ』で庵野氏が作画した、ビームを撃つ巨神兵のバストアップ。

こちらの造形も、榎木ともひで氏の担当です。
胸像が得意な榎木氏らしい、躍動感のあるデザインだと思います。

口内のデザインは、映像化されたものと一番違うところでしょう。


こちらはむしろ、ややコミック版の巨神兵に近い顔つきをしている気がします。


ビームのパーツをセット。こちらの色も、映像版とは異なります。




3.焦土
東京を蹂躙する巨神兵の姿を、破壊された都市と共に表現しています。

造形担当は、巨神兵のひな型を製作した竹谷隆之氏。

さすがにこの巨神兵は、映像版に一番近い姿をしています。


小さなヴィネットに大きくパースをつけるのは、海洋堂のお家芸ですね。


本来は下から見上げるイメージで作られていますが、上から見てもいい感じ。




3種並べてみると、それだけでかなり迫力のあるシーンが作れます。




「火の七日間」をイメージして、バックを合成してみました。



ノーマルは彩色版ですが、他にレアカラーとして蓄光タイプもあり。
また、特典つき限定チケットには赤のクリアカラー版「焦土」がついてました。

ヴィネットはfigmaと違って会場限定販売ですが、グッズショップ内にカプセルベンダーがありますから
特撮博を見なくても購入可能。

1個500円はやや高めですが、値段に見合うよい出来ではないでしょうか。

もしダブリが出た場合は、おみやげとして誰かにあげるとか…。
とにかく、プレミア価格での転売だけはしないで欲しいと思います(^^;

(2012.7.30追記…夏のワンフェスでも販売されたようです。今後も会場以外での販売があるかも…?)
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