富良野岳(1,912m) (つづき)
山頂から歩いてきた道を見下ろすと、その奥に三峰山がなだらかな盛り上がりを見せています。十勝岳とは対照的に、どの山も濃い緑に覆われています。登ってきたのと反対側の麓には原始ヶ原の湿原が点在し、それ以外の場所は隙間なく緑色でびっしりです。とても深い景色です。雲の向こうに、主峰・十勝岳のとんがり帽子も見つけることができました。
今日は午前より午後の方が天気がよく、登るときはあまり見えなかった安政火口の全貌が姿を現しました。奥で、煙のようなものが出ているようですが、近くまで行くことはできません。印象は福島県の安達太良山の火口に似ていて、あれを下から見上げるような感じでした。とても迫力がありました。
久々の北海道登山はなかなか楽しかったです。今度は、十勝岳より北の山・美瑛岳やオプタテシケ山に登ってみたいと思います。
下山後、バスが出るまで十勝岳温泉に入浴しました。露天風呂・内風呂それぞれ2つずつ浴槽があります。露天の方は、熱い目と普通の温度の温泉で、両方とも鉄分が濃く、有馬温泉に似ています。とても特徴があるのは内風呂のうち小さい方の浴槽で、泉温は30度の前半くらいと思いますが、Ph2.4という酸性です。ぬる湯かつ強酸性という温泉は全国でも少ないのではないでしょうか。肌に、直にしみ入ってくる感触がしました。
この内風呂にはすごい巨岩が鎮座していますが、これは運び込んだのではなく、もともと岩のあった場所に浴室を設計したとのことです。
上富良野駅へ戻ると、午後6時台の駅前は暗く人気もほとんどありません。近くの食堂で夕食にしました。焼肉定食をオーダーすると、分厚いポークソテーが2切れお皿に載ってきて食べ応えがありました。同じ建物には、同名の焼肉店も同居し、厨房は共通のようです。食堂は僕の他家族連れが1組だけでしたが、焼肉の方は賑わっている様子でした。
(登頂:2015年9月上旬)