忙しい母に変わって、私の身のまわりの事や、所謂「母らしい」事をしてきてくれたおばあちゃん、朝起きたかと思うと、一瞬でハイテンションMAX。声は大きいし、本当にうるさいし、うっとうしくてたまらない事もあるけど、一度も嫌いだと思ったことはない。
八十四歳を迎える今も、ステーキを食べるほど元気な彼女だが、私が学生時代に一緒にオーストリアに行った時もそうだった。1週間の旅での食事、「フィッシュ オア ビーフ?」との問いには全て「ビーフ!」と答え、シドニーでもステーキハウスに行った。日本にない珍しいものは、とりあえず食べてみる。
そんな二人の珍道中、今も時折思い出す彼女ならではの可愛い場面がある。二人で水族館に行き、次は「ハードロックカフェ」に行こうかと相談していた時のこと。
「あんたばかり外人と英語で話して・・・。私も話したいから教えてちょうだい。」
「じゃ、次に行ったお店でご飯を食べた後、店員さんに ”Excuse me , check please.”と言ったらええよ。」と言った途端、私たちの座っているベンチの周りの手すりに十数羽集まっていたスズメ一羽一羽に、
「エクスキューズ ミー、 チェック プリイズ! エクスキューズ ミー。」と話しかけ、練習しているではないか。その姿が可愛くて可愛くて、思わず噴出してしまった。スズメ達との練習の甲斐あって、レストランでそのフレーズを使い、お勘定が無事にできた時の嬉しそうな姿は一層キュートだった。
そんなおばあちゃんは、チャレンジ精神旺盛で、10年前から携帯電話を操り、今は絵文字入りのメールを毎日送ってくる。返信しないでいると、電話がかかってくる。それなら始めから電話すればいいのに、と思いながらも、おばあちゃんが元気でいてくれることが確認できて、安心する。大好きなおばあちゃんに支えられて今の私がいる。いつも本当にありがとう、おばあちゃん。
<コメント>
選ばせていただいたのは、まさしく
映画『アンを探して』の静香そっくりの
楽しいおばあちゃんだったからデス!
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