お気楽王の日記

お散歩、うまいもの、インテリア、本、サッカー・・・
いろいろお気楽レビュー♪

スカイ・クロラ

2008年09月05日 | 
スカイ・クロラ
森 博嗣
中央公論新社

このアイテムの詳細を見る


押井守がアニメで映画化した原作。
映画は見ないだろう、と思いつつ、どうも気になったので本を読みました。
しかし、読んだところでわからない。
映画のWEBを読んでいる内容の方がよっぽど具体的。
詩を読んでるみたい。

カンナミ・ユーヒチ、トキノ・ナホフミとか名前に凝ったり、
単語の「ー」を外したりとか(スカイクローラーをクロラにしたりとか)
そういった作者の演出からも、空虚感が生まれている。
空虚感と空での戦闘は透明で、だから詩を読んでるみたいに感じる。
サリンジャーを引用しているのがぴったりの空気感。

何気ない戦闘機乗りの日常が続き、最後に少しだけ謎が解明する。
カンナミユーヒチは、戦死したはずの前任者、
クリタジンロウと同一人物みたいだし。
彼らはキルドレと呼ばれる永遠の17歳くらいの人で、
キルドレは遺伝子操作で生まれたらしいとか。
「永遠に生きる、ってどんなこと?」ってどんