Biting Angle

アニメ・マンガ・ホビーのゆるい話題と、SFとか美術のすこしマジメな感想など。

特撮リボルテック「機動歩兵」(スタジオぬえデザイン『宇宙の戦士』版)発売!

2012年04月29日 | ホビー・フィギュア・プライズなど
「特撮リボルテック」シリーズの開始当初に製作が発表されたにもかかわらず、
いつまでたっても商品化されずにファンの不安を募らせてきた「機動歩兵」。

ハインラインの戦争SF『宇宙の戦士』に登場し、以後『機動戦士ガンダム』のモビルスーツや、
『トップをねらえ!』のRX-7などに多大な影響を与えた、強化外骨格兵装の元祖ともいえる
この傑作メカのアクションフィギュアが、ようやく完成・発売されました!

これを記念して4月28日に開催された「機動歩兵TALKING NIGHT」では、ハヤカワSF文庫で
機動歩兵を最初に描き、そして今も大切に描き続けている名イラストレーター・加藤直之氏から、
デザイン秘話や立体化への思いなど、機動歩兵に関する貴重なお話を聞かせていただきました。
この様子はUSTREAMでも配信されており、この記事を書いてる時点では録画も見られますので、
ロボットデザインに興味のある方はぜひご覧いただきたいと思います。

さて、会場のワンフェスカフェでは、機動歩兵リボの先行販売も行われてました。
私は既に通販で予約済みですが「イベント入場は無料にするから、そのぶんもう一個買ってね」という
加藤先生の熱い思いにこたえるべく購入したのが、本日ご紹介するアイテムです。

さて、こちらのパッケージをよーく見てください。

なんと加藤先生のサインと、イベントの日付を入れてもらっちゃいました!
まさに記念イベントならではの大サービス!

デザインや全体のバランスは、加藤先生の厳密な監修を経てOKされたもの。
機動歩兵ならではの独特な体型が、忠実に再現されています。

頭のてっぺんまでで10センチ弱とサイズは小さいですが、とてもよくまとまっており
こうして写真で見ると迫力十分です。
なお、手持ち武装の携帯式火焔放射器(ハンド・フレーマー)は、左手だけに装備できます。

背面にはYラックと電磁式噴進弾発射筒(いわゆるレールキャノン)を装備。

腕部と脚部だけでなく、胴体の側面にもジャバラがデザインされています。
このジャバラをきちんと再現することが、加藤先生によるデザイン上の絶対条件のひとつだとか。
また、腰にはちゃんと火炎手榴弾も装備されています(取り外しはできません)。

ちなみに背中の大砲は核弾頭をぶっ放すという剣呑な兵器ですが、この設定を引き継いだのが
『トップをねらえ!』でRX-7が装備していたカリホルニウム核弾頭だと思います。
(弾頭のデザインは『謎の円盤UFO』からの引用でしたが・・・。)

機動歩兵の性能を表現する有名なイラストに「卵を割らずに拾いあげる」というのがあります。
今回のリボルテックでは、その名場面(だけ)を再現するパーツも付属。

この「卵拾い手」も、加藤先生のこだわりポイントだとか。
原作ファンにとってはうれしいパーツですが、できれば左手同様に銃が持てる右手もつけて欲しかった・・・。

できれば中に人が入れる仕様にしたかったそうですが、さすがにそれは無理なので
代わりにパイロットのフィギュアがついています。

原作終盤で主人公がタガログ語をしゃべることから、パイロットの顔はフィリピン系を想定。
加藤先生は「カッコいい西欧系の顔にしたかった」そうですが、今回は原作に準拠しています。

頭部を開けると、中にはパイロットの頭部が収納されています。

上から見ると、肩の位置が搭乗者の体つきと一致しているのがわかります。
この「搭乗者とスーツの関節が一致すること」というのは、いま加藤先生が機動歩兵を描くとき
特にこだわる点であり、立体化を監修する際にも一番重視する部分だそうです。

イベント参加者100名にプレゼントされた、加藤先生描きおろしの機動歩兵イラストと並べてみました。

イラストに合わせて右手に持たせたハンド・フレーマーは、両面テープで強引にくっつけたものです。

こちらのイラスト、実はリボルテックのパッケージ用にと加藤先生が描きおろして海洋堂へ持っていったら
「特撮リボのパッケージは写真を使うことになってるんです」と、あえなく不採用になってしまったもの。
トークの会場には、このイラストを引き伸ばしたポスターも飾られていました。

この絵の縮小版がパッケージ内側の説明文に小さく添えられていますが、あまりにもったいない。
今回だけはルールを曲げてでも、このイラストをパッケージにするべきだったんじゃないかな・・・。

さて、機動歩兵NIGHTで加藤先生から、このような趣旨のお話がありました。
「基本となる形が決まったものは、以後のアレンジにも耐えられる。例えばモナリザがそう。
 機動歩兵も基本の形が確立されているから、リボルテックの特徴であるパーツの組み換えなどで
 いろいろなアレンジを楽しんでもらえばいいと思う。ただし下半身はいじらないでね(笑)。」

ではどんなパーツやオプションを使おうか・・・と考えて思い出したのが、以前に買ったコレ。

リボルテックヤマグチのレーバテイン最終決戦仕様。どデカイパッケージにオプションがてんこ盛りです。

ここから緊急展開ブースターとガトリング砲、さらにデモリッション・ガンを持ってきて
こんな作例を組んでみました。



あんがい違和感なく組めたと思いますが、どうでしょう?
用途としては大気圏下で断崖や高地等の侵入困難な敵拠点に高速度で侵攻・打撃を加え、
一気に制圧するための特殊装備という感じでしょうか。

近接格闘戦を想定して、ナイフ二刀流にも挑戦。

これはこれで強そうに見えます。というか、ナイフとか普通に持ってそう。

デモリッション・ガンを展開して、ガン・ハウザーモードにしてみました。

バスター・ランチャーっぽさを狙ってみたのですが、これはさすがに無理があったかも。

フィギュア王での作例にあったという、ウォーマシンのガトリングガン装備。

武装自体はちょっと貧弱な感じですが、エフェクトパーツが効いてます。

形状が独特なので、自立させたりポーズをつけるのはちょっと難儀ですが、
リアル系メカの装備なら大抵のものは流用できそうな汎用性は魅力的。
各種パーツやオプションを活用すれば、バリエーションはそれこそ無限大です。
また、数を揃えることでより軍隊っぽさを協調することもできます。
サイズの小ささは、飾るとき邪魔にならないというメリットとも言えるでしょう。

メカ好きなら少なくともひとつ、機動歩兵好きなら二つ以上は購入するべき傑作です!
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