白夜の炎

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安藤優子氏の講演会で感じたこと。

2011-09-07 14:30:18 | 報道
 安藤優子氏の講演を聴く機会があった。

 3.11災害の後ということで、個人的にはこの災害にどう向きあったのか、原発報道に際してどのような対応を取ってきたのか、といったことに関心があった。

 しかし残念ながらこちらが聞きたかった内容は全くなかった。

 話は冒頭で原発について自身がいかに無知だったか思い知った(と他の報道の仲間と話したといったことだったと思う)、という発言があったものの、それを突き詰めた話はなかった。


 講演は彼女が20歳の学生時代にどのように報道にかかわるようになったか、その後どのように仕事を広げたのかを、上手に、面白エピソードを交えつつ展開しました、といった内容で、おそらくあちこちの講演会で話なれた、手なれたネタをやっているのだろう、という感じであった。


 私としては、「原発に如何に無知だったか思い知った」という報道の伝え手が(安藤氏本人のこと)、それでは今まで自身が行ってきた原発に関する報道を検証したのか。

 原発反対派と推進派で全く意見が違うのでお手上げだった、といった発言を-会場内からの質問の一部で-していたが、実際には彼女の番組でも大半が原発推進派の学者を並べていた現実を考えた時、彼女はそれが正しい報道の仕方だったと考えていたのか、そしていまでも正しいと考えているのか、といったこと確認したかったが、そのような方向には全く話は展開しなかった。


 最後はニュースはフジの番組をご覧下さいという宣伝で終わった。おそらく知名度の高い人気者、ということであちこちであのような話をしているのだろうが、まったく無内容な話で、おそらく相当高額な講演料を支払っているだろうに、無駄なことだと思わずにはいられない。

 彼女が報道の世界に入ったのは上智大学在学中。その時彼女を使ったプロデューサーが今のテレビ朝日の社長だそうだが、彼女が人間関係を上手に築いて今日に至ったのだろうなぁ、ということだけはよくわかる講演会であった。


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