いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

善徳女王 第16話

2013年03月17日 | 善徳女王
《あらすじ》

目の見えないチルスクは、ぶつかった相手がトンマンだとわからない。
「失礼した」
と立ち去るチルスクを追ったトンマンは、彼が神殿へ入っていくのを目撃する。

やはり、チルスクを差し向けたのはミシルだったのだ。
(なぜ?なぜだ?オンマ、わたしは何者なの?)
悩み、涙を流すトンマン。

トンマンはチョンミョン王女のもとを尋ね、友人として話がしたいと頼んだ。
チルスクのことを打ち明け、自分が誰が調べたいという。
そして大事に持っていた母の肖像をチョンミョンに見せた。
「ミシルの口から理由をきくんだ。
だから頼む。チルスクは神殿に入った。秘密の部屋があるんじゃないかな?
こっそり探ってほしいんだ」

その頃、神官ソリは、慰天祭は必要だと王に進言していた。
慰天祭とは、チヌン大帝時代には毎年とりおこなわれていた行事。
しかしミシルが仕切るようになってからは、彼女が望む時のみ、開催される。
そしてその度に、ミシルは啓示を受け、ほしいものを手に入れてきた。
今、ミシルは何を欲しているのか?

洪水、日照り、火災……ミシルの予見は必ず当たる。
民はミシルが神と通じていると信じ、彼女の力を恐れるのだ。

トンマンは、約束通りミシルのもとへ本を読みに来た。
「暴君か……世間は私をどう思っている?」
「みな恐れていると聞いています。
ですが私は、宮主様は人に尽くさせる何かをお持ちなのだと感じました。
命まで捧げる、チルスクの任務はなんだったのですか?」
トンマンは疑問をぶつけ、答えを聞き出そうとする。
「そうね、一度だけ、天意を恐れての任務だった」
昔を思い出すミシル。
トンマンの心がはやるが、会話は思わぬ方向へ。

「お前も私が悪人だと思うのだな。
では、民はどうしている。泥炭の中で暮らしているか?
神国は危険にさらされているか?」
「しかし民は苦しんでいます」
「もちろんそうだ。彼らの暮らしは千年たっても変わらん。民とはそういうものだ」
「王が民の声に耳を傾け、善政を行えば民は豊かになります」
「いくら与えても、民の要求はきりがない。
だが何も知らぬものは、このミシルを悪人と簡単に非難するのだ」
「恐れられるのは不本意ですか?」
「不本意?ははははっ。ミシルが子を取って食うという噂は知っているか?
あれは私が広めたのだ。
人々に恐れられるのと、そうでないのでは、どちらが有利だと思う?」
ミシルの問いかけに、トンマンは考えてしまう。

宮殿では、慰天祭の準備が着々と行われていた。
今年はチョンミョンも、祭儀を司るという。
ミシルは承知し、祭郎にポジョンとユシンを推薦した。
チョンミョンにとっては願ってもない人選だが……。

ユシンはミシルに呼ばれ、自分の下へつくように言われる。
「ありがたいお言葉で恐縮です。
ですが、私を得たいとお思いなら、方法はひとつです。殺して遺体をお持ちください。
あなたが手に入れられるのは私の遺体だけです」
きっぱりと言い切ったユシンを、感嘆の目で見つめるミシル。
「父を懐柔するために、ずっと王女様を脅していたとか」
「脅すとは無礼な物言いだな!」
「愚かで鈍い私は、他の言葉を知りません。
そしてひたすら義理を通すしか、道を知らないのです。
二度と父と王女様を脅さないでください。
このユシンの敵になるなということです」
ユシンは、ミシルを恐れることなく、言い捨てて出て行く。
ミシルは、無礼な物言いにも寛容にほほえむ。
「私をすこしも恐れないとは……初めてだ。ユシンにトンマンか。
チョンミョンには天授の徳がある」

とうとう慰天祭が始まった。
ユシンは神殿に入り、隠し部屋をさぐることになっている。

トンマンは、今日もミシルの部屋へ本を読みに行く。
「服を脱げ」
「へっ?」
「ほほほ、私も年をとったものよ。
かつてはソラボル中の男たちがミシルを抱くために戦ったというのに。
信じられぬか?」
「は?いえ……」
戸惑いつつも、ミシルのために本を読むトンマンだった。

