海外生活の鉄人

理想に燃えて『海外生活の鉄人』と題したが、人生読めずに失敗の連続、アルミ箔程度の人生、でも楽しければそれでいいかと。

19.『人に歴史有り』むむ。『犬にも歴史あり』なんだワン!-我、永遠のリュウちゃん

2012-04-24 | 外国の犬や猫たち 私の犬猫交遊録
リュウちゃんの実家のマッサージ屋さんの女将さんのところへ、生前の、気が利いた、リュウちゃんの写真を何枚かプリントして、逝ってしまった報告に行った。そこで、初めて、リュウちゃんの生立ちを聴かされた。普通にペットショップから買って、我がままに育てられ、客商売の邪魔になり、我が家に来ることになった、〈教育失敗の馬鹿犬>とばかり思っていたので、愕然としてしまった。

リュウちゃんは、近くのビーチに棄てられていたのだという。皮膚病で、ほぼ完全に毛も抜け落ちて、かさぶたに覆われ、悲惨な状態だったらしい。どの位の間、ビーチで生きていたかは分からないが、ハンディを負った、しかも小さい、子犬が、浜辺で生きて行くというのは、我々の想像を絶するような、悲惨なものだ。かといって、ここいらは大きな公園もなく、ビーチ以外で、善意の〈餌ずけ〉を期待できる出来るところはない。人間の方もそれを知った上で、犬をビーチに棄てに来る。リュウちゃんも皮膚病がもとで棄てられたんだと思う。

どこのビーチにもたくさんの犬がいる。一つのグループはビーチで寝椅子を貸す商売をしている人の番犬。もうひとつのグループは野犬で、餌を与える人がいて、生きていけてる。不思議な事に、ほどすべての野犬が首輪をしている。多分、餌をやる人たちが、首輪をしていないと、他の人たちに邪険にされると考えて、買い与えたのではないか。私も何度も目撃しているが、新しい野良犬がビーチに入って来ようとすると、二つのグループの犬が急行して、大勢で噛み付きにかかる。尋常な風景ではない。普段の生活が大変厳しいので、その反動だと思う。犬もストレスがたまっているのだろう。誰も止めなければ、深手を負って、その場で死がずとも、それが原因で餌にありつけなくなったりして、命を落とす犬もいる。

リュウちゃんは女将さんの弟(ホテルのレストランのシェフ)に拾われて、女将さんに、介抱された。動物病院で薬をもらい、手厚く介護されたようだ。拾われたときも、弟さんの腕の中で何度も、失禁したそうだ。ずいぶんと辛い思いをしていんだと思うか。

生立ちを聞かされて、犬のホテルに2,3日間、預けて、迎えにいった時の、異常な喜びよう。一人ぼっちになるのが嫌だったんだろうと思うが、お留守番中、吼えたりうなったりしていて、近所の人から迷惑がられていた事に合点がいった。お留守番は猫のアンジーが来てから、寂しさが紛らわされるようになったからだろう、アンジーと一緒なら普通にお留守番が出来るようになった。本当に、お互い、いいお友達になっていた。アンジーも我が家に来るまでは幸福ではなかったから、お互い癒されるものがあったのだと思う。生活態度というか、癖と言うようなものまで、お互い学びあっていた。

私の人生は失敗の多い人生だったが、また失敗してしまったと思った。彼の死後、思い起こしてみると、散歩の途中などに、リュウちゃんが『僕、体調が悪いんだよ。』と私に訴えていたことがたびたびあった。あったような気がする。でなくて、間違いなくあった。私の無知から、それを見落としていた。リュウちゃんをもう少し理解してやっていたら、もう少し、楽しい人生(犬生?)をお互いに享受できたのだと思う。逝ってしまってから、思い出すたびに『リュウちゃんごめんね!』と言う言葉しか出てこなかった。逝ってしまった後になって、色んな事が鮮明にカラーの絵としてよみがえる。死後の誰かが、誰かの心の中に生きている。などということを以前から聴いていたが、まったく理解できなかったが、今になって、この年になって、初めてこういう事なんだなと気が付いた。



ヘアカットしたリュウちゃん。私は自然のボサボサのほうが好きだったが、暑くなると、たまに、カットした。



ボサボサ、フサフサの自然のリュウちゃん。



アンジーと一緒にお留守番。アンジが来る前は、寂しくて、一人ではお留守番できなかった。近所の人が〈リュウちゃんが、お留守番のとき、吼えなくなった。〉というので、こっそり裏から廻って見たら、こんな感じで、二人でお留守番してた。
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