薬師岳 2012.7.15(sun)-16(mon)
【データ】 |
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標高: |
2,926m |
ルート: |
折立~太郎兵衛平~薬師岳山荘~薬師岳のピストン |
標高差: |
1,576m |
歩行距離: |
約20km(往復歩数:約55,000歩/約2,100kcal消費) |
歩行時間: |
1日目:約6時間(4:10出発、13:08山荘到着、休憩含む) |
アクセス: |
中央道松本ICから安房峠を越えて有峰林道(東谷線)で折立の駐車場へ。 |
【行程】
今年の海の日三連休は、小屋泊まり1泊で北アルプスの薬師岳に登ってきました
メンバーは母+私と、例によって麓周遊の父の3人。
今回の目的は、2010年にリニューアルしたばかりの山小屋(HPはコチラ)の利用と、
たくさんの高山植物と、山頂からの北アルプスの展望でした。
結果として、北アルプスの展望(本当はこれが一番楽しみだったのに・・・)以外は目的を達成できました
2012年7月14日(土)
14:30に自宅を出発。
今回は相模湖ICから直接中央道に入るルートをとりましたが、
厚木を抜けるのに渋滞に巻き込まれたので、今後はルートについて要再考。
16:30に中央道に乗って、途中2箇所のSAに立ち寄り休憩。
この日の夕飯用に、諏訪湖SAでおこわとコロッケを購入したところ、
どちらも大変美味しかったので次回以降もリピート決定です
松本で父を下ろして、コンビニで行動食&朝食用の食料を調達し(18:50)、
まずは車中泊の目的地、沢渡第二駐車場を目指します。
これまで沢渡で車中泊をする際はいつも第一駐車場を利用していましたが、
ネットの口コミ情報で第二の方が車中泊に適しているとのことで今回利用してみました。
無料の足湯があったり(今回は利用しませんでしたが)、
トイレも第一駐車場と比べると遥かにきれいで快適で、
ただその分料金は高く、1泊1,000円でした。
結論としては、快適度が違うので、今後も第二駐車場を利用する予定です
19:41に沢渡第二駐車場に到着。
食事と歯磨きを済ませて就寝の準備をします。
到着時点では雨は殆ど降っていませんでしたが、
食事を終えて歯磨きをした後で雨が本格的に降り出しました
天気予報では土曜から日曜午前中にかけては雨予報だったので
まあ想定の範囲内ということでそのまま就寝します
2012年7月15日(日)
夜中に雨が降ったりやんだりする音に若干起こされましたが、
気温的には暑すぎず寒すぎず、車中泊の条件としてはなかなか快適で
適度に熟睡して3:00に起床。
外は土砂降りの雨です
トイレと身支度を済ませ、ザックカバーを装着して、
駐車場に着いたらすぐ出発できる態勢を整えて、4:10に沢渡を出発。
安房峠を越えて、平湯~見座経由で有峰林道(ルート図はコチラ)の東谷ゲートに5:47に到着。
ゲート開通の6:00までサンドイッチを食べながら少し待ちます(先行の車は2台でした)。
6:00にゲートがオープンして、通行料1,800円を支払い、
有峰湖をぐるっと回りこんで、登山口のある折立の駐車場に6:48に到着。
前夜のうちに到着したと思われる車で駐車場は満車状態になっていて、
ぐるっと回って駐車スペース以外で止まれるスペースを発見してそこに駐車します。
雨は止んでいたので、周りの登山客の様子を見ても、
皆ザックカバーだけでレインウェアを来ている人はいなかったので、
すぐ出せる場所にしまってとりあえずザックカバーのみで様子見をします。
バス停前のトイレ(キレイで快適でした)を済ませます。
駐車場を振り返るとこんな感じでびっしり埋まってます。
因みに右手に見切れている看板にはクマ生息注意情報が書かれているのですが、
クマ鈴を鳴らして歩いている人はほとんどいませんでした。
(私たちは2人で3個も鳴らしてました。・・・鳴らし過ぎ)
トイレの奥に臨時駐車場ができてました。