ユシンは、香の煙の流れで隠し部屋のありかを見つけ出したようだ。

トンマンは、ミシルと天意について会話をしていた。
「でたらめだ。天の意思だと?そんなものは正義となんのかかわりもない」
「では天意とは何です?あなたの予見は必ず当たる。
天意はあなたの味方ですか?」
「お前にひとつ秘密を教えてやろう。秘密を守れるか?」
「はい、誰にもいいません」
「では近くにおいで。実は……天の意思など、存在しない」
「へ?」
「がっかりしたようだな。期待外れか?
重大な秘密を教えたのだがな。
天の意思などない。あっても人とはなんのかかわりもない。
遠い未来はわからぬが、明日何かあったとしたら、それは天意ではない。ミシルの意思だ」
謎かけのようなミシルの言葉に困惑気味のトンマンだった。

翌日、ミシルは啓示を受けたという。
ある井戸に天意があるという。
「天の意思は日が暮れる頃現れるでしょう」

現場にやってきた人々の前で、地面が割れ、仏像がせり上がってきた。
不思議な文字の掘られた仏像は、実はミセンが仕掛けておいたものだ。
「人力口を追放せよ?」
その文字を目にしたユシンは、昨日のミシルの様子を思い出し、愕然とする。
人力口と筆書きし、
「人の力は偉大に見えて、実際は人ひとり養えません。
天の意思が、少しだけ必要なのです」と、ほほえんだミシル……。
ユシンはミシルの望みを察知した。

人力口は伽の合字。
「伽耶の人間を追放せよ」
啓示が聞き入れられないときは、3日以内に月蝕が起こり、
24日以内に大飢饉が起こるという。
民は噂をきいて不安にかられるばかりだ。

ミシルの側近たちも、さすがに大事の予見に動揺している。
「もし月蝕が起きなかったら?」
「そのときは私の真心が足りなかったのでしょう」
不適に笑うミシルなのだが、月蝕は起きる。
そのための「サダハムの梅」だ。

郎徒たちも、本当に月蝕が起こるのか、大騒ぎだ。
「日蝕の時期は計算でわかるんだよ」
「日官たちは1ヶ月先だって言ってたぞ」
「ミシル宮主は半分神なんだぞ」

トンマンも、なんだか不安になってきた。
「お前も月蝕が起こると思うのか?」
ユシンの質問に、むきになって答えるトンマン。
「あんなもの、起こりやしませんよ!
月蝕が起こる時期は計算できるんです。
天の意思だなんて、ばかばかしい」
「天の意思はないと言うのか?」
奇しくもミシルに囁かれた秘密と同じ言葉を口にしてしまうトンマンだった。

ユシンに不安な心を見抜かれたトンマンは、素直に恐ろしさを告白する。
「もし月蝕が起きたら?
何かしかけがあるにしても、その方が恐ろしい。
そんな相手と僕たちはどうやって戦っていけばいいんですか?」

トンマンと、ユシン、チョンミョン。
彼らは別々の場所で月を見上げ、起こり始めた月蝕を見つめ、驚愕する。
またもやミシルの予見が的中した。
これはミシルの言うとおり、天の意思などではなく、ミシルの意思なのか?
ミシルは、人間ではないというのか?
チョンミョンの心に、「逃げなさい」と言葉が響く。

神殿に向かったチョンミョンは、失意の中、叫ぶ。
「これが天の意思ですか!あの七つ星は?開陽星はなんだったというのですか?」
恐ろしさに震える手。
その手を誰かが、そっと包み込んだ。
「どうしたの?なぜ、泣いているの?」
それはトンマンの母、ソファその人であった。

トンマンは、我知らずミシルの居室に向かっていた。
「やっと来たか」
トンマンは、本も開かず座っている。
「読まぬのか」
「……月蝕が、おきました」
「そうか」
さして感慨のない様子のミシル。
「皆の様子はどうだ?怒っているか?おびえているか」
「皆のことはわかりませんが、私は、怖いです」
「何がだ?月蝕か?神の意志か?」
「これに込められた人の意思が怖いのです」
「サダハムの梅の意味がやっとわかったか?」

トンマンが王女の密偵であることは、ミシルは重々承知していた。
わかった上で、トンマンを側に置いていたのだ。
サダハムの梅の正体を明かし、手の内をさらすミシル。
「だが、わかったところでお前たちに何ができる?
何十年も計画と準備を重ね、多くの犠牲を払い、この月蝕を作り上げた。
これがサダハムの梅だ」

トンマンの手は、ガタガタと震えている。
「このミシルは天を利用するが、天を恐れない。
世の非情を知るが、それに頭を下げない。
人を治めるが、人に頼らない。
だがお前たちはどうだ?
何ができる?
これがミシルだ。帰って伝えるがよい」

震える手を、ミシルがそっと握りしめる。
「怖いか?
恐怖に打ち勝つ方法は二つある。
逃げ出すか、憤るかだ」

果たしてトンマンの選択は?

(つづく)


うわー!ミシルは、ミシルはなんて恐ろしい女なんだ!

