いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

私の心が聞こえる? 第10話

2015年01月13日 | 私の心が聞こえる?
〈あらすじ〉

理事会に出席したチャ・ドンジュは、化粧品事業「エナジーセル」をプレゼンする。
5年間、密かに開発研究を進めてきた。
強気のシステム半導体事業を推し進めようとする父への反撃が始まる。
化粧品事業は、祖父がおこしたウギョンの象徴。
ドンジュとヒョンスクは、あえてその分野を復活させ、ジンチョルを追い落とすつもりだ。

一方、父をクビにされたウリは、怒ってドンジュの会社に乗り込んだ。
「家族に手を出したらゆるさないと言ったわ!
あんたたちのせいで兄と母を失った。父まで不幸にしたらゆるさない!
チャ・ドンジュ、あんたはなぜこんな人間になってしまったの?
ウギョンを憎んでも、あんただけは憎まずにいたのに」
ジンチョルの前で火事の件についていいつのろうとしたウリを、ドンジュは止めた。
「あなたのことは知らないから、これ以上つきまとうな」
ドンジュは、自分の復讐にウリたちを巻き込みたくないのだ。
しかし、ウリにはわけがわからない。ドンジュは友達だったのに……。

ドンジュの対応で、ジンチョルにはウリのことを気付かれずにすんだ。
内心は苦々しく思っているジンチョルも、息子の新事業を応援する、としか言えない。
他の理事も認める確かに優れたプレゼンテーションだった。
システム半導体の資金繰りについては、苦しい展開だ。
娘ミンスがエナジーセルに深く関わっていたとして、
カン理事に私費をまわせというジンチョルだが、理事には拒否される。
前会長を裏切ってまで得た金を失いたくはない。
カン理事も、ジンチョルを裏切る可能性がある人物なのである。

シネは、ジンチョルの命を受け、再びヒョンスクの秘書になる。
ヒョンスクも、ふたりの関係を知りながら、彼女を受け入れるのだった。

会社のロビーで大きな水槽の前にたたずんでいるウリ。
さびしげな姿を、ドンジュは遠くから見ていた。
そこへジュナが現れて、ウリに話しかける。
ウリはじっと彼の顔を見たが、ものも言わずに背を向けた。
とりつく島もない態度に、ジュナもそれ以上声をかけられない。
すると父親の説教から逃れようと、ミンスが走ってきた。
「ポン・ウリ!妹よ!ごはん食べよう!」
ミンスのペースに巻き込まれ、連れていかれるウリ。
ドンジュとジュナは、それぞれがふたりの後を見送った。

ミンスとウリが、ドンジュとジュナの悪口でおおいに盛り上がっている頃、
当のドンジュは自宅で水槽のさかなたちに話しかけていた。
「何もしらないくせに……」
ウリもまた、酒に酔ってつぶやく。
「何も知らないくせに……」

「妹よ、私には夢があるのよ。あんたの夢はなに?」
ミンスにきかれてウリは答える。
毎日が忙しくて、たいへんで、自分に夢があることすら忘れてしまった。
いつのまにか、諦めてしまった……。

べろべろに酔いつぶれたふたりを、ジュナが迎えにきた。
「もう酒はやめて、家に帰ろう」
優しく話しかけるジュナをじっと見つめたウリは、彼を指さしていった。
「兄さんだ。マル兄さん」
内心ドキリとするジュナだが、ウリは続けて店内の男性客を指さしながら歌うように数えていく。
「マル兄さんがふたり、マル兄さんがさんにん、マル兄さんがよにん、マル兄さんがごにん……」
眠ってしまうウリ。
ジュナはミンスを送る旨、ヒョンスクに報告の電話をかけた。
「あの子も一緒です。ポン・ウリが父親の解雇のことで会社に押しかけてきたんです」
「……そう、話してくれてうれしいわ」
ふっと微笑むヒョンスク。

植物園をクビになったヨンギュだが、そんなことは理解できないのが彼だ。
家族は、「明日になったら行くんだよ」といい、
いざ明日になると「今日は今日だよ。明日は明日」とういいくるめていたのだが、
「12時過ぎたら明日だぞ」とモンギュンが教えてしまった。
真夜中に植物園に出かけるヨンギュ。
そして、テラスでひとり座っているドンジュを見つけて声をかけた。

最初はヨンギュを避けようとしたドンジュだが、彼の手に傷があるのを見て、
家の中に招き入れ、手当をしてやる。
「あなたには嫌いなものがありますか?憎いもの、嫌いなもの」
「ないです。全部好きです」
というヨンギュの純粋さに、驚くドンジュ。
「あ、でも怖いものはあります。火が怖い。火が本当に怖いです。火事、工場、シネにキムチをあげた時の人」
繰り返すヨンギュ。
そしてドンジュに聞いた。
「ドンジュさんは怖いものありますか?」
「暗闇が怖いです」
暗闇では、何も見えないし、何も聞こえない。全部黒くて息が詰まる。目をつむるのが怖い。
「さあ、家に帰らなきゃ」
ヨンギュは楽しそうに家に帰っていった。

