いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

根の深い木 第3話

2014年04月04日 | 根の深い木
1話、2話と感想を書いてきましたが、
読み直してみると言いたりないところがいっぱいありますね~。

トルボクとタム。
幼いふたりの、お互いに対する精一杯の贈り物。
タムは、美しい絹の端布をこっそり集めて袋を縫う。
「福」という漢字が金糸で刺繍されています。
これが韓国のパッチワーク、ポジャギかぁ。
トルボクは、市場でくすねてきた紅。
きれいな細工の入れ物に入っています。
「でも、かどが欠けちゃってさ……」とくやしそうなトルボクに、
「また盗ってきて!」というタム。
おいおい、って感じですが、本当に本当に貧しく、虐げられているふたりの幼い恋です。

息子を押さえつけ、いつまでも自分が実権を握る続ける先王。
方陣を払いのけ、持論を展開します。
中央にただひとつ「一」を置く。
そうすれば、縦横斜め、すべての列の和は「一」である。
王はひとり。すべての実権を握る。
これが彼の信じる王道なのです。

印象に残るいくつかのシーン。
それなのになんでわたし書きもらしちゃってるのかしら?

それだけドラマが濃いのよ!


《あらすじ》

送られた方陣の意味に気付いたイ・ドは、夜中に軍事訓練をする父に会いにゆく。
不遜にも、自分に向かって飛んでくる矢にひるむことなく、進んでゆくイ・ド。

そして、卑屈に膝をつき、命乞いをするのだった。
自分の非を認め、二度と逆らわないと誓うイ・ドに、王の威厳は毛ほどもない。
すべてを父に任せ、軍権すらも放棄するというイ・ド。

先王は、息子のもとへ近づき、耳元で囁いた。
「そなたの言葉に足りない物は、心だ。本心とは思えぬ」
父の目を見て、イ・ドは微笑む。
「父上の洞察力が鈍っていないとわかり、安心いたしました」

「空の重箱を贈った意味がわからぬか」
先王は、眉をひそめて囁く。
「魔方陣型の箱ならいただきました。
父上は方陣の解き方を教えてくださった。
しかし、あの箱に一はありませんでした。それで悟ったのです。
父上なき後の朝鮮、それに備えよ、という意味でしょう?
その方が、父上にも好都合では?わたしの他に王になる者がおりません」
イ・ドの言葉には、自信が満ちている。
「そなたは答えを見つけたようだな。そなたの朝鮮を」
「はい。これからは、どんな方陣でも解けます」

先王は、再び息子から離れ、公に声をかけた。
「すべてをわたしに委ね、王は何をなさいますか?」
イ・ドは、殿閣を建て、学問に励み、父を支えたいと言う。
(そなたの答えとはその程度のものか……)父は密かに失望するが、
(今はこれがどれほどのものかわからないでしょう……)と心でつぶやくイ・ド。
許可は出た。そしてその殿閣は、先王により「集賢殿」と名付けられた。

夜半、ふたりだけの席で、あらためてそれについて話す先王とイ・ド。
イ・ドが目指すのは文治の王。
力ではなく、話し合いでものごとを解決する政治。
「まさか経筳をするつもりか?」
臣下が王を教え導くという経筳は、官僚たちが王を牽制し、意のままに操る装置にもなり得るのだ。
先王は、断じて認めない。
国が起きてたかだか26年、今は力を持って、国民をひとつにまとめることこそが重要なのだ。

反論せず、下がろうとするイ・ドを、先王が呼び止めた。
「密本。密本を知っているか?」
「はい。民のうわさにすぎません。逆賊による秘密結社だと」
「うわさ話ではない。チョン・ドジョンが組織して……」
チョン一族は殺され、根絶やしにされたはずだが、彼の甥チョン・ギジュンが生きているはず。
「チョン・ギジュンの影響だな。そなたが文治政治を目指すというのも、経筳の考えも」
イ・ドは、そのようなものは知りませんと、しらをきった。

少年の頃、イ・ドは科挙を見学していた。
自分より少し年上の少年が、真っ先に提出した答案を見て、イ・ドの顔色が変わる。
そこには、朝鮮建国に尽力したチョン・ドジュンの思想が記されていた。
すなわち、王に権力はあらず。朝廷を動かすのは臣下である、と。
答案の主は、チョン・ギジュン。
粛正されたチョン・ドジョンの甥にあたる人物だ。

イ・ドは文政公の祠堂に彼を追ってゆき、彼と問答をする。
朝鮮建国の理念は、民を力で抑えることではない。
三峯先生(チョン・ドジョン)は、王の暴走を抑え、王を教育するために経筳をもうけたが、
制度は骨抜きにされた。
「先生の建国理念を返してもらおう。
お前の父は、三峯先生から朝鮮を盗んだ。盗人で、人殺しだ」
イ・ドは父を侮辱され、思わず彼を殴ってしまう。
まるで父の政治をなぞるかのように。

