読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

ドリフタ―ズを魅了したコメディ映画、「オペラは踊る」(アメリカ/1935年)

2007-10-11 05:00:46 | 映画;洋画
原題:A Night at the Opera
監督:サム・ウッド
原作:ジェームズ・ケヴィン・マクギネス
脚本:ジョージ・S・カウフマン、モリー・リスキンド
音楽:ハーバード・ストサート
撮影:メリット・B・ゲルスタッド
出演:マルクス兄弟、マーガレット・デュモン、ジークフリード・ルーマン

「イタリアのミラノ。ドリフトウッドは未亡人の富豪クレイブールに取り入ってニューヨークのオペラへの資金20万ドルをせしめ、本場オペラ座の人気歌手ラスパリをアメリカに招くことに成功。一行は船でアメリカに向かうが、密航した売れない歌手のマネージャーとラスパリの付き人、そしてドリフトウッドの3人によって船上は大混乱となる。無事ニューヨークに到着した3人は滞在先のホテルで一騒動起こし、初日を迎えたオペラも3人の暴走によって歌劇は笑劇に変えられてしまう。興行的に低迷していたマルクス兄弟が新しいスタジオで心機一転して製作した、彼らの最高傑作の誉れ高い傑作コメディ」。(「素晴らしき哉、クラシック映画」)


私はまだ観ていません。先程、Amazonで注文したところです。そのタイトルから、ナポレオン・ボナパルト失脚後のヨーロッパを議した1814年のウィーン会議を時代背景にしたエリック・シャレル監督による1931年のオペレッタ映画、「会議は踊る」を連想してしまいますが、原題を見るとこれは日本の配給会社が単にもじったものではないかと思われます。

マルクス兄弟(Marx Brothers)は、「アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク出身のコメディ俳優。5人兄弟のうちのチコ、ゼッポ、グルーチョ(グラウチョ)、ハーポの4人を一般にマルクス兄弟と称する。ドイツの経済学者・哲学者であるカール・マルクスとは、無関係」。

「ユダヤ系ドイツ移民を父に持つ。家庭の貧しさのため、学校を中退し、兄弟で舞台に立つ。最初は音楽中心だったが、のちに喜劇を中心に活動。ナンセンスでスピーディーなギャグで有名。日本のコメディー・グループ(特に、ザ・ドリフターズ)に与えた影響も大きい」。

「ブルトン、ダリを初め、レヴィ・ストロース、アルトーなど思想家達にも愛された。ハーポの狂奔的な動きと、グルーチョのマシンガントークが最大の売り。ちなみに、グルーチョのヒゲは最初は付けヒゲだったが、のちに、黒く塗るようになった」。

「ゼッポは、『我輩はカモである』を最後にチームを脱退。兄弟での活動が終了した後、グルーチョはラジオやテレビに活動の場を移す。ハーポとチコも、時々、テレビ・バラエティーなどに出演。淀川長治は、マルクス兄弟について『映画ではなく舞台である』と発言している。なお、ハーポは本名のファーストネームがヒトラーと一致するので『アーサー』と改名している」。(ウィキペディア)

チコ:本名レナード・マルクス(Leonard Marx, 1887年3月22日-1961年10月11日)
ハーポ:本名アドルフ・マルクス(Adolph Arthur Marx, 1888年11月23日-1964年9月28日)
グルーチョ:本名ジュリアス・ヘンリー・マルクス(Julius Henry Marx, 1890年10月2日-1977年8月19日)
ガンモ:本名ミルトン・マルクス(Milton Marx, 1892年10月23日-1977年4月21日)
ゼッポ:本名ハーバート・マルクス(Herbert Marx, 1901年2月25日-1979年11月30日)

「ドリフターズ」の名付け親は、当時の所属事務所・渡辺プロダクションの先輩格に当たる「クレージーキャッツ」のリーダー、ハナ肇だそうですが、いかりや長介が正式リーダーになる1964年のドリフ再結成以前、1955年バンドだった頃の初期の命名だといいます。ハナさんが、この映画を観ていたとすれば、本作の主人公「ドリフトウッド」がヒントだったかもしれません。


一方、アメリカのコーラス・グループ、ザ・ドリフターズ(The Drifters)は、1950年代から1960年代にかけて隆盛した黒人コーラス・グループですが、クライド・マクファターを中心に1953年に結成されていますので、こちらから取ったとも考えられますね。真相は定かではありません。


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