とても刺激的な本でした。
中島岳志さんは近代思想史を専門とする政治学者。島薗進さんは日本宗教史を専門とする宗教学者です。
二人の対談です。
戦前の全体主義を明治にさかのぼって考察するとは、驚きです。
また、親鸞や日蓮の教義がいかに全体主義へと加担して行ったかが述べられています。
個人的には、五木寛之さんの「親鸞」を読んで親しみを感じていたので、
割合ショックを感じました。
自由民権運動が「一君万民」、天皇のもとでの万民の平等によって封建制時を打破しようという
ナショナリズムの運動であったことも、はじめて知りました。
日本会議などの政治団体に、危うさを感じていましたが、全体主義にも、伝統的な思想の
背景があるのだなということがわかりました。
しかもそれは、身近な神社や仏教から発生しており、自覚的でないと、いつの間にか
自分もそこに巻き込まれていたとうことになりかねない怖さがあります。
中島さんは、現代日本に全体主義がよみがえっていることを警告しています。
そして、アメリカが遠からずアジアから距離をおきはじめ、東アジアの緊張が高まったときに
民衆が不安から権威的パーソナリティーに飛びつく可能性があると予想しています。
処方箋として、二人はアジアの連帯を語ります。
それは困難な道ですが、アジアとは何かを問い、東アジアの枠組みから宗教や精神文化の
重要性を考え、それが立憲主義や民主主義とどうかかわりあうのか考えてみるこどと述べています。
宗教は政治とからみあいながら発展してきたこと。
政教分離については、考えなおさなくてはいけないところがあること。
しかし、そこには戦前、戦中の全体主義への加担という危うい面があること。
などなど勉強になることがたくさんありました。
東洋の思想より西洋の思想を考察しなおす。そこには戦前の京都学派のあやうさもあるのではないかと直感しました。
不勉強なので、わかりませんが。
近代の超克でしたか?
アジア主義なども学びたいと思いました。
中島岳志さんは近代思想史を専門とする政治学者。島薗進さんは日本宗教史を専門とする宗教学者です。
二人の対談です。
戦前の全体主義を明治にさかのぼって考察するとは、驚きです。
また、親鸞や日蓮の教義がいかに全体主義へと加担して行ったかが述べられています。
個人的には、五木寛之さんの「親鸞」を読んで親しみを感じていたので、
割合ショックを感じました。
自由民権運動が「一君万民」、天皇のもとでの万民の平等によって封建制時を打破しようという
ナショナリズムの運動であったことも、はじめて知りました。
日本会議などの政治団体に、危うさを感じていましたが、全体主義にも、伝統的な思想の
背景があるのだなということがわかりました。
しかもそれは、身近な神社や仏教から発生しており、自覚的でないと、いつの間にか
自分もそこに巻き込まれていたとうことになりかねない怖さがあります。
中島さんは、現代日本に全体主義がよみがえっていることを警告しています。
そして、アメリカが遠からずアジアから距離をおきはじめ、東アジアの緊張が高まったときに
民衆が不安から権威的パーソナリティーに飛びつく可能性があると予想しています。
処方箋として、二人はアジアの連帯を語ります。
それは困難な道ですが、アジアとは何かを問い、東アジアの枠組みから宗教や精神文化の
重要性を考え、それが立憲主義や民主主義とどうかかわりあうのか考えてみるこどと述べています。
宗教は政治とからみあいながら発展してきたこと。
政教分離については、考えなおさなくてはいけないところがあること。
しかし、そこには戦前、戦中の全体主義への加担という危うい面があること。
などなど勉強になることがたくさんありました。
東洋の思想より西洋の思想を考察しなおす。そこには戦前の京都学派のあやうさもあるのではないかと直感しました。
不勉強なので、わかりませんが。
近代の超克でしたか?
アジア主義なども学びたいと思いました。