王は、科挙試験の答案を読み、すぐさま粛正に動いていた。
家に帰ろうとしていたチョン・ギジュンは、自宅が役人に踏みにじられている現場を目にする。
父の片腕、マルセンが鬼の形相でチョン・ギジュンとその父ドグァンを探している。
罪もない老人が斬り殺されそうになり、
「わたしが行く!」と一度は立ち上がったイ・ドだったが、
飛び散る血しぶきに恐れをなして出ていくことができない。
「お前は誰も助けられないし、何もできない」
ふっと笑って、ギジュンは茂みから立ち上がり、堂々と出ていった。
「わたしだ!わたしがチョン・ギジュンだ!」
役人たちが駆け寄り、彼を木刀で打ち据える。
「わたしは逃げたりしない!」
マルセンがギジュンを斬ろうと刀を振り上げたそのとき、
馬に乗ったドグァンが走り寄り、息子を抱え上げた。
仲間と共に逃亡するチョン親子。
血にまみれた真っ赤な唇が、「お前は何もできない」とつぶやくのを、イ・ドは見ていた。

イ・ドが少年の頃の強烈な思い出を思い起こしている頃、
先王もまた、苦い思い出をなぞっていた。

逃亡したチョン親子を探している最中、屋敷の地下に秘密の洞窟を見つけた。
壁に彫られたチョン・ドジョンの言葉。
王は朝鮮の象徴に過ぎない。花は腐れば落としてしまえばよい。
政治を支えるのは、宰相だ。
官僚たちよ、朝鮮を支える深い根となれ。
国を守れ。

王は、死に際のチョン・ドジョンの言葉を思い出す。
花は花にすぎない。
根になることも、根を枯らすこともできない。

遠くで、ふくろうが鳴いていた。

ひるがえって現代。
マルセンが、チョン親子のゆくえをとうとう突き止めていた。
その動きをイ・ドも知り、チョン親子の保護に動き出す。頼りはムヒュルだ。
彼の集賢殿には、絶対にチョン・ギジュンが必要なのだ。

チョン・ドグァンは官警に追われ、共の者と一緒に泮村へと逃げ込んでいた。
彼らは、定期的に泮村の行首と祠堂で情報交換をしていたのだ。
行首は、ドグァンに吉報を伝える。
長らく行方不明だった、三峯先生の「密本の書」が見つかったのだ。
これで再び、密本を結成することができる!

しかし、喜びに涙する祠堂を、密かにマルセンたちが抱囲していた。
もちろん、泮村は治外法権。儒生たちの力が大きく働き、王ですら立ち入りはゆるされない。
だからこその、マルセンたちの黒装束だ。
全員が刺客となり、もしもの際は王とは無関係だと言い切って死ぬ覚悟だ。

いよいよ刺客たちが祠堂に踏み込もうという時、
大門からひとりの少年が躍り出てきた。
大勢の黒装束を見て驚く少年は、トルボクだ。
監禁されていた小屋から、必死で逃げ出してきたのだ。
「子どもではないか」マルセンが部下に始末を命じた瞬間、
トルボクを追ってきた村の者たちがなだれ込んできた。

トルボクを挟んで対峙するマルセンら刺客と、村人たち。
どちらも相手が、トルボクの仲間だと勘違いをしている……。

表の騒ぎを聞きつけた行首は、ドグァンを秘密の通路から逃がし、祠堂から出てきた。
「神聖な場所で剣を抜くとは、お前たちは何者だ!」
そして乱戦が始まった。
大混乱のなか、こっそりと逃げ出すトルボク。

そして林道でドグァンらと鉢合わせしたトルボクは、彼の馬を奪って逃げた。
「待て!」共の者が手をかけたのはトルボクの守り袋。紐はちぎれて、袋は男の手に。
仕方なく、残りの馬に乗って逃げ出すドグァンたち。
しかし、彼らははたと気付いた。
「密本の書が、奪われた馬の上だ!」
「お、俺の守り袋がねぇ!」

彼らを追う官軍と、マルセンら刺客。そしてチョン親子を保護しようと動くムヒュル。
それぞれが、夜の闇の中を疾走する。


(つづく)


ん、まぁ~!どうなるんでしょ?!
驚きの展開で次号に続く!でしたね。
しかし、いくつかの秘密があきらかに。

「密本」

このドラマの概要を知った時、
「密本」は、本そのものの事だと想像していました。

でも違った!
これは王に対抗する士大夫たちの秘密結社だったのですね。
政治家と官僚?みたいな気もしますが、ちょっと違いますね。

だって王様は世襲制なんだもの。
政治家は選挙で選ばれますが、王様は血筋オンリー。
むちゃくちゃな人が王になったら国はむちゃくちゃになっちゃう。
暴走しかねない王を牽制する人間が必要です。
そこで、重要なのが宰相。
そして官僚組織。

王とは、花である。
花が腐って落ちたとしても、木が枯れることはない。
大樹を支えるものは、深い根。
根さえ腐っていなければ、木は大きく伸び続け、生き続ける。
そんな根になれ、と秘密結社「密本」は、士大夫たちを鼓舞し続けるのです。

それもこれも、先王がとにかく専制君主であったせいですよね。
その横暴なやり方に抵抗するために組織されたのが「密本」
←ここはちょっと違うね。別に先王のせいじゃないね。
そもそも建国の際の思想が、こういう思想だったわけだ。


しかし、彼らはどんなやり方で、王の圧政に抵抗しているのでしょうか?
貧しい人々に学問を教え続ける?
いやいや、何年かかるかわかんないでしょ。
今!現在の!王に!どんな手段で対抗しているのか?
そこが知りたい!

