甘口の酒

私は甘口の日本酒が好きです。甘さの中の旨さを感じ取るには経験が必要です。辛口の日本酒や焼酎なんてものは、洋酒に慣らされた若い舌を喜ばせるファーストフードみたいなもんだと思っています。でもただそう思っているだけで口には出しません。基本的にそれぞれ自分がうまいと思う物を飲んでいればそれで良いので、野暮なウンチクを垂れたりはしません。

ただし、もし誰か中途半端に詳しい人が焼酎の知識をひけらかして飲むよう勧めたり、私のお気に入りの甘口の酒をひと口ためして「あっまー！ 何このオコチャマドリンク！」とか言い出したりしたらヒューズが飛びます。そもそも、なんで「辛口の日本酒」なんてものが流行ってるのか、半世紀前のトリスブームにまでさかのぼって解説します。相手が辛口の日本酒や焼酎こそがオコチャマドリンクであると泣いて認めるまで許しません。

まぁお酒は楽しく飲みましょう。テレビや雑誌や自称酒飲みの言うことに惑わされないで、自分でおいしいと思った物を飲みましょう。甘口の酒は大人の酒。ビバ甘口！

次回につづく。