あまぐりころころ

主に漫画やゲーム等の感想や考察を。
時に旅行記等も交えながらの、のんびりのほほんブログ。

『食戟のソーマ』第148話感想

2015-12-31 23:55:00 | 食戟のソーマ

 大晦日ですね。
 あともう少しで新年を迎えます。

 そしてこれが2015年最後の更新となるわけですが、なにげに今回で『食戟のソーマ』の本編感想が100記事目となりました。第48話から開始)

 わーお

 よくまあ、熱しやすく冷めやすい私がこれほど続けられたものです。
 それも全て『食戟のソーマ』が変わらず面白い作品でいてくれること、そして訪問してくださる方々のお陰に他なりません。
 「継続は力なり」。これからもコツコツと頑張りますので、どうか宜しくお願いします。(m(_ _)m)


 ちなみに今回のジャンプ合併号には、もはや年末恒例とも言える連載作家陣による4コマ劇場が掲載されてましたね。
 ソーマは勿論のことながら、他作品の感想もちょこっとだけ。

  • 『僕のヒーローアカデミア』―――PS VITEか・・・。
                         私はPS4が欲しいよ・・・。(聞いてねえ)

  • 『食戟のソーマ』―――そういえば二年前の年末4コマでも、各キャラのサンタクロースに纏わる過去話が描かれていましたっけね。
                   今回は葉山ですか。(ちなみに黒木場&アリスのクリスマスを知りたい方は小説版第三弾をご覧くださいませ☆)
                   うん、汐見教授。その気遣いは賛同するし応援します。
                   けど、よりによって相手が人一倍「現実」を知っている葉山だというのがね(苦笑)。

  • 『ものの歩』―――信歩愛されてるなー(笑)。

  • 『火の丸相撲』―――火の丸!!!アンタなんて罪深いことを!!!
                 (そんな4コマとは対照的に、本編は大変良かったです。「努力の報酬が強さだけとは限らない」。何とも心に深く響く言葉ですね・・・。)
     



 さて、それでは記念すべき100回目となる本編感想へと、張りきっていってみましょう!



 週刊少年ジャンプ2016年3・4合併号掲載
 掲載順第10位
 第148話 【凱旋】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 叡山の手下達による強制退去から必死に寮を守り続ける極星メンバー達。
 ですが、遂にバリケードの一部が突破されてしまいます。
 もはやこれまでか!?
 
と思われたものの・・・。
 何故か手下達は攻め入ってきません。



 一方、案の定丸井はフラフラになりながらも(苦笑)、尚戦うべく壊れた眼鏡を修復していました。
 最初何をしてるかよく分からなかったんですが、凝視してようやく理解。折れたフレームをセロハンテープで直そうとしてたのね。

 そうして眼鏡をかけ直した丸井の正面には、偶々付けっ放しになっていたテレビが。

 極星寮に響き渡る丸井の絶叫。

 驚いた極星陣が集まってみると・・・

 テレビ画面には、創真の完勝が映っていました。

 

 

 

 

きゃ~~~~~~~~♪♪♪



 前回ラストの下からアングルも最高だったけど、今回の上からアングルもこれまた最高ーーー!!(o(><)o)



 動揺する叡山。
 料理は戦略[ストラテジー]が全て。
 それを信条としていた叡山にとって、「見せしめ」まで行って完璧に遂行された筈の自分の戦略が、幸平創真という存在によって全て狂わされてしまったのでした。
 これが“報い”ですよ。

 独りよがりな私怨で創真を、そして創真の大切なものを貶めようとしたことの。

 ちなみに今回の食戟によって十傑の一員を倒したわけですが、席次を賭けた勝負でない限りは十傑の交代や順位変動は起こらないとのこと。
 それでも創真は大して気に留めず。
 十傑メンバーと戦えただけでも創真にとっては充分収穫があったようです。
 権威よりも経験を重視する創真のこういう姿勢好き。(^^)

 そもそも創真としても今回の食戟に挑んだのは極星寮を守るのが目的でしたしね。
 叡山と審査員達に「見せておきたかったこと」と並行して、八百長の愚かしさに釘を刺しておく創真。

 実際その身で強烈に味わってしまっただけに、その正論に審査員達はぐうの音も出ませんでした。
 ・・・♪( ̄ー ̄)


 そして叡山にも申し出る創真。
 次こそはお互いに充分に準備した上で食戟をしようと。

 

 

この健やかさたるや(涙)。 

 

 

 少年漫画の主人公としてまさに理想。まさにお手本。
 信じられます・・・?この方前回は悪役も真っ青なダークフェイスかましてたんですぜ・・・?(褒めてます)
 個人的にはここが今回のベスト・オブ・ソーマです。

