川べのお茶

旧ブログから引っ越ししました。
仕事のこと、暮らしのこと、時々ぼやき(?)

隠れた力持ち

2017-05-03 | 現場のこと

まずはこの写真をご覧ください。


 撮影者の影が写っています。
 梁の上に立って、自分の足元を撮っているのです。
 周囲に支えなし、
 足裏から炭酸が沸き立ちそうな高さです


この金物、
どうやって梁の間に収めたかお分かりになりますか?

写真中央の梁に左右から材を連結するのですが、
まず右の材を梁にはめ込み、
両ねじボルトを差し込んでそのまま右端の(逃げ)穴に押し込みます。
(ボルトの左端が中央にくる位まで)
そこまでセットしてから
左の材を梁にはめ込み、中央のボルトを左に戻して差し込みます。

この「両引きボルト」締め作業、物凄く面倒くさい。笑
面倒というか、手順を間違えると金物が入らなくなってしまう。
(いったん嵌め込んだ材を外すことは、至難の業)
私など写真で見ただけでは、どうやってボルトが入っているのやら、
さっぱり解りませんでした。
この作業を1階の天井高さで行うのですから、
さらに大変です。





 大工さん、鳶さん、苦も無く立っているように見えますが、
 つかまる処なんてありません。
 毎度のことながら感心します。


この場所は1階天井部、2階からは床下にあたる部分ですが、
何だか「角穴」がいっぱい?

・・・そう、
この「角穴」全てに上記の作業を施したのです。
(職方の皆さん、本当にお疲れさまでした!)


先日上棟したK邸
1階の天井は「梁・あらわし」、
普通は天井材で隠れる梁が、そのまま見える設計です。
そのため梁の連結部分の金物が(意匠的に)見えないようにと
今回の作業になりました。
既にこの梁の上には2階の床下地が貼られ、
もう目にすることは無い箇所ですが
文字通り「隠れた作業」が家をしっかりと支えています。












コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 入間市・K様邸、上棟 | トップ | つつましく、GW。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

現場のこと」カテゴリの最新記事