この左手から登山口に入ります。
7:07に標高1,356mの登山口をスタート
樹林帯の中のきつい上り坂をゆっくり進みます。
足元に目をやると色んな花が咲いていました。
ギンリョウソウ
アカモノ(イワハゼ)
最初のうちは小雨がぱらつく程度でレインウェアも必要なく、
天気予報では午後から回復傾向なので、このまま止むかもと思ったら、
運悪くちょうど森林地帯を抜けたところで急に土砂降りの雨が降り出しました
ダッシュして木陰にたどりつき、急いでレインウェアを着こみます。
その後はずっと強い雨が続いたのでカメラを出す暇もなく。。。
8:44に三角点(1,871m)に到着しました。
登山口から約1.5時間。コースタイムだと2時間です。
雨の降る中だったのに意外と早いなと思いましたが、
写真を撮らなければコースタイムを上回るペースで歩けるのかも
(なんて話してましたが、どうもコースタイムは全体的に長めの設定のようでした。)
三角地点から先はしばらく小雨状態が続いたのでそのすきに写真を撮ります。
ツマトリソウ
ゴゼンタチバナ
これはよくわからなかった花。
雨の中を黙々と歩き続けます。
常にガスっていて、最大でこの程度しか視界が開けませんでした
バチバチと痛いほど雨が叩きつける時間帯もあり、
結構体力も消耗しますが、唯一の救いは花がたくさん咲いていたこと。
(小雨の時にしか写真を撮れないので写真の数は少ないですが。。。)
チングルマは、標高の低い箇所ではすっかり綿毛になっていましたが、
上の方に行くとまだ花がついたものもありました。
ニッコウキスゲも徐々に咲き始めているところ。
ヨツバシオガマ
太郎平までは、まだまだ。
でも、石畳や木道の道が続くのでとても歩きやすかったです。
7:15に五光岩ベンチ前を通過。
ちょっと進んだ先で、雨の止んだすきにおにぎりでエネルギーチャージ。
晴れていれば展望が良いはずですが、このとおり真っ白で何も見えませんでした
しかし足元にはたくさんの花が
(画像クリックで拡大表示)
特にこの辺りはチングルマの群生が見事でした
イワイチョウ
池塘
ヒメシャクナゲ
11:04に太郎平小屋前(太郎兵衛平)に到着
ここが薬師岳・五色ヶ原方面と黒部五郎岳・雲ノ平方面の分岐になります。
雨がほぼ止んだので、外のベンチにザックを下ろして本日2個目のおにぎりタイム
食べたらすぐ出発です。
ガスの中、木道を進みます。
一瞬ガスが晴れますが、背景は真っ白のままです
坂を登り切って、薬師峠を見下ろします。
一瞬のガスの切れ間にキャンプ場が見えました。
花を撮影しながら薬師峠まで下りて行きます。
ヨツバシオガマ
オンタデ
???
11:37に薬師峠を通過。
キャンプ場の脇を進みます。
沢沿いを登りますが、雨で増水して滝のようになった箇所を渡渉していきます。
かなり歩きづらかったですが、花の宝庫で
きれいな花があちこちに咲いていたのでルンルン気分で登ります
母が「階段の花畑」と命名していました
アオノツガザクラ
ミズバショウとリュウキンカ
ミズバショウ
リュウキンカを見たのは今回が初めてでしたが、
とてもきれいで、且つたくさん咲いていて感動しました
キヌガサソウは、今まで見たことがありますが、
盛りを過ぎたものばかりでいつもヨレヨレだったので、
この階段の花畑のキヌガサソウの群生には目を奪われました。
ここまで美しい花だったとは
ちょっと背丈が低い(花と葉の距離が短い)ですが、多分若いミヤマキンポウゲ。
階段の花畑を抜けると、雪渓と花畑の連続でした。
ハクサンイチゲ。右は花が一輪しか咲かないイチリンハクサンイチゲ。
チングルマだと思ったら、奥に目を凝らすと・・・
ハクサンイチゲとコイワカガミも一緒に咲いていました
雪渓を抜けて、またお花畑へ。
(画像クリックで拡大表示)
この辺から上はハクサンイチゲが見頃でした
タカネヤハズハハコ
ハクサンボウフウ
雨にぬれた葉っぱ。
12:17に薬師平を通過。
こんな感じで進んで行きます。
ミネズオウ
クロマメノキ?
バイカオウレン?