と思ったら、その「密本」の初代党首である先生の決起書みたいなのがなくなってたんですね。
だから、今現在、「密本」組織は存在していないわけだ。
再結成しようにも、本物の「密本」だという証拠がなければね。
罠かもしれないんだからさ、人はおいそれとは集まらないわな。

ところが、やっとその書が見つかった。

これもすごい話ですよね。
表面上は、政治に一切かかわるな!と厳命している行首その人が、
三峯の教えを守っている筆頭だったわけです。
しかも、大事な大事な密本の書は、あの、燃やしちゃった本とは関係なかった。
それを包んでいた帯の中にあったんですね~。

「元」と書かれた木の札が、何かの合図だったのでしょうか?
行首にあっさり捕まって、自決しちゃった男は、誰のために働いていたのでしょうか?
あ、これがマルセンの仕込んだスパイ?

いやいや、たいへんですなー。

イ・ドや、先王が過去の回想をするシーンが続いたので、一瞬混乱しました。
え?え?どれが「今」?
基本、王もマルセンもドグァンも、今と昔が同じ顔なので混乱したのね。
6~7年まえくらいの設定なんかな?

ドグァンさんたちは、今、見つかって追いかけられております。たいへんです。

イ・ドが密かに取り出して見ていたのは、チョン・ギジュンの科挙の答案だったみたいですね。
彼の脳裏に何度も浮かんできた謎の少年は、ギジュンだったのね。
ふたりには、ああいう過去があったんだ。



ちょっとテイストの違う少年時代のイ・ド。たっぷりしてるが凜々しいチョン・ギジュン。


それまでは、自分の父を信じて疑わなかったイ・ドが、
初めて、理性の声に耳を傾け、つらい現実を直視した日であったわけか。
ギジュンくんのおかげで、イ・ドは文治政治を目指す。
先王の洞察力はやはりだてじゃないです。

どうもわたしは、先王を憎みきれない。
もちろんおそろしい人だけれども、
無能な役立たずよりなんぼかマシではないでしょうか?
たかだか26年しかたってない脆弱な国を列国から守るには、
力が大事だ、という考えもあながち間違っていないのでは?

う~ん。でも有能な官僚や、良心的な臣下を殺しまくっているわけだし、
兄弟たちだって平気で殺しているんだものねぇ。
考え方には一理あるけど、やっぱどこか狂った王なんだろうな。
こやつが死ぬまでこの恐怖政治が続くのかと思うとゾッとするね。
国を思う気持ちは同じなのだが、視点が違うのね。

前回までとは打って変わって、イ・ドが覚悟を決めました!
いよっ!おとこまえ!


おひげのそり跡が初々しい。ひげがないと子ども!って感じですね。

コソコソとふたりだけでかわす、父と息子の会話。
こないだ森の中、大声でいろいろ話してたのとは対照的ですね~。
イ・ドは、「能ある鷹は爪を隠す」戦法で生き抜くことにしたようです。
集賢殿が、彼の計画のキモ。
きっとここでハングルが創られていくんですね。楽しみ。

笑っちゃうのは、やっぱりトルボク。
炎に手を焼かれることにも耐え、逃げ出した根性はあっぱれです。
本気でただものじゃないわ。
そしてポカーンとあの大事な場面に飛び出しちゃう。

運がいいのか悪いのか?

どちらにしても強運の持ち主には間違いありませんね。

しかしドグァンさんを馬から引きずり下ろしちゃうとは!
大人顔負けのトルボク。
一緒に逃げるのかと思っていたのに、あくまで独立独歩の人。
他人を頼ろうなんてはなから思っちゃいません。

彼らの道はどこで交わるのかと思いきや、
守り袋(父の遺書入り)と密本の書が互いの手の中に……。
でもトルボク、馬上に袋を置いたままですよ?
どうなっちゃうのかなぁ……。

今回は、わたしの一押し中年、チョ・マルセンが渋めに活躍。
彼がここまでして仕えている王なので、先王のこと嫌いになれないという側面もあるのですが。
側近マルセンの心の内をいずれ聞いてみたいです。
空の重箱送りは真っ青になって止めてたもんね。
彼なりの矜持があっての、宮仕えだと信じてますよ。
まだ少年といえる年のギジュンを、ためらいもなく斬り殺そうとするこわい人だけどね。
先王と思想を同じくする人なんかな。


木製の珠のあごひも?装飾?が好き。

あの、密本地下坑道で聞いた「ふくろう」の鳴き声。
意味深ですよね~。絶対、忍者とかが使うような合図でしょ?
後々、なにか意味があるとわかってくるんじゃないでしょうか?

これ、一気に借りて観ないとダメなタイプの作品かも……。
うわー、どうしよう。

とりあえず4話に続く!



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