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四日市 moderate 出張シノギングの様子

秋冬の出張シノギングといえば決まって雪が降り、春夏の出張シノギングといえば決まってヒルが出る・・・。

四日市にいい思い出はない(笑)

三重県から県境を越えてすぐ、岐阜県某所に本日のシノラー志願者が集まった。みなさんの気持ちをほぐすように、凌についてゆっくりお話をする。凌とはどんなブランドなのか、そして少々個性的な凌の衣服・道具の意味を知ってもらう。凌ぎ始める前にそれを知ってもらうことはとても大事だ。続いてmoderateのM氏からツユハラヒの説明。今日は昼まで雨予報なのでツユハラヒを試してもらうのにうってつけだ。

続いてシノギングとは何かを説明、登山道を歩かず、山頂には興味がなく、地形図で見つけたよさそうな場所まで地図読みで凌いでハンモックでだらけるという奇妙な遊び・・・。今日はそれを実際に体験してもらうのだ。

ここで低山小道具研究家の森勝氏が靴紐チェック。靴のアッパーがしっかり足にフィットするように手で確かめながら調整していく。靴紐がゆるくてちゃんとフィットしていない人が意外と多いので気を付けよう。

お試しのツユハラヒとクナイを着けてもらい準備を整える。

なかなか動き出さないのがシノギング。出発前にコンパスの基本的な使い方を説明。

地形図の見方を説明しながら、本日の予定ルートを大まかに頭に入れてもらう。

ようやく出発(笑)ツユハラヒとクナイを着ければシノラーの出来上がり。お話だけではなく実際に山で使ってもらうことで、これらの道具の使い勝手を実感してもらう。

針葉樹林だが比較的明るい雰囲気。

だらりと広い高台を東に進む。この先の地形が変わるところをチェックポイントとして先読みしておく。

残置された高枝切りばさみ。

雨の日は山の匂いが濃く、緑が冴えて美しい。

気が付くと遠くで悲鳴を上げているHさん。どうやら早くもヒルにモテ始めたらしい。

場所によって濃度の違いはあるが結構なヒルの数だ。

沢に向かって50mほど降りる。シノギングではこういう時の足の使い方も学べるのだ。

ひとまず沢に出てみることにする。

本日は昼頃まで雨。行動中に寒いことはないが休憩時にはうすら寒いであろうと見込んで保温着に気を配った。春の着こなしは難しい。

試作品のメッシュハット(汗がすごいので・・・)

タビガラス(試作品の道中合羽、絶好のテスト日和)

ヒネモス(シアサッカーの凸凹がほどよくあたたかく、通気性抜群なので蒸れにくい)

ハチジュウハチヤ長袖(あと十日もすれば八十八夜だ、夏も近付く八十八夜)

タッツケ(軽くて動きやすい、クナイと合わせれば凌スタイルの完成)

クナイ(雨の日も、雪の日も、晴れの日も、一年を通して使える万能ゲイター)

ハンテン insulated(24秋冬の新作、春夏の保温着としても使える)

シノギングには欠かせないヤマバッグには色ペン、小型ナイフ、地形図、凌財布、スマホといった最低限の携帯品を収納。

 

さてさて、沢に出てこの先のルートを共有する。

現在地をはっきりさせるために上流の砂防ダムを確認しに行く。

鹿の頭蓋骨。歯がきれいに残っているのは比較的新しいから?

足元には合い変わらずヒルがうようよしている。そんなところにバックパックを下ろしたくないよね?ということで垂直滑車でバックパックを吊るして見せる。休憩時にみなさんにやってもらうが、果たしてできるかな?

沢の流れる方角で現在地の候補を二つに絞り込む。砂防ダムの手前かその手前かどちらか?少し高いところから見渡すと砂防ダムが見える。意外と先まで進んでいたようだ。

現在地がわかり、ここから昼休憩候補地の272mまでストレートウォークをすべくプレートコンパスを合わせる。トラバースしながら斜面を登っていくと、いかにも人工的な平地が何段かあり、炭焼き窯をいくつか確認。これも炭焼き窯だろうか?珍しいコの字型をしている。

水が湧き出し、

立ち枯れているがご神木のような立派な杉の木。

部分的に崩れてしまったのか、粗い積み方だが立派な石垣に沿って進むと西北西に降りる尾根に乗った。

目指す272mはもう少し先なので、途中で尾根を外れ沢の方向に降りた広場を休憩場所に選んだ。

この場所にも当然ヒルがいるので、まずは垂直滑車でみなさんのバックパックを吊っていただく。さっきの、覚えているかな?

ここで、凌が満を持して世に送り出すハンモック「ゲッカビジン」(月下美人)のお披露目と、生地テスト最終段階に入ったタープ「ヤナギニカゼ」の張り方を説明。それに続いて森勝氏による簡単な結び方だけでできるいろいろなロープワーク講座。

シノギングイベントだからこそ、こういうことを間近で見られる。

続いては火おこしの説明。マッチ棒を使って「火」とはどんなものか、火を起こすにはどうしたらいいかをわかりやすく説明。

その後、メタルマッチで火おこしをして見せる。理屈はわかっても実際にその通りにやることは難しい。そう、見ているだけでは習得できない。実際にやること。一度できたら終わりではなく、自分のものになるまで何度もやることが大事。

お昼前の講習が終わってようやく本当のお昼休み。

パクリ。

ハンモックでビールは最高過ぎる(ノンアルです)

お留守です。

住んでいそう・・・。

ぐーすかぴー。

針葉樹林でも気持ちよさそう!まぁ、ヒルがいるんですけどね(笑)

休憩中に火おこしにトライ。

見事に成功~。

楽しいお昼休みはあっという間に終わって撤収の時間。そこにいた形跡を残さずきれいに立ち去るのが凌の流儀だ。

出発するとすぐにマムシちゃん。

渡渉したり、

登ったり下りたりして、今だいたいこの辺かなと目星を付ける。

電流爆破フェンスに触れぬように田んぼの脇を抜けて、

凌ぎ始めてから初めての抜けのいい風景。

最初の高台に別の位置から入り込み、

スタート地点に無事帰還。

駐車場の東屋でヒル選手権。何匹足についているかを競う(笑)あれだけヒルがいたのに吸血されたのは私を含めほんの数名だけだった。

最後に決して笑ってはいけないやつで〆

出張シノギングに参加して下さったみなさま、ありがとうございました。

本日の軌跡を地形図でおさらいすると移動距離はほんのわずか。こんなところをうろうろしてたの?という感じですが、それでも美しい雨の樹林や現在地がわかった時の喜び、それから、ハンモックに座ってようやくありついたお昼ご飯など、雨のシノギングを満喫できたのではないでしょうか?

こんな風にシノギングを続けることで遭難しない自立した山歩きの術を身に付けることができます。

シノギングの情報は巷に溢れていません。興味のある人は勇気を持って(笑)シノギングイベントに参加してください。この手記に書かれていることはシノギングのほんの一部です。実際に参加することでシノギングのいろいろを知ることができます。百聞は一見に如かずです。

出張シノギングにご理解、ご協力をいただいたmoderateさん、お忙しい中同行してくれたMのM氏、ありがとうございました。

 

凌は美学

いつ何時でも所作、立ち居振る舞いを美しく

いつ何時でもあたふたせず、まごまごせず

道具に踊らされず

凌ぎ

美を追求すべし

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