 創真の煽りのお陰で叡山は“本気”で戦ったものの、“全力”を出し切ってはいなかったと。
 そのことに創真は不満なわけですね。
 まったく、[3-0]と見事な完勝を収めたというのに、この結果に満足しないなんて・・・。
 久我との模擬店勝負の際もそうだったし、本当に創真は“妥協”というのを自分に許さない子ですよね。
 良くも悪くも。

 創真としては叡山との再戦を望んでいますが、私としてはこれほどしっかりした勝負を繰り広げたことですし、叡山との勝負はもう行われないだろうと思ってます。
 ですが、叡山の格の復活はきっと訪れることでしょう。
 何だかんだで叡山も「次のステージ」への懸け橋になる存在ですから。


 そんな創真の真っ直ぐかつ爽やかな申し出に、叡山は何も言えませんでした。
 うむ、最低限の格は保った。
 そして撤収を告げます。

 と、そこで突然カメラを捉まえる創真。
 何をするのかと思いきや、中継を通してセントラルに言いたいことがあるようで―――

 って、そこで照れんのかい(笑)。

 相変わらず豪胆ながらもズレたところで天然な子だなー創真ってば。



 そんな恥じらいからすぐに切り替え、創真はセントラルに宣言します。
 自分の仲間達に手を出したら許さないと。
 それは事実上の、セントラルへの宣戦布告。
 要するに「下」の“力”舐めんなということですね。


 ちなみに、ここの「俺のツレ」という言い方にちょっぴりときめいたり。
 創真としては「友人」の意味で言ったのでしょうが、私の印象ではこの「ツレ」っていう言葉は「つれあい(夫や妻)」の意味合いのイメージの方が強いんですよね。
 だからここの言い方はまるで「俺の女に手を出すな」と言ってるように感じられちゃって・・・。(アホですねわかってます)
 これワザとだったら附田先生相当な策士でっせ。



 そんな創真の宣告を目にする、薊政権支持派の十傑。
 そしてこの食戟の一部始終を見届けていた竜胆先輩は、数時間前の出来事を思い出していました。

 創真と叡山の食戟を知り、叡山を叱責してくるという名目で職務放棄した竜胆先輩。(弾んでいる声が何よりの証拠)
 仕事場を出る途中で、職務に勤しむ一色先輩に声を掛けていたのでした。

 今回、極星寮のピンチという事態にも関わらず、何も行動を起こさなかった一色先輩。
 でしたが、それには彼なりの理由がやはりありました。

 さすがは一色先輩。先見の明がおありです。
 そう、確かに今回の闘いは薊政権への反撃の幕開けにすぎませんから。
 本格化するこれからの闘いに向けて、一色先輩は「十傑である自分だからこそ出来ること」に今取り組んでくださっているのでしょう。
 創真を信じてくれて、ありがと。(^^)





 こうして、強制撤去の中止の命が届き、極星寮から退いていく手下達。
 その様子を窓から見ていた恵は、ある人物を見つけて晴れるような笑顔に。
 創真が帰ってきたのでした。

 手下達がたじろぎ、道を開けてしまう中を歩く創真。
 う~~~む風格を感じさせますね~!
 まさに今回のサブタイトル【凱旋】に相応しいシーンです。

 でも、そんな風格を漂わせていたものの、外に飛び出してきた仲間達には
 「ただいま」
 と、いつものあっけらかんとした笑顔で言う創真。

 案の定、仲間達から単独行動を怒られる創真(苦笑)。
 まあでも、吉野のツッコミが四宮編ラスト(第27話)の時のような平手打ちでなくて良かった。
 もし創真を殴ったりしていたら私が吉野に「あほーーーーー!!!」と叫んでましたよ。最大フォントで。

 でもやっぱり皆は創真に心から感謝していました。
 そして、恵は創真に言います。
 「おかえりなさい」と。

 

 

 

 

(⌒⌒)

 

 

 

 

 まさに私の願いに応えてくれました。 

 100回目という個人的記念なこの回が、こんなに清々しくも温かい話であってくれて非常に嬉しいです。(^^)
 きっと来年も楽しみながら『ソーマ』の感想記事を書けると思います。

 

 

 


 

 

 

 こうして心地良く収束した叡山との食戟。
 もう本当に大満足です。
 今回の勝負は創真の熱い面、決してブレない所、いつでも料理を楽しむ姿勢、そして挑発性、何より真っ直ぐさ。
 そういった創真の“強さ”が遺憾なく発揮できていたと思います。



 今現在進行中であるこの『遠月革命編』。
 今回の章が始まってからというもの、そこここに意識して散りばめられているのが「原点回帰」。
 この度の叡山との食戟もまさしく、この「原点回帰」に沿った展開でした。

 ―――敵対する者此れ全て 料理を以って捻じ伏せるべし―――

 第9話【氷の女王と春の嵐】で述べられていたこの標語。
 これこそが食戟の、遠月学園の、そして料理バトル漫画というこの作品の礎にして最大の理念です。
 まさにそれにのっとり、不正や偏見を創真は爽快に吹っ飛ばしてくれました。

