リベラルくずれの繰り言

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野党の国会召集要求を無視した安倍首相に質問時間見直しを言う資格はない

2017-10-28 | 政治
安倍政権は国会審議における野党の質問時間の配分を減らす方針を打ち出した(朝刊).選挙で票を得た自民党の議員の発言機会を確保する,という建前は一見もっともらしい.野党としては,「少数派の意見にも耳を傾けてください」とお願いするほかないのだろうか.
まず,議席数は小選挙区では決して得票率を反映してはいない.国民の声をいうなら,議席数ではなく,ほかに考えるべきことはいろいろあるはずだ.
そもそも,「与党には党議拘束がかかり,質疑は儀式化している」という識者の指摘を待つまでもなく,「与党議員の質問」というのは議院内閣制のもとでは大政翼賛的なものになるのは必然.野党の質問にこそ意義があるはずだ.(このロジックでは,野党提出の法案については与党の質問時間を多くすべき,ということになる.筆者は「質問時間」が法案ごとに決まるのかどうかや,質問時間の総枠がどう決まるのかを知らないので,具体的な提言ができない.)
そして思い出してほしい.安倍首相は6月に野党が憲法の規定に基づいて国会召集を要求した後,3か月もほったらかしにした挙句,冒頭解散の挙によって,野党の要求を無視した.憲法に規定されている少数派の意見を聞く手続きさえ無視した安倍首相に,国民の声を反映させるために質問時間の配分を変えることを云々する資格はない.

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「「往復方式」だったら,野党の質問時間なんていくらでも削れるのではないか?」(11月6日)

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