ジュナは、ウリを車で送ってきた。
「ポン・ウリさん、ポン・ウリさん」
呼びかけて肩を揺するが、ウリはぐっすり眠っていて起きる気配もない。
「ウリや」
親しく名を呼ぶジュナの目に、ウリのリュックにお守りのようにつけてある時計が見えた。
ミスクが自分のために買ってくれた腕時計。
別れた日に、ウリに手渡した腕時計。
「ポン・ウリさん!」
ジュナはまた声をかけた。

ヨンギュが忘れていった懐中電灯を届けようと、名簿を頼りに家を探していたドンジュは、
ウリをおぶって階段を登るジュナの姿を見た。
本当の兄と妹のようなふたり。

ジュナはウリを背負って家の前まで来た。
背中で彼女が何度もつぶやく。
「ママ……ママ……」
おろして階段に腰掛けると、ウリが頭をもたせかけてきた。
ジュナは小さくため息をついた。

翌日、ジュナが眠っていると、ドンジュにたたき起こされた。
水をかけ、キャッチボールに誘う。
昔、ジュナがドンジュにそうしたように。
「兄さんはふたつのことができるね。医者なのに経営も学んだ。
僕はひとつのことしかできない。車を運転してるときは電話できない。
空を見てると兄さんと話せない。しゃべれるけど、聞こえない。
ウリを知らないふりしてもごめんと言えない。
でも兄さんは、僕の兄をやって、ウリの兄をやってる」
「それがいいたくてこんなことを?」
ジュナの独り言は、ドンジュには聞こえない。
「今なんていったの?」
「新作発表会の準備をがんばれと言ったのさ」
「うそだ、ちがうだろ?なんて言ったんだよ」

楽しそうにじゃれ合うふたりの向こうで、ヨンギュが植物園の責任者に追い払われている。
「お前はクビになったんだよ!」
ジュナは、その様子がドンジュに見えないように、彼を誘導していく。
慌ててとんできたウリは、そんなふたりを見て苦々しくつぶやく。
「アリのフンコンビね」
とにかく事情が理解できないヨンギュをなだめるので精一杯のウリ。

新作発表会の準備が、ホテルで行われている。
リハーサル中、一瞬会場が真っ暗になり、ドンジュは緊張し、不安になり、思わず兄を呼んだ。
「兄さん!ジュナ兄さん!」
ジュナはすぐに彼のもとへ駆けつけ、肘をとった。
すがるように、兄の腕を必死でつかむドンジュ。
ヒョンスクも、不安そうに彼の姿を見ていた。

すべての準備を終え、ドンジュとジュナが一緒にいるところへ、スンチョルがやってきた。
現金の入った分厚い封筒を叩きつける。
ウリのかわりに、契約金を返そうというのだ。
「チャ・ドンジュ、お前がウリに払った金だ!
母親を殺し、兄を家出させ、ウリを騙して父親までクビにした。
いくらお前が悪い奴でも、あいつの生き方を見ていたらこんなことはできないはずだ。
今度あいつを泣かせたら、あいつがゆるしても俺がゆるさない」

エナジーセル化粧品発表会は盛況だった。
多くの記者が取材にきて、たくさんのフラッシュ、人の海、笑顔、ライト。
帰宅したドンジュは、具合が悪くて今にも倒れそうだ。
ジュナから電話があったが、平気なふりをするドンジュ。
そこへ、ウリが怒って乗り込んできた。
「父さんはどこ!」
ジュナは、ヨンギュに家の魚の世話をするよう頼んでいたのだ。

「後で話そう、帰ってくれ」
あまりの具合の悪さにそう言うドンジュだが、ウリは納得しない。
しかし、目の前でドンジュが倒れてしまった。

思わずかけよるウリ。
「チャ・ドンジュ、チャ・ドンジュ!あんたどこか悪いの?
どこか痛い?私の声が聞こえない?」
ジュナは、ぼんやりした意識の中で、昔のことを思い出している。
大きな木の下で、耳をふさいで、ウリと話をした。
「目をつぶれば誰にでも会えるのよ。声は?声は聞こえる?」
「ああ、聞こえる」
「何が?何が聞こえる?」

今、ドンジュは、ウリに答えようと思う。
ドンジュは彼女を胸に抱き寄せると、うわごとのようにつぶやいた。
「聞こえる、お前の声が。聞こえる、お前の声が」

(つづく)

