妹たちが帰省してまして、ドンチャン騒ぎなのでちょっと机に座ってるヒマなしです(^▽^;)
その上、昨夜は寝てから甥っ子が吐くわ、腹痛を起こすわで大騒ぎ。
今回は19Pで短いのですが、遅れてしまってすいません。
青の祓魔師 第42話 「ざわめく世界」 1
映画公開中で表紙も映画版。
双子とうさ麻呂とリュウ。
色彩がとても鮮やか。
おまけは映画版で燐がかぶってた獣のお面。
映画版のポスターの絵葉書版とかの方がちょっと嬉しかったかなぁ。
で、高橋監督のインタビューが掲載されてるが、一緒に乗ってる絵コンテの絵が非常にキツイ(笑)
それでも誰か解ってしまうのもキツイ。
メフィやシュラは割とふつーなのに何故…。
絵コンテの人は兄弟に何か恨みでもあるのか。
是非、この絵のままおまけ短編作って欲しい。そんならDVD買うよ(笑)
表紙は冬の登校時の双子。
マフラーがハリポタみたいでかっこいいね。
最近は雪男が燐を避けてるっぽいので、貴重な一枚。
さて、本編。
今回は雪男の話。
まずモノローグ。
『何かに蝕まれつつあるのか。
それは誰も知らぬ間に取り返しもつかないほど広がっていて
気づいた時には、もう手遅れかも知れない』
雪男のカウントダウンが始まったそうです(´;ω;`)
帰宅した雪男は食堂の机に乗っている燐の書置きを見て溜息をつく。
『雪男へ
英語の小テストで0点とったからほしゅういってくるから弁当つくれない
燐』
字は下手。雪男への雪男は鼻眼鏡のへたな絵で描いてある。
「0点って…」
(むしろどうやって取るんだ…?)
ヴァチカンで話通じてたのは、皆が日本語喋ってくれたのかしら。
皆、親切だね。
弁当は作れないけど、ちゃんと食事の支度はしてってくれてる。
ママは夜パートやから、勝手に食べといてやとお金置いてくより出来た兄。
これが補習でなければ尊敬されるのに(笑)
憧れても、尊敬はされない辺りが燐と雪男の微妙なところ。
まぁ、食事以外の面倒はほぼ雪男が見てる訳だしなぁ。
さて、雪男は授業の下見。
肖像画の間は昔の古城のようで、吹き抜けの部屋は大小様々な肖像画で一杯。
(これだけ肖像画があると、どれが問題の肖像画か判らないな)
雪男が迷ってると、シュラ登場。
「雪男ォ~!
お前昨日女装任務だったんだって?
写真撮ってねーのかよ。見せろ!」
「シュラさんこそ、今日も女装お疲れ様です。
恥ずかしくないんですか?」
珍しく女生徒の格好をしてニヤニヤしてるので、雪男も皮肉を言い返す。
まぁ、殴られましたが(笑)
「そちらの任務はどうでした?」
「んー…、お前は今何やってるんだ?」
質問は答えず、質問で返すシュラ。
まだ下っ端には教える段階じゃない訳ね。軍隊だから仕方ない。
雪男も上級になればいいんだけど。
「…今は学園七不思議の祓魔を任されているんですが、その中の1つが少し妙なので、
調査してたんです。
『肖像画の間の肖像画の中に自分の死に顔が見える』…というものなんですが、
この噂だけ生徒の目撃情報に一貫性がなくて…」
シュラは首を傾げる。
「ここの噂で私が聞いたのは…『見る人間によって顔の違う肖像画』じゃなかったか?」
「え?」
「ああ、確かあれだ」
シュラは一つの絵を指さした。
それは部屋着か薄着のドレスをまとったロングヘアーの女性だ。
今のとこ見た目はふつー。
「なんでも見る人間の心の闇をうつすとかなんとか」
シュラは物騒な事を呟き、チラリと雪男を見た。
「お前にはどう見える?」
「…普通の美人の顔に見えますけど。シュラさんは?」
「教えにゃーい♪」
「…理不尽でしょ…僕は教えたのに…!」
「上司の理不尽に耐えるのは部下の仕事だにゃ、君ィ」
「どうせ、醜い心の闇が見えたんでしょ」
「教えにゃい」
相変わらず、シュラは雪男にいじわる。
雪男は呆れつつも、絵を横目で見た。
(ただ…少し怖いような気もする)
「というか用がないなら僕はこれでも仕事中です。…行って下さい」
「当然用があって来たんだよ。
お前をヴァチカンに召喚する」
「は!?」
「明日、緊急上級対策会議が開かれる。
そこでお前には藤堂三郎太について話してもらう」
原文は「藤堂三郎太ついて話してもらう」で、「に」が抜けてるんですが、誤植だと思われます(笑)
「藤堂…!
