読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

こんな骨太のドラマを待っていた、「刑事一代 平塚八兵衛の昭和事件史」(テレビ朝日/2009年)

2009-06-23 07:56:55 | 映画;邦画
監督:石橋冠
原作:佐々木嘉信
脚本:長坂秀佳、吉本昌弘
音楽:吉川清之
出演:渡辺謙、高橋克実、山本耕史、大杉漣、柴田恭兵、原田美枝子、榎木孝明、木村多江、杉本哲太、余貴美子、萩原聖人、小泉孝太郎、相武紗季、中島ひろ子

最近のテレビドラマ、特にサスペンス系のワイド○○ドラマは言うに及ばず、「BOSS」、「MR.BRAIN」などはなんでそこまでオチャラケが必要なのかと思うほどです。そんな私の欲求不満を一気に解消してくれたのが本作でした。ご覧になった方も多いようですが、見逃した方は再放送を心待ちにしてくださいね。


本作の中では、帝銀事件、下山事件、吉展ちゃん誘拐殺人事件、三億円事件が扱われますが、その中でも吉展ちゃん誘拐殺人事件の最後にシーンは秀逸でしたね。思わず鳥肌が立ってしまいました。このシーンについて、なんとタレントの松本明子さんが次のように解説しています。彼女はいつからコラムニストとして活躍しているんでしょうか。立派なコラムですが、一部を引用します。

~特に、38年の吉展ちゃん事件の取り調べシーンは圧巻だ。渡辺は「閉塞(へいそく)感、焦燥感の漂う10日間で、台本は40ページ分。僕は撮影中、まったく空を見ない私生活を送った」と振り返る。ほかにも、土臭さが漂う茨城弁、随所に流れる「モルダウ」の旋律が胸を打つ。~

<テレビ朝日|刑事一代>
http://www.tv-asahi.co.jp/ichidai/hiratsuka/index.html


~平塚 八兵衛(ひらつかはちべえ、1913年9月22日 - 1979年10月30日)は警視庁に在籍した刑事警察官である。茨城県新治郡土浦町(現:土浦市)出身。警察功績章、警察功労章受章。警視。

「落としの八兵衛」「喧嘩八兵衛」「鬼の八兵衛」「捜査の神様」など数々の異名で知られる敏腕の刑事であるが、白を黒にする名人でもある。在任中に手がけた事件は殺人だけでも124件に上り、後述するような戦後の大事件の捜査でも第一線に立ち続けた。その中でも特に平塚の名を高めたものとしては、戦後最大の誘拐事件と言われ、犯人に身代金を奪取され迷宮入り寸前になった吉展ちゃん誘拐殺人事件で、犯人の小原保のアリバイを崩して自供に至らせた粘り強い取り調べがある。またこの小原が死刑を執行される直前に、「今度、生まれてくるときは真人間に生まれてきますからと、どうか、平塚さんに伝えてください」と言い残した事も有名。

巡査から巡査部長・警部補・警部・警視とすべて無試験で昇任。また、退職までに警視総監賞を94回受賞したのをはじめとして、帝銀事件で警察功労章を、吉展ちゃん誘拐殺人事件で警察功績章をそれぞれ受章している。在職中に両章を受章しているのは八兵衛だけである。~

<平塚八兵衛 – Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E5%A1%9A%E5%85%AB%E5%85%B5%E8%A1%9B


監督の石橋冠さんについてはその名を今回初めて知りましたが、「二丁目三番地」(1971)、「池中玄太80キロシリーズ(1981 - 1992)、倉本聰さんの「玩具の神様」(1999、NHK)、松本清張さんの「点と線」(2007、テレビ朝日)など私の好きな作品を手がけた人でありました。

<石橋冠 - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E6%A9%8B%E5%86%A0


本作では日本の現在の旬な役者陣が勢揃いという感がありますが、ここではこれまで注目していなかった役者さんの一部の方を取り上げるにとどめます。

<高橋克実 - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E6%A9%8B%E5%85%8B%E5%AE%9F


<大杉漣 - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%9D%89%E6%BC%A3


<萩原聖人 - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%90%A9%E5%8E%9F%E8%81%96%E4%BA%BA


<相武紗季 - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B8%E6%AD%A6%E7%B4%97%E5%AD%A3



佐々木嘉信;1941(昭和16)年、千葉県生れ。早稲田大学第一商学部卒。1964年に産経新聞社へ入社。社会部記者として警視庁などを担当した後、静岡支局長、横浜総局長、広報部長などを歴任。2001(平成13)年、編集局調査資料部長を最後に同社を定年退社した。


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