久々にジョンウム姉さんの酔っ払い演技が炸裂ですね。
やっぱりすごいわ、この人の酔っ払い演技は最高。
ミンスもなかなかいい味出してるけどね~。

それはさておき、ジュナを指さして「マルオッパ」と言った時はさすがにドキリとしました。
やっぱりウリは、希望を捨てきれていないんだな、
どうしても、ジュナにマルの面影を見てしまうんだな、と。
酔っ払いの戯言みたいに処理されてましたけど、案外深いと思うなぁ。

ウリをおぶって歩くジュナは、15年もたって、はじめて兄らしいことをしてるんだな、と思った。
幼い頃は、ウリをうるさく思っていて、優しい言葉もかけたことがなかったのに……。
心なしかジュナも嬉しそうで、ウリを見つめる目が優しいです。

でも、それはドンジュにとってはつらいことなんだよね~。
自分がどれほど彼を必要としているか。
暗闇の恐怖の中で、すがるのは兄の腕なんだよ。
「僕たちの15年を思い出して!」っていわんばかりのキャッチボールのお誘い。
「それがいいたくてこんなこと……」とジュナはつぶやいて納得してましたが、
私にはハテナマークです。

「兄さんは僕の兄役とポン・ウリの兄役、ふたつをこなしてる」と言っていましたが、
本音は「僕だけの兄さんでいて欲しい」ってことなのかなぁ。
遠回しなジェラシーですね。

ドンジュは、自分たちの復讐にウリたちを巻き込みたくなくて冷たくするんだけど、
やっぱりヨンギュの純粋さにひかれて、拒絶しきれないのね。
誰も嫌いじゃない、誰も憎くない、というピュアなヨンギュ。
「ミスクさんと同じ目をした人に会いました。でも手話はできません」なんて、
核心を突いているではありませんか。

ヒョンスクさんとジュナのいちゃつきっぷりも気にくわないですが、
ドンジュとジュナも大概にしろよ、という感じです。
なんだあのキャッキャウフフは。
はじめからマルのことを、素直な尊敬のまなざしで見ていたドンジュはわかりますが、
マルはどうやってこの弟を愛するようになったんでしょうかね?
やはり、つらく苦しい境遇を見ていて、同情したのでしょうか?
ヒョンスクに愛されたくて、ドンジュのことも愛するようになったんでしょうか?
彼のドンジュに対する愛情は嘘ではない。
そこが好きです。
もともと優しい子だったんだろうな、マルは。

新作発表会で真っ暗になった時の演出は、いまいちだな~と思いました。
あれ、手違いで真っ暗になった、という設定ですよね?
それとも、画面に映ったように薄明るい感じでよかったわけ?
見ている視聴者にとっては不親切になるかもしれないけれど、
ドンジュが見ているそのままの暗さを演出して欲しかったな、と。
その方がスポットがついた時の効果も高いし、
ドンジュの不安感もよく伝わると思うの。
あの明るさだと、「十分見えてんじゃん」と言いたくなる。
もちろんドンジュは、薄暗くて人の口元が見えないだけで、何をいっているかわからなくなり、
不安になるのだ、ということはわかっているのだけれど。
心理描写も含めて、もっと暗い画面がよかったな、と思います。

この先、ドンジュの耳が聞こえないことはいつウリにバレるのかしら?
やっぱりヨンギュ経由かな~。
ジュナはウリにひかれていくかもしれませんが、あくまで兄目線でお願いしたい。
ま、もともと赤の他人ですけれども。
「マル兄さん」をずっと待っていたウリを戸惑わせないでほしいし、
わたしも「兄さん」としての愛情を期待してますよ。

スンチョル、どう見ても脈がない。
今回がんばったのはあっぱれですが、気の毒で仕方がないよ~。
これからもいい友人としてウリを支えてあげてね。
今日のあんたは男だったよ!
さすがのウリも、ちょっとジーンとくると思うよ。
あくまで、そこどまりだけど……。

さて次回はどうなるか。
う~ん、ただ、このドラマおもしろいんだけど、引きはいまいちなんだよね~。
次回どうなるか、って書いたけど、正直そこまでドキドキしないというか。

たぶん、ウリとドンジュはきっと結ばれるってわかってるからだね。
(いや、もちろん結末は知らないけれど、これで悲劇ってことはないでしょう)
このふたりに関しては妙な安心感。
ところが、ジュナとウリ、ジュナとドンジュに関しては、すごい緊張して見ちゃうんだよね。

わたしにとって、このドラマの主役はもはやジュナ=マルなのかも……。

次回は取りあえず救急車呼んだらいいと思うよ!ウリ!



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