トンマンたちの計画は、全部見抜かれちゃってた!
すべてお見通しだった!
そしてこの月食は計画通りだったんだ。
サダハムの梅は、とうとう実を結んだ。
「伽耶勢力を、新羅から追放する」

伽耶の暦と大明暦がそろってはじめて実を結んだこの計画。
いったいミシルは何年かけたんだろう?
なんと長いスパンで物事を見通せる人なんだろう?

ミシルが半神だなんて、トンマンは思ってない。
だって月食は、計算すればいつ起きるかわかってたことなんだから。
そしてそれは1ヶ月後だって言ってた。
起こるわけない、起こるわけがないよ!

でも月蝕です。

うわーん!みんな大混乱だよ~。
よく考えたらトンマン、わかるでしょ?
暦が正確じゃないから日官の予報が外れてるんだよ~。

そう、そんなことはトンマンもわかってる。
だからこそ、恐ろしいのよね。
ここまでの計画を練り上げる知恵、
そしてそれを実行する能力と、年月を耐える精神力。
すべてが、ミシルのすべてが恐ろしい~。

ね、こんなすごい人なんだから、政治もまかしときゃいいじゃん!
王様の側近や王自身に、そんな才覚があるのかよ?
ミシルの政治観も、わかるじゃん。
民衆は満足することを知らないって、そうだよな、って思うじゃん。
社会が何をしてくれるかではなく、自分が社会に何ができるか考えなさいって
言われても、ほとんどの人はそんなこと考えてないじゃん……。

うん、でも、そんな風にわたしらをバカにする施政者よりも、
トンマンみたいにみんなの幸せを考えてくれる人に、
本当はついていきたいよね……。
たとえそのために、市民としての義務や行動が伴うとしても、
バカにされて、苦労ばっかりする方が、やっぱイヤだよね……。

ここは、市井のみなさんの、心意気というか、生き方が問われているんですよ!
と、声を大にして新羅の人々には言ってあげたい。
「景気さえよくなりゃどーでもいい」って言ってていいんですか?みなさん!
主権を持っているのは我々ですよ!
一番強いのは農民ですよ!

もはや何を言ってるのかわかりませんけど、
ミシルはすごく魅力のある人物ではあるけれど、
やっぱりトンマンに期待したいんですよね、名も無き民としては。

はぁぁぁぁぁ、トンマンがこのまま終わるはずはなく、
きっと憤ってがんばってくれると思うのですが、
心が折れた感のある双子たち。
ユシンがどんな風に行動してくれるのか、そこがポイントですよね。
ソファも出てきちゃったし、どうなってしまうの!
続きを観なくては!

しかし、いくつか言っておきたいことがありますよ。
まずミセン、武芸以外はなかなかの才能を発揮する、品はないけど出来のいい男。
おまえさんのあの仕掛けはなんなんじゃー!
ホントに豆のちからであんなことになっとんのか!
理屈はわかるし、豆の力はあなどれんのもわかる。
もやしの発芽で車が持ち上がるもんね。
しかし、あんな嘘っぽく仏像が出てきて……
それに心底驚くユシン郎だって……。
そのうえあの爆発はなんなのさ。

なんか変やろー!

そして、ユシン郎。
瞳がきょどきょど動いてるのを見て取って、
トンマンが不安がっているのを理解するなんて……。
あんたは結構深いところでトンマンをよく知ってるのね。
ふ~ん……。いいけどさ。
絶対、チョンミョンとトンマンが気まずくならないように気をつけてよね!

ふふふふ、久しぶりに出てきたアルチョン郎。
いまや親友のユシン郎が祭郎に選ばれて嬉しそうですねー。
「気にすんな!あいつら新参者のお前が選ばれて、やっかんでるんだよ!」的な声かけ。
ユシン郎の名誉を、まるで自分のことのように喜んでいる彼が大好きです。
十花郎のくせに、政治的なことにはあんまり詳しくなさそうなとこもいいよね。
複雑な事情とか全然わかってないんでないの?
まぁそこまでアホじゃ花郎はつとまらんか。
この人、久々でわかったけど、声がいいのよね。

ユシンくんにもふつーのお友達が必要だと思うので、
仲良くしてあげてほしいです。
「花郎は祭儀の間、酒と女を断て」と言われて、
あちゃーとなっていた軟派な花郎もいましたが、
ユシンくんは酒はともかく女なんかまっっっっったく関係なさそうですもんね。
たまには、武芸や政治のこと以外で、楽しくお話ししてね!
「今日の昼飯うまかったな」とかでもいいじゃないですか!

本筋の流れに、びっくり仰天しながらも、
そんな感じで脇エピソードも楽しんでおります。


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