旧 自分ブランド「COMME des KAORI」

私が他の誰でもない私になるために・・・
独立系FPを目指す私の成功ノート

生命へのまなざし~旅をする木~

2009年08月21日 | 心=ハート


週に1回程度の更新となっていますが、皆様お変わりございませんでしょうか
今年は梅雨明けもなく、日照不足とあって、農作物への影響が心配されています。さらに集中豪雨や地震の被害を耳にするたび、心痛めてしまう夏休みでした。
朝晩はすっかり秋のにおいですね。早くも月山のブナが落葉しているそうです・・・数年前から各地でナラ枯れの報告がされていますが、大好きなブナ林まで?
森は守っていくべき地球の財産です。これが一時的な現象であればいいのですが

地球温暖化・・・
そんな思いとは裏腹に、朝会社に着くと館内がキンキンに冷えています。現代人はどうしてこんなにクーラー好きなんでしょうか?
世の中が快適で便利になった弊害の一つとして、冷え性と肩こり、そして頭痛があるんじゃないかと思っています。私、毎日それに悩まされています
パソコンとクーラーがなくなったら、若い人はもっと元気になるんじゃないのかなぁ・・・

さて、昨日の夜ちょっとイイコトがありました。
22:50から放送された私の1 日本の100」で、女優の蒼井優さん旅をする木を紹介していたのです。こんな素敵な番組があったんですね。
旅をする木は、20年にわたり、アラスカの大自然と、そこに生きる人々を撮りつづけた写真家星野道夫さんのエッセイ集です。
この本を読んで、自然の中にこんなにも柔らかく、奇麗で純真な言葉があふれているということに感動したという蒼井さん。生まれてから一番人に勧めている本だといいます。
これを選ぶ蒼井優さんはただ若くて可愛いだけの女優さんではなく、きっといい人に違いない!そんな風に思える1冊なんです。

私は今年の6月、R.シュトラウスの交響詩「ドン・キホーテ」を聞きに、仙台フィルハーモニー管弦楽団の演奏会に行った際、購入しました。我ながらよくあちこち出掛けてるなぁ・・・
読みやすい本ですが、星野さんの世界観、情熱、優しさ、愛に触れて、自然にが溢れていきます。本だけではなく、私は星野さんの写真を見るだけでジーンと胸が温かくなり、思わず泣いてしまいます
龍村仁監督の「ガイアシンフォニー」の予告編だけでも泣いてしまったくらいですから・・・
地球交響曲・第三番予告編


「一年に一度名残惜しくすぎていくものにこの世で何度めぐり逢えるのか。
その回数をかぞえるほど、人の一生の短さを知ることはないのかもしれません。」

「僕たちは、小さな船で、潮を噴き上げながら進む鯨のあとをゆっくり追っていた。
そのときである。突然、一頭の鯨が目の前の海面から飛び上がったのだ。巨体は空へ飛び立つように宙へ舞い上がり、一瞬とまったかと思うと、そのままゆっくりと落下しながら海を爆発させていった。それは映画のスローモーションを見ているような壮大なシーンだった。
僕たちが毎日を生きている同じ瞬間、もうひとつの時間が確実に、ゆったりと流れている。日々の暮らしの中で、心の片隅にそのことを意識できるかどうか、それは天と地の差ほど大きい。」

「頬を撫でる極北の風の感触、夏のツンドラの甘い匂い、白夜の淡い光、見過ごしそうな小さなワスレナグサのたたずまい・・・・ふと立ち止まり、少し気持ちを込めて、五感の記憶の中にそんな風景を残していきたい。何も生み出すことのない、ただ流れていく時を大切にしたい。
あわただしい、人間の日々の営みと並行して、もう一つの時間が流れていることをいつも心のどこかで感じていたい。そんなことを、いつの日か、自分の子供に伝えていけるだろうか。」

星野さんの文章、写真、生き様、全てが「生きていることの不思議さ」「循環する生命」「もう一つの悠久の時間」「人はいつもそれぞれの光を捜し求める長い旅の途上」ということを感じさせてくれます・・・また涙が溢れそうなので今日はこの辺にしたいと思います


ただ人は情(なさけ)あれ 夢の夢の夢の 昨日は今日の古(いにしへ) 今日は明日の昔
月日は夢のように過ぎ去ります。夏の儚さはとはこんなところでしょうか。一夜明けた昨日が既に遠い昔なんてちょっと切なくなりますね。
それでもそんな虚しい世の中だからこそ、をしていきたい。その恋もまたたちまち古となるのでしょうが、「情」をいわゆる「じょう」と読むか「恋」と読むかでまた趣が変わるものです。(閑吟集

ただ人は情あれ 朝顔の花の上なる露の世に・・・
  
毎朝、会社に出るとき一際目を引くのが琉球朝顔です。初め西洋朝顔、別名ヘブンリーブルーだと思っていました。曽野綾子さんの天上の青(新潮文庫)」の題材にもなっている朝顔です。
でも家にあるのは、琉球朝顔、別名「オーシャンブルー」でした。
ちなみに朝顔と昼顔は似ているけれど、昼顔の色は濃桃色だけだそうです。そして夜顔は白色。「夕顔」はかんぴょうを作る瓜だから全く別の植物です。

素知らぬ顔してフナムシみたいな昆虫が琉球朝顔の葉にちょこんと同化中 

ナスタチウム風にそよそよ~っ揺れて「いってらっしゃ~い」と言ってくれます。ワサビの味がするハーブですが、葉の形も可愛いので、焼き物に添えるときも使えますね

朝の「オーシャンブルー」が帰るころにはに変わっていました。琉球朝顔の特徴は朝は青色、昼は薄い青、夕方には紫色に変化することです。同じ花とは思えないこれも梅雨と紫陽花七変化のような輪廻でしょうか。

ナスタチウムの隣では「おかえり~」とゴーヤがぶら~ん、ぶら~んと待っています。

ミニトマトもたわわに実っています。今年初めて飢えたシシリアンルージュは手作りピザに乗せて焼くととっても美味し
いです以上、食神の庭の一部をご紹介いたしました。

最後に閑吟集よりもう一篇!

何せうぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂へ
何になるだろう、まじめくさってみたところで。所詮、人生は夢よ。ただ、狂えばいい。

星野さんのように、内なる声から自然に虜になるものに出会い、生涯それに思いを傾けて生きられたらどんなに幸せだろう・・・そんな日がくることを信じて楽しみに過ごして参ります


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