見つかったんですか!?」
当然、雪男はびっくり。
「いや、ただ話はもっと深刻になってきたんだ。
明日朝7時に寮まで迎えに行く。
詳しい事は明日ヴァチカンからの資料を渡す」
ええええ、今渡してくれればいいのにー(笑)
「それと、お前、検診には行ったのか?」
「ああ…」
雪男は向き直り、満面の笑顔になった。
「はい、昨日行ってきました。
何も問題ありませんでしたよ」
「…そうか。なら、いいわ。
ふんじゃま~、燐の様子でも見てくるかにゃ~。
じゃ、また明日な」
何やら含むような顔をして、シュラは立ち去った。
シュラも長年の付き合いだから、雪男が笑顔の時は嘘ついてるくらい解るだろ。
でも、簡単に白状しない事も解ってるから追及しないのか。
上司権限で医者に聞けば解る事だし。(この場合、守秘義務とかないと思う)
訳知り顔のシュラを雪男は不安げな顔で見送る。
見抜かれたのだろうか。
『何かに蝕まれつつあるのか』
もう一度モノローグを繰り返して、夜。
祓魔塾の任務開始。
「今日の任務は七不思議の二番目。
『真夜中に動くヨハンファウスト像』です。
この悪魔は偶像に憑依する低級悪魔で、ごく簡単に祓えるはず。
早く終わらせて五番目の『無人路面電車』もやってしまいたいところです。
早速作戦に取りかかって下さい」
毎年新入生って入ってくるんだろうし、七不思議って毎度復活するのかしらん??
学校に怪談がなくなるとつまんないしなー。
「もうずっとええとこなしやし、今度こそチームワーク決める!!
女子に負けてられへんしな!」
燃える勝呂。
「は…女子に負けないとか言ってる時点でチームワーク否定してるんですけど」
「気合でって意味やろ!揚げ足取るなや!!」
「どっちだって勝負してる時点で同じでしょ」
「ああん!!?」
出雲とはケンカ友達。
青エクの場合、ケンカ友達は恋愛に発展しやすいので、要注意(笑)
志摩君、気がついたらええええっ?!って事になってるかもよ。
「なんや、お前は!?
どーして欲しいんや!!」
「坊…うるさいから静かにして欲しい」
「こンの…!!」
「アカン、この二人、犬猿の仲やったん忘れてた」
「坊…本末転倒ですよ…」
子猫丸と志摩が止めたり茶化したりしてるが、勝呂のヒートアップは収まらない。
雪男はそれをただじっと眺めてる。
やり過ぎにならない限り、ぶつかる事もチームワークの途中過程だから見守るだけ。
ヒマなので、ぼんやりと考え事。
(昨日の検診…僕は最悪を覚悟していた)
その間にメフィスト像は動き出し、勝呂達を蹴ろうとしたり、追い掛け回したりして
全員大恐慌に陥ってるが、特に命の危険はないよーなので、
手出しは一切しないで見てるだけ。まぁ、燐がいるしね。
「検診結果をお伝えします」
「………はい」
「いつもどおり問題なかったわ」
医者の言葉に雪男は驚愕。
「本当ですか」
「…? なにか気になる点でも」
「い…いえ」
素で驚いた雪男。
不審がる医者に、雪男は慌てて取り繕った。
(どうなっているんだ…!?
そんなはずはないと思いつつも、この数週間、
生きた心地のしない毎日だっただけに
心底ホッとした。
しかしじゃあ一体、『あれ』は何だったんだ!?
錯覚なんかじゃなかったはずだ。
原因が判らないことほど恐ろしいことはない)
その間に踏まれる恐怖に燐はつい焔を発動。
剣を抜いて像をバッサリ。
下等悪魔を祓えばいいのに、全部終了。
「……」
どう突っ込んでいいか解らないので全員無言。
お疲れ様でした。
まぁ、メフィ像は壊れる運命だし(笑)
そして、翌日は無人路面電車。
燐は一人で飛ばすなやとか勝呂に注意されてるっぽい(笑)
今度こそチームワーク決めようと、勝呂が電車に飛び乗ったら、電車に大きな牙が生えて、
脱線し、燐に襲い掛かったんで、燐は焔を(ry
「もう俺らいらんとちゃう?」
志摩君の冷静な突っ込みありがとう。
因みに列車の爆発に勝呂が巻き込まれたので、負傷者一名(^▽^;)
どの悪魔も殺されると解ってるのに、何故燐のとこへ。
きっとドMなんですね。燃やされるとエクスタシーなんですね。
雪男はまた見てるだけなんで、つい考え事。
(僕は結局、魔神の炎を継いでいるのか?
