白夜の炎

原発の問題・世界の出来事・本・映画

薄煕来続報/党籍はく奪?

2012-09-04 14:44:01 | アジア
「中国共産党が、重慶市副市長の米総領事館駆け込み事件などの責任を問われ、党政治局員の職務を停止された同市党委員会前書記の薄熙来(ポー・シーライ)氏(63)を党籍剥奪(はくだつ)の処分とする方針を固めたことが分かった。党の指導者らが集まって今月上旬に河北省北戴河で開かれた非公式会議で決定した。会議の出席者に接することができる複数の党関係者が明らかにした。

 薄氏をめぐっては、後ろ盾だった江沢民・前国家主席ら党内の保守派勢力が厳しい処分に反対していたが、胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席(党総書記)に連なる勢力がこれを押し切った形だ。今秋の第18回党大会で決まる次の最高指導部人事の調整においても、胡氏が強い政治力を維持していることを示す決定といえる。

 胡氏は最高指導部である政治局常務委員会の次の顔ぶれを巡って、委員の数を現在の9人から7人に減らすことを主張しているとされ、党大会で総書記を退いた後も、自身の出身母体である共産主義青年団(共青団)系の政治勢力が政策決定を優位に進めることができる態勢を求めている。薄氏の処分はこうした人事をめぐる駆け引きに大きな影響を与えるとみられる。

 党籍剥奪は、党規約で定められた5段階の処分の中で最も重く、事件前は最高指導部入りが有力視されていた薄氏の完全失脚を意味する。党大会直前に予定される中央委員会全体会議で正式発表する方向で調整しているという。不逮捕特権がある全国人民代表大会(国会に相当)代表の資格も剥奪される見通しだ。

 薄氏は北京市内の自宅に軟禁され、党中央規律検査委員会などの取り調べを受けており、今後、収賄などの容疑で本格的な刑事責任を追及される可能性もある。今月20日に英国人殺害の罪で執行猶予付きの死刑判決を受けた妻の谷開来(クー・カイライ)被告は「ほかの人の違法行為に関する手がかりを関係部門に提供した」と判決で明かされており、薄氏についても供述したとみられる。

 薄氏は殺害事件については「知らなかった」と直接の関与を否認しているが、谷被告が約60億ドル(約4800億円)を不正に得て海外送金していた疑惑案件などに関与した疑いが浮上しているという。(北京=峯村健司)」


最新の画像もっと見る

コメントを投稿