中国の報道管制をご覧下さい

日米台の安保同盟関係を誇示

日曜早朝からフジテレビで放送されている「報道2001」に、今日台湾総統の陳水偏のインタビューが流されていましたが、中国で早速記事になりました。記事によるインタビューの要旨は次の通りです。


・いわゆる「中国の軍事的脅威」について。中国は武力に対する台湾侵攻をあきらめてはいないし、武力で台湾の現状を変えようとしている。反国家分裂法を使って、武力侵略の根拠としている。

・近年の中国の軍備拡張は台湾だけではなく、日米にも脅威は向けられている。日米台は民主同盟以外に、安保同盟も関係も結ぶべきだ。

・日本が台湾人にビザの免除方針を出したり、李登輝前総統の訪日に対し、中国はこれらに抗議した。日本は独立国家であり、中国の一省ではない。日本政府と国民は自分に自信を持ち、自らの道を歩み、中国の圧力を恐れるべきではない。また、中国に依存するべきではないと認識する必要がある。実際は中国の方が依存している部分が大きい。

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彼のインタビュー映像を見ながら訳しましたが、元記事にある「番組の冒頭で、番組が用意した、日本のお菓子を、うれしそうに福建なまりでうまいうまいと言いながらほおばった」というシーンは、番組ではありません。なんとなく悪意ある一文です。それより問題なのは、こんなくだらない揶揄記事を書いているのに、わざと取り上げていない発言があります。原潜の領海侵犯についての発言です。

原潜の領海侵犯問題について、陳総統は「(原潜を)誰が先に発見したかではなく、何故中国の原潜が日本の領海を侵犯したかが問題だ。中国の原潜は日本の領海を侵犯しただけでなく、パラオやグアムなどアメリカ領土をも侵犯していたようだ。中国は故意に両国の領海を侵犯したと認識している。中国海軍の原潜の能力を試すため、第一列島線を突破し、第二列島線を突破しようとしている。したがって、中国の軍事力の脅威と軍事的拡張、ミサイル配備は―」と言及したのにもかかわらず、「中国の軍事的脅威」という一言に勝手に置き換え、国内報道における領海侵犯を矮小化しようとするセコさ。これこそ、中国の都合の悪いものは全て覆い隠そうとする態度を、如実に表しているといえるでしょう。

靖国問題についても全くの無視。「中国はずっと日本に文句を言っているが、それは台湾に対しても同様である。台湾の民主化が国家を分裂させると非難しているが、非難するネタはいくらでも作り出せる。中国は日本に対し、いつも歴史問題を持ち出し抗議しているが、これは抗議ではなく日本をコントロールしようとしているとも言える―」この後にビザの問題に繋がるわけですが、台湾の印象を意図的に落とそうとする、「悪意ある歪曲」とはインタビュー中の総統の発言ですが、全くその通り。

むむ、勢いで書いてたらややこしくなった。明日書き直すかもしれません。


インタビューをご覧になりたい方は、檀君 WHO's WHOをご覧下さい。生ものですので、流れないうちにどうぞ。
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