 そうして堂々と八百長に加担していた審査員さえ、創真の料理の美味さを裏切ることは出来なかったわけですが・・・
 そんな創真の料理に嘘を吐いた人物が一人だけいるわけです。自分の舌に。自分の心に。
 その人物こそがこの『遠月革命編』のキーパーソン。
 今回の食戟に組み込まれていたファクターもまた、この人物に集約するものと考えています。



 あ。

 でも、今回の対決にはひとつだけ不満点が。

 伊武崎の煙玉の活躍シーンが披露されなかったのが残念無念。
 附田&佐伯先生、うっかりミスっすか?(←おい!)





 ちなみに今回の闘いの一方で、何気に気になる描写が入っていましたね。
 それは今回の創真の行動における恵と新戸の反応の違い。
 
創真の単独行動を知った際、恵は辛そうに創真を想い、新戸は驚きつつも創真を思慮していました。
 そして。
 今回で創真の勝利を知った際、恵は呆気に取られたのに対し、新戸は晴れやかな笑顔を見せていたという。

 ここの新戸の笑顔と創真の凱旋に気付いた恵の笑顔がよく似ていただけに、読者としては色々と想像させられます。
 しかもそんな新戸の笑顔がえりなの目に留まるというこの隙の無さ。
 これからの創真を巡る恋愛模様に結び付けて考える読者も多かったのではないでしょうか?

 といっても。
 新戸の創真に対する好意は信頼でしょうけど。
 勿論恵も創真を信頼してはいますが、同時に彼を心配もしているからこそ、この反応の違いが出たのだと思います。
 まあ、どっちみち新戸はこれからこの作品の恋愛関係に大いに関わってくるに違いないでしょうがね。
 何故なら。
 創真を始めとした主要人物達の恋愛関係を語るうえで必須のファクターを、新戸は持っていますから。





 とりあえずこれにて、極星寮という大切な場所は守られました。
 それと同時に薊政権賛同派の一員であり、十傑である叡山を倒した創真は薊政権に目を付けられることになってしまいました。

 気になるのは、どのような形でこれから薊政権と創真陣との対戦構造が築かれるのかということ。
 そこで一色先輩が用意してくれている「これからの闘いへの手筈」が活用されるのでしょうね。
 果たしてそれは一体何なのか。
 何かの法案なのか、それとも・・・?



 あ、それと。
 いよいよこれから薊政権賛同派の十傑陣と創真達との交流が本格的に始まるのでしょうが、果たして誰が誰と縁が繋がるのでしょうかね?
 とりあえず創真は薊政権全体。(でもなんか竜胆先輩と深く関わることになりそう)
 えりなは薊という事で置いておくとして、と。

 予想としては第四席の茜ヶ久保ももはスイーツ&ヌイグルミ繋がりで郁魅と。
 第五席の斉藤綜明は武士のイメージ繋がりからタクミと関わることになったら面白いかな。(真逆のイメージで黒木場と関わっても面白くなりそうだけど)
 第六席の紀ノ国寧々が一番読めません。残りの一年生上位陣であるアリスや美作と関わることになるか・・・、それとも今回は創真達一年生陣とはあまり関わらずに薊政権非支持派の女木島冬輔や久我や一色先輩らと関わるセンもありえそうです。

 ちなみに葉山は第139話感想でも少し述べましたが、薊政権(セントラル)に加入し、創真達と敵対するかもと予想。

 あと残るは第一席の司瑛士ですが・・・。
 これが案外、恵とぶつかることになったりして☆
 もともと初登場時から恵と同キャラという印象が強かった司先輩。
 それだけに尚更比較して見るとキャラクターを深く読み取ることが出来ると思うんですよ。
 月饗祭最終日に、美作をさしおいて創真と一緒に司先輩の店に行った恵。
 そこで司先輩の料理人としての姿を目にしたわけですが、司先輩は超心配性な性分からスタッフを信用していません。
 そこが同じ属性でありながらも、恵と相反する部分なんですよね。
 それに、司先輩の「料理に自分を載せない」という信条は、「料理に心を載せる」ことを大事に思っている恵の姿勢とある意味対峙するものでもあるかな、と。
 そもそも司先輩はその料理スタイルやポリシーの判明のタイミングが早すぎるんですよね、俯瞰的に見ると。
 それを考えると、ひょっとしたらこれからの因縁構築は創真よりも他のキャラと大きく繋がるのではないか・・・と思えてきます。

 

 

 

 今回、公然と宣戦布告した創真。

 そう、創真なら誰が相手であろうと正面から闘うことでしょう。

 たとえ第一席でも。
 第二席でも。

 たとえ

 

 

 

 

 

 

第十席でも。

 

 

 



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