Nの祝祭日

映画、読書などのメモ

コロンブス 永遠の海

2017-05-25 | chinema(欧米系映画)

映画を観た。

★コロンブス 永遠の海
原題:CRISTOVAO COLOMBO O ENIGMA
監督:マノエル・デ・オリヴェイラ
2007/ポルトガル=フランス

大航海時代のコロンブスの軌跡と謎を追いかけながら、
監督マノエル・デ・オリヴェイラが海への憧れと郷愁を描く。
何と100歳を越えてなお現役の監督なのである。
ここまで来るともう神秘の世界観である。
夫婦そろっての出演がなんとも微笑ましい。

100歳ともなるとこんな凄い作品が作れるんだと思い、
ようし僕も100まで生きようと決意した。
年には関係ないんでしょうが、
長生きすれば、
感じるもの、
見えるもの、
聴こえるものが違うのでしょう。
きっと違うんでしょう、
その世界を味わいたい。

で、この作品の気に入った所。

1・・・音の臨場感がリアル。風の音、波の音、旗のなびき、そして靴音。アカデミックな音の拾い方だろうけど、見事に新鮮に聴こえた。耳を澄ませば聴こえる音なんだけど、なかなか聴こえない。意識して作らないと聴こえない詩的な音だ。

2・・・全編ずっと波の音。しまいに眠くなるけどね。でも永遠の音である。

3・・・登場人物たちが何か可笑しいと思ったら、それもそのはずで、監督自身であったり、自分の妻であったり、孫であったり。ほんとに幸せそうな笑顔で微笑ましい。

4・・・《郷愁の詩》(ほんとのタイトルはわからない)がいい、なんでこんな泣ける詩なんだ、ゆりかごに揺られるような心地よさ。遠くから聴こえるマザーの歌声。“郷愁”という言葉 この言葉を紡ぎ出した人よ 初めて呟いたその時 涙をながしたことでしょう

5・・・眠くなった頃に、作品は終了。この時間がちょうどいい。これは計ったように凄い。

生きる事への勇気と希望を与えてくれる映画だった。
僕の大発見、コロンブスはポルトガル人だったこと。
交通信号は“赤と青”ではなく“赤と緑”だったこと。



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