ショウジョウバカマとハクサンイチゲ
まだつぼみのハクサンイチゲもあります。
風に吹かれて、一面のハクサンイチゲが揺れる姿はとても可愛らしかったです
薬師岳山荘まであと15分
ミヤマダイコンソウ
ミヤマキスミレ
キバナシャクナゲのつぼみ
左手に目をやるとうっすらと谷間が見えました。
あ、小屋が見えてきた
13:08に標高2,701mの薬師岳山荘に到着。
登山口からほぼ6時間。コースタイムより1.5時間も早い到着でした。
二方向から入れる入口。
入ると立派な柱があります。
左手のカウンターで受付を済ませます。
今回は事前に個室を予約してありました
三連休の混雑で、個室の設定がなくなったらどうしようとちょっとドキドキでしたが、
「本日個室あります」という立て札が出ていて無事個室を確保できました
しかし、かなり混雑していて、予約が入っていなかった個室は大部屋扱いになっていたようです。
大部屋は1人1畳の混雑で、階段に座ったり廊下にたむろしたり、
至る所に人がいました。
2階が客室になっていて、1階入り口右手には山荘オリジナルTシャツの展示が。
(新色のオレンジにかなり惹かれましたが、バックプリントがなく、
胸元のワンポイントだけで2,500円は高いなと思って購入を見送りました)
階段の右手には大きな熊の毛皮が
そして踊り場の窓の横にはこんなイラスト図が。
「窓からの展望」
こんなに色々見えるはずなのに、この日は終始真っ白でした
上の写真じゃ小さすぎるので、3分割で撮影した画像をどうぞ。
それぞれクリックで拡大表示できます。
この中に、次の山行の目的地が含まれています・・・
次こそは晴れて、今度こそ薬師岳の姿を拝めることができますように
さて、私たち母娘が案内されたのは、階段を上がってすぐ左手にある四畳間の「水晶」です。
各部屋ザックは廊下に置かなければならず(因みにストックも玄関に置きます。)
お部屋の畳は新品同様のいい香りがしてとても清潔でした
今まで泊まった中で一番狭い個室ですが、一番きれいでした
因みに個室は全て山の名前で、大部屋は有峰とか付近の地名が付いてました。
窓からの眺め。常時真っ白で、ガスが晴れてもこれが精いっぱい。
でも階段の踊り場と同じ方向に窓が付いてるので、
晴れてたらあの図の通りの絶景が独り占め出来たはず。
さて、予定より1.5時間も早く到着したので、
本当ならそのまま頂上アタックをしたいところでしたが、
なかなかガスが晴れないので、これは行っても仕方ないかも。。。
と、しばらく部屋で荷物の整理や、乾燥室で濡れたものを乾かしたりなどして時間をつぶします。
頂上まで往復1.5時間で、夕飯の時間(17:00)を踏まえると、
頂上アタックをするならそろそろ限界となる15:00になって、
明日の天気予報を確認しに1階に下りました。
ちょうど山荘の女将さんがいて、天気を聞いてみると、
談話室のテレビを付けて、NHKのデータ放送の天気予報を確認してくれました。
麓で確認してきたとおり、明日は朝から快晴の予報なので、
明朝アタックの方が期待できるかも、と本日の登頂は断念しかけたところ、
目の前でとりあえず山頂まで行ってみるというパーティーを目にして、
「行ける所まで行ってみようか?」とカメラだけを持って空身で山荘を出発。
(画像クリックで拡大表示)
山荘前の展望広場のようなところから、一瞬のガスの晴れ間に見えた景色。
左手には辛うじて有峰湖も見えました。
(画像クリックで拡大表示)
明朝アタックの場合、日の出前の真っ暗やみの中歩くことになるので、
ルートの下見を兼ねて行ける所まで行ってみます。
でもかなりの強風で、10分ほどで撤退
タカネヤハズハハコ等、花も咲いていました。
明日は花の撮影ができないので、今日中に撮影を済ませることに。
(画像クリックで拡大表示)
タカネヤハズハハコ、コイワカガミ、ハクサンイチゲ、チングルマ。
小屋まで戻ってきて、まだ時間が余ってるので、太郎兵衛平方面までさらに散策します。
(画像クリックで拡大表示)
ミツバオウレンやコイワカガミが咲いていました。
部屋に戻ってさらに時間をつぶし、17:00少し前に1階に下ります。
17:00になって受付が始まったので、3番手で食堂に入りました。
席は事前に指定されていてスムーズに着席します。
本日の夕飯はご覧のとおり。
かぼちゃの天ぷら、アジフライ、オムレツ(「やくし」のケチャップつき)、
肉じゃが、マカロニサラダ(リンゴ入りで美味)、キャベツ、たくあん
しらたきの酢の物(缶詰のミカン入り)、冷奴。
おみそ汁、御飯、お茶はセルフサービスでした。
ボリュームたっぷりで少し残してしまいましたが、
かぼちゃの天ぷらとマカロニサラダ、しらたきはお替りしたくなるほど美味しかったです
他は・・・まあ可もなく不可もなくかな
夕飯後は歯磨きをして(天水利用なので、持参したペットボトルのお茶を使用)
トイレを済ませ(とてもキレイですが、やっぱり落とし便所なのでニオイは・・・)
着替えをして明日の準備をあらかた終えたら、
目覚ましを2:00にセットして消灯時間より早く19時頃就寝。
掛け布団は使わずに毛布だけにしましたが、寒くなく割と安眠できました
さて、明朝は無事晴れるでしょうか・・・
~2日目に続く~
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記事楽しく読ませていただきました。
行動時刻がかなり似ているので笑っちゃいました。
ちなみに東谷線のゲートで先頭に止まっていた白いミニバンが私で、宿泊した部屋が個室前の大部屋で、ザックを個室前においていましたので、荷物を整理する際に「いいな~個室」って指をくわえて見てました(笑)
ではでは・・・。
ゲートの先頭に止まっていた車の方だったんですね!
大部屋は大変そうで「やっぱり個室にして正解だったね」と話しておりました(^^;)
あいにくのお天気でしたが、薬師岳はいい山でしたね☆