奥大日岳(2,611m) (つづき)
2015年の6月、初めて残雪の立山に登り、雲海と室堂平を豪快に見下ろしました。反対側の大日連峰から、立山を眺めたらきっといい景色だろうと思っていましたが、2年後に実現しました。
雷鳥沢の木道を渡って新室堂乗越へ登る途中、振り返って眺めた立山こそ最高です。カラフルなテントの咲く雷鳥沢キャンプ場、急な傾斜で立ち上がる大きな立山、その隣はやや小さい浄土山、西には噴煙の立ちのぼる地獄谷。色々なものが3,015mの立山を引き立てています。室堂の展望台から眺める立山も悪くはないですが、距離が近く、あるいは比高が少なく、山の形が小さすぎるのです。
奥大日岳方面へ進むと今度は剱岳が姿を現しました。「岩と雪の殿堂」と呼ばれる名峰を初めて間近から眺めました。ピークまで連なる稜線は写真で見たより100倍は峻険で、どこに登山道がついているのか?あんな山に本当に登れるのかと思います。チングルマとのコラボレーションも最高です。
奥大日岳へのコースは花も素晴らしいです。ハクサンイチゲ、チングルマの数がとても多かったです。北アルプスで代表的な花と言えば、まずこの2つが思い浮かびます。他には、タテヤマリンドウ、ハクサンフウロ、シナノキンバイ、イワカガミ、知っているものも名前の分からないものも、種類も数ももの凄く多かったです。今年は残雪が多く開花が遅かったためか、お盆休みがちょうど最盛期になったようでした。
上空だけでなく、眼下にも雲が漂い、噴煙と雲の区別がつきません。
ライチョウの姿を見られたのもラッキーでした。ライチョウは人を恐れない、と聞いたことがありますが、しかし、何だか人に慣れ過ぎているのでは?という気もしました。
(登頂:2017年8月中旬)