アジアな日々

アジアの街角から感じたことを、現在と過去を往き来しながら綴るフォトエッセイブログです。

フアランポーン駅にて

2008年06月26日 | 街角の風景

<タイ・バンコク (Bangkok, Thailand)>

タイを初めて旅したのは、10年以上も前のことだ。まだBTSや地下鉄などもなく、ドンムアン空港から59番の赤・青バスに乗って、大渋滞の中数時間もかかってカオサンに向かった。

タイ語はもちろん、ろくに英語も話せないので、車掌さんや周りの乗客たちに、地図を見せジェスチャーで示す。親切にいろいろ教えてくれるのだが、何度か間違ったバス停で下りてしまい、ようやくたどり着いたときは宿の値段交渉など出来る元気はなくなっていたことを覚えている。安宿は一泊70バーツのゲストハウスだった。

そんなとき、鉄道はプラットフォームのアルファベットの駅名さえ見ていれば降りる駅を間違えることがないので、旅を終えてドンムアンへ向かうのに国鉄を利用した。

その頃から比べると、バンコクの交通事情は大きく変わった。自分自身も変わったように思う。

タイ国鉄の拠点フアランポーン駅。地方から出てきた人々やこれから旅立とうとする人々、外国人旅行者が、ロビーに座り込んでのんびりと列車の出発を待つ。そんな姿は当時と変わりない。

なんだか急に、時間が逆戻りしたような気分になった。