僕ら双子の出生についてはほとんどの情報が抹消されている)
雪男も多分、騎士團に入った時、こっそり調べたんだろーなー。
まぁ、TVの黒歴史はなかった!!!って事で(笑)
何で外人がママなのに、日本名なんだよ(^▽^;)
(何故、僕らは育てられたんだろう。
神父さん(とうさん)は最期まで教えてくれなかった)
いつかは教えるつもりで、その暇がなかったんじゃないかな。
双子にとってツライ事は自分の口から話したい人だったろうし。
(兄さんは魔神の落胤だとして、じゃあ僕は…?)
その悩みは兄が自分と違うと知った時からずっと雪男に付きまとっている。
兄のようになりたくないのか。
兄のようになりたいのか。
強い魔神になりたいのか。
弱い人間のままが幸せなのか。
だから、人間のままで強くなろうとした。
だが、兄が覚醒すると、その差を余りにも思い知らされる。
そして、自分の力のなさと、心の闇も。
「…あれ?」
気づくと、雪男は闇の中を歩いていた。
「ああ…そうか、任務が終わって寮に帰る途中だった」
(ボーっとして考え事をしながら歩くもんじゃないな)
ここはどこだと周囲を見回すと、いつの間にか肖像画の間に立っていた。
(!? どうして…いつの間にこんな所まで…)
ぼんやりしてても、寮とここでは方向が全然違う。
間違ってここに来るわけがない。
その時、雪男は背後に異様な気配を感じた。
例の肖像画の方向だ。
あの心の闇を映し出す絵。
雪男は怯えながらも、ゆっくりと振り向く。
そこには絵の中で悪魔の女性が彼を見つめていた。
いや、違う。
その絵の中にいるのは藤堂だ。
¥@彼は嗤う。
『悪魔の顔だ。
それがキミの本性だよ』
「藤堂…ッ」
その絵は変わり続け、今度は余りにも知っている顔に変わった。
その悪魔は兄の顔で笑った。
爽やかで禍々しい笑顔で。
『雪男…お前も俺と同じ悪魔なのか。
よかったな。
ずっと俺に憧れてたんだもんな?』
思わず怒りがこみ上げた。
「ち…」
強くなりたいと願ったのは、その為ではない。
人間のままで強くなる事で、兄をこちら側に引き止める為だ。
兄が焔を受け継ごうと、兄の心を人間側に置いておく為だ。
悪魔に落ちたら、負けた事になる。
兄にも、そして何より嫌いな自分自身にも。
「雪男!!」
耳元での燐の声に雪男は飛び起きた。
「起きろ、シュラが迎えに来てんぞ!」
「めずらしいな…」
傍らには寝起きの燐が立っていた。
背後にはシュラが呆れて立っている。
雪男は言葉もなく、今いる位置を確認する。
いつもの寮の自室だった。
着替えず、机に突っ伏して寝ていたらしい。
悪夢のせいで頭がぼさぼさだ。
(夢か…)
まだ頭がぼんやりしている。
慌てて携帯の時間を確認した。
「ね、寝すごした…!
すいません、今支度を…」
よろけながら立ち上がる。
「ちょ、寝グセ。
にゃはは!!ちょうワイルドじゃん!!
写メらせろ!!」
相変わらずの兄の能天気な声を聴きながら支度をし、
ようやくシュラとヴァチカンへのドアを開けた。
だが、まだ悪夢の余韻が尾を引いている。
(…嫌な夢だった。
夢と現実の境が曖昧だ…)
昨夜の任務も夢だったと思いたくない。
ちゃんとこなした筈だ。
シュラに渡された資料を開く。
その付箋だらけのファイルには写真が一枚あった。
闇の亀裂が生まれつつある写真が。
最期にまたモノローグ。
『それは誰も知らぬ間に取り返しもつかないほど広がっていて
気づいた時には、もう手遅れかも知れない。
何かに蝕まれつつあるのか』
次回、続く。
ゲートが開くにつれ、雪男の闇も確実に広がってるだが、気づいて漫然と不安がってるのは雪男だけ。
何で検診で結果が出なかったかは、藤堂が言った通り「それは君の力じゃない」からだね。
ただ、呼び水となってるのは確かだから、雪男が怯えてるんだろう。
藤堂の毒は確実に侵蝕してるなぁ。腹立つ。
まぁ、雪男が平凡な人間だったら、とっくに堕ちてるだろうから、へたに強いせいで侵蝕がゆっくりなんだな。
抵抗が強い分、強い魔神になっちゃうんだろ。
さて、雪男を自分の陣営に引き込もうとしてるのは、藤堂のいる組織なんだろーけど、藤堂と同僚になるには
嫌じゃのおおおおお。
はー、しかし、こんなカウントダウンは嬉しくないねぇ。
次回が気になるぅぅぅ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます