Curse priest

Trigger Happy 出張所。D.Gray-manとシャドーハウスのネタバレ感想、アニメ感想を書いてます。

進撃の巨人 最終話 「壁 ――ストヘス区急襲③――」

2013-09-29 12:40:56 | 進撃の巨人

終わってしまいましたぁぁぁ。
最後まで凄かったですね。
原作が途中過ぎるので、2期はまだかなり先かな。
でも、待つ価値のある作品です。

進撃の巨人 最終話 「壁 ――ストヘス区急襲③――」

エレンゲリオンが女型をぶん殴ったとこから。

女型が立っていたのは教会の大聖堂。
今日もウォール教のミサ中。
壁を意味する皆で三つの円陣を組むのが祈りの形らしい。
祈ってれば、巨人から守られるって教義なんだが、何かうるさいわーと思った瞬間、
殴られた女型の下敷きに。

この世界では祈って、神に縋っても何にもならない。
でも、神父は信者が目の前で犠牲になったのに「壁に近付くでない」ばっかなのね。
人より壁が大事なウォール教徒らしい反応です。
何故そこまで壁が大事なのだろう?

アニは自分が人を押し潰した事、兵士と違って一般人を殺してしまった事に対し、
ショックを受けたような顔で慌てて逃げる。
戦争ならば、兵士を殺すのも理由をつけられるが、一般人に罪はない。
女型がやってる事は人類を滅ぼす事なんだけど、彼女がやった事は巨人の群れを誘き寄せる事だけだから、
現実味や罪悪感はまだ軽かったのではないのか?

だが、今回は手のひらの下に押し潰された死体がある。
エレンに殴られたからとはいえ、実感は大きかったと思う。
巨人にとって人間はアリみたいなものだから、彼らが動くだけで人が死ぬ。
踏まれる。潰される。フッ飛ばされる。
エレン達が戦うだけで街が滅ぶ勢いだし、エレンはキレてるので、そこらへん気にしてないけど、
アニへの精神的負担はかなりのものだったと思う。

マルコが死んだ時の戦闘の処理でも「ごめんなさい」と呟き続けてたし、女型になって任務失敗した後も泣いてたし、
今回は正体がバレて、押さえつけていた感情を発露してしまった。
ライビュでの諌山先生によると「それまでのアニはずっと笑えなかった。正体がバレてやっと笑う事が出来たのだ。
原作はどうしてもページが足りなくてカットしたので、アニメでやっと心残りが「成仏」できてよかった。
アニメが決まった時、最初に直したかったシーン」だそうだ。
「成仏」(笑) 諌山先生らしい。

だが、感情を剥き出しにする事は、心の鎧を失くすこと。
だから、自分が建物を破壊したせいで落下する兵士達にすら目が向いてしまう。
余計な感情移入をしてしまう。
この時点でもうアニは戦士ですらなくなった。
エレンを奪う事も考えず、ひたすら己の罪から逃げ惑う少女に戻ってしまった。

しかし、エレンは暴走し、その凄まじ過ぎる再生能力故に発火現象まで起こし、
食らいついてくる。
何とか振り払っても、壁を上って逃げようとしても足に縋りついて落とそうとする。
それはまるで地獄の底に引き摺りこもうとする悪鬼だ。
もう、アニの顔には恐怖と絶望しかない。

女型は戦闘力は凄まじく高いが、メンタル面はかなり弱い。
しかも今回は追い込まれている。精神的にこれはキツイ。
憲兵団に身をおいて、鎧の巨人や超大型が進撃した時、内から連携を取って決起が恐らく作戦だったのだろうが、
アニがダメだった時、フォローできる相手がいない事が痛かったね。
へたに優秀だったし。すんでのとこまでエレンを拉致する寸前まで行ってたから。

人間の団結力は凄いけど、やはりエレンが巨人化出来るというのは決定力としてデカイな。
アニは人間性を捨てられるが、理性は捨てられない。
エレンは理性がアヤシイので、キレると狂気に陥ってしまえる。

森の中での戦闘とは結果が逆だったのが面白いね。
アルミンは気合だけじゃ女型に勝てないと言ってたけど、今回のエレンは気合で勝ちました(笑)
つーか、アニが怯えて試合放棄したようなもんだったし。
ふつーの肉弾戦では硬化出来ないエレンはやっぱ負けたから。

壁の中のアニは籠の中の鳥に見えた。
追い回され、つつかれる小動物のような顔をしていた。
15mもあるけどさ(^▽^;)

エレンが狂気に陥ってたんで、残念ながら幼馴染の連係プレイはなし。
うーん、今後の調査兵団での戦い方を考えると連携できるという点でいいシーンだったのに。

「化け物を倒すには人間性を捨てる必要もある。
 何も捨てる事のできない人には、何も変えられない」

この台詞を強調したかったが為に、エレンが人間性を棄てて勝利した形にしたかったのかねぇ?
それを唆したのが、友人であるアルミンとは(;゜Д゜)
で、捨ててしまった人間性を人間は取り戻す事が出来るのか。
化物を倒す為に、人間性を棄てた人間は「化け物」と呼ばれないのか?

「化け物を倒すのは、いつだって人間だ。
 人間でなければならないのだ」

「ヘルシング」で伯爵が強調していた事だが、まさにそうだと思う。
化物が化物を倒せば、化物が残るだけだ。

だから、エレンは女型のうなじの下にアニを見出した時、その目に涙が流れていた時、
「人間」に戻る。
殺せなくなる。
巨人の下には人間がいて、自分自身も人間である事を思い出したから。

結果、作戦は失敗した。アニは自ら結晶体の中に封印してしまった。
アニを逃がしたのはエレンだとアルミンに責められ、エレンも同意する。
だが、エレンは女型の脅威を取り除き、人である側に留まった。

エレンの暴走が止まらなかったら、エレンはアニを、人間を喰らい、街を破壊し続け、
取り返しのつかない事になっていただろう。
外の巨人達とエレンは、紙一重なのだ。
ただの人間にとっては。

アルミンはエルヴィンの非情さに惹かれていってるようだが、
ジャンは「それで人間が勝利して、よかったと言えるのか?」と危惧する。
人は内なる場所に怪物を飼っている。
アルミンは自分やミカサがいれば、エレンをいつでも連れ戻せると高を括っているようだが、
ライビュで井上さんがしきりに心配してたように、アルミンがエレンを向こう側に踏み越えさせる危険性は
アルミンも自覚するエピソードとか今後欲しいね。
エレンは暴走した時、死んでもいいくらい、このまま体が壊れても構わないって思ったと言ってるから、
巨人化はかなり快感が伴うんだろう。
「俺は自由だ!」と倫理や道徳から解き放たれた存在である「巨人」はやはり危ない。
アニはどうやって自我を保っていられるのかな。

最終回なので、壁の中の巨人は最後にチラリ。[壁]_・)
今回出番なかった他の104期生は皆で馬で遠乗り中(まぁ、理由を説明してる余裕ないし)
ハンジVSウォール教の神父も2期までおあずけ。(ここは期待したんだけど、仕方ないか)

とにかく最後なんで作画素晴らしかったです。
ミカサの最後の立体起動も凄かったですが、暴走エレンは凄かったですねぇぇ。
暴走を止めたリヴァイの一撃も嬉しかった(*´▽`*)
でも、目がうるっとしてて別人。
いやん、へいちょーは三白眼でないと。
エルヴィンもかっこえええし、ジャンも本当に大きく育ったし。
アニとエレンの町中での追いかけっこは運動会みたいだった(笑)
クスコスの郵便馬車をBGMにかけたらイメージが変わりそう。

外と内からの攻撃が同時に始まったら、街の被害はこんなもんじゃなかったし、
街自体放棄させられたウォールマリアの人々は口減らし受けた訳で、
巨人と戦うのは、本当にエルヴィンのように断固としてやる決意がなけりゃ出来ませんな。
エルヴィンとリヴァイの会話で「無駄死にをするのもさせるのもキライ」ではあるけれど。

憲兵団、いい無能っぷりでした(笑)
戦闘のない軍隊は堕落しちゃうって本当ですね。
原作でも現在、いい咬ませになってますし(^▽^;)
100年サボってたツケは払ってもらわんとね。
総力戦でないと勝てないとエルヴィンやピクシス司令は思ってるから、これで少しは彼らもマジになるといいけど、
働いたら負けな性分はすぐ変わんないだろうしなぁ。

アニと父親のくだりは、アニを本当に愛していただったらいいけど、
情報を外に漏らさない為の父親の演技だったとしたら恐ろしいな。
アニを人間でいさせる為の暗示ではあるけれど。

ああああ、しかし、終わってしまいましたねぇ。
2期はいつになる事やら。
月刊の悲しい宿命だ。すぐは無理だよなぁ。

現在公開できる情報が超長文で思わず笑ってしまいましたが、読んでみると結構コワイΣ(゜口゜;


「壁」というタイトルは伊達じゃないですね。
壁の正体もコワイが、王家もコワイ。

しかし、日光と巨人が関連してるって事は巨大樹の森とも関連あるんだろうな。
巨人が長生きなのも、植物と関係してるのか?

EDカードがホントにステキでした(笑)
諌山先生はライビュで流れたら台無しって焦ってらしたけど、ホンマや。
でも、描いちゃう諌山先生が好き。
まぁ、2巻でも描いてたよね。

いやぁ、本当に凄かった。
音楽、作画共に最高でした。
何年でも2期待ちます。
まずは12巻の特装版を予約しなくては。



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