自分史 物怖じしない国際人を育てるヒント集

近現代史に触れつつ自分の生涯を追体験的に語ることによって環境、体験、教育がいかに一個人の自己形成に影響したか跡付ける。

樺美智子さん死因はショック死/6.15安保闘争から60年

2020-06-09 | 近現代史 安保闘争

 復刻 人しれず微笑まん―樺美智子遺稿集 2011年

美智子さん、あれから60年! あなたは人知れず微笑んでいますか? あなたの死因が圧死か扼殺にされてしまって、そっと唇をかんでいませんか? わたしはあなたの5年前の祥月に、法医学的にも批判に耐え得るショック説を当ブログで発表しました。わたしの非力により一件の反響もありませんでした。今回60周年の節目にあたり、真実が定説になるよう、そっくり再録しました。
情報技術を駆使できる方々におねがいします。どうかこの記事を拡散して歴史の一角を修正してください。

  運んだのは木村愛二氏と関勇氏

樺さんが倒れるところ、腹部を突かれるところ、首を絞められるところ、その瞬間の目撃者は現れなかった。
その瞬間の映像も公開されなかった。
私は、執拗に現場をしぼっていって、樺さんの終焉のスポットを7トン車の陰、に絞り込むことができた。

残る作業は、遺体鑑定を見直すことだけである。
検察に正式に依頼された中館鑑定書は没にされ、なぜか立ち会って鑑定を途中退席したライバルの上野Drが要請されて提出した再鑑定書が採用された。
どちらも公開されなかった。
したがってここでは、執刀現場で中館Drが手順に従って執刀しながら口述したのを筆記した三つの記録に基づいて推論する。

➀中館法医学教室が記録した正式のメモ。未公開につき産経新聞掲載の「中館鑑定書」解説をもって代用する。樺俊雄「美智子の死因の問題」から孫引き。 
産経新聞らしからぬ論評に体制側の渋い顔が浮かぶようだ。
 7.18「この鑑定書は樺さんの直接の死因を〈胸、腹部の圧迫などによる窒息死〉としており、さらに首を絞めた上、口と鼻を、おさえた跡があるとしている。」・・・[これらの]所見は地検がいうように〈警官隊と接触しなかった〉とはいちがいに断定できないことを示している。
こんご地検が死亡状況の判定において、この鑑定を最終結論でどのように取り入れるか注目されよう。」

➁始終立ち会って観察した坂本・中田Drが記録した詳細な「解剖所見」の結論部。
6.21「・・・窒息死の原因に関しては前頸部の内部組織の出血が最も重要な所見であると考えられる。この出血は左右両側にあり、特に右側に於て強く、全面には認められないことから、右手による扼死が最も考えられる。」

➂警視庁鑑識課芹沢検視官が正式に記録したメモ「臨場日記」。山崎光夫『東京検視官』から。
 十二指腸
      胃幽門部か 上下8  前後6  [センチ]  高層の出血  
    特、スイ臓頭部に相当するところ*が強い  
     *十二指腸は膵管で膵臓につながっている。 ノドボトケ      
      軟骨周囲に大豆大、小豆大の筋肉内出血
     右上角周辺に粟粒大、 食道上端部  [出血]

11.18 慶応医学総会において、中館Drの無念を中山助手が4ヶ月間の動物実験をした結論を発表して晴らした。
「頸部の筋肉内出血は、扼首、つまり首を絞めない限り、認めることができない。膵臓組織が溢血、あるいは出血する症状は胸を圧迫して殺したのでは認めることができなかった。」『聖少女伝説』から。

死因となった部位が絞られた。膵臓頭部と十二指腸乳頭。それに頸部。

  背中側

  胸部側

WEBで採録した膵臓頭部を取り囲む十二指腸C形環状部のイラスト

二つの鮮明なイラストのおかげで、樺さんがみぞおちにボディブローを受けて膵臓が50~60ccの内出血挫傷、十二指腸が手のひら大高層内出血をきたした、と結論できる。
こぶしなら、体表に傷がなくかつ肋骨の骨折がないという両条件を満たす。
膵臓の体部と尾部は胃と腸がかぶさっていて裏に隠れている。
ダメージを受けた臓器頭部だけがみぞおちの奥から外を窺う位置にある。

頸部についてはどうか?
当時から官憲による首絞めは検挙に際して常習化、日常茶飯事となっている。
メディアが報道を「自粛」しているので市民の知る所とならないだけだ。
沖縄では「安保闘争」が日常化している。

市民カメラマンのゲリラ・ショットをどうぞ。辺野古の海は戦場だ。

岸も手厳しかったが、孫は手も足もきびしい!

首締めとボディブロー、警官のほかに手を下すものはいない。警棒でなく拳で、となれば下手人は検束中の私服警官である可能性が高くなる。
死因はみぞおちの突きor首絞めによる神経性ショック死*である。

*人体のうち咽喉部・心窩部(みぞおち)・外陰部(睾丸,妊娠時の女性性器)の3箇所は神経分布の多いところで、人体の三大危険地帯、急所と呼ばれている。これらの部位に機械的刺激を受けて、ショック死することがある。これは法医学の常識である。
例1:ふざけて女の子の頸を絞めたところ急死した事件があった。剖検の結果、普通の扼頸による窒息の所見がなく、神経性ショックと考えられた。
例2:台湾では夫婦ケンカの際に、妻が夫の急所を握り締めて離さず、夫をショック死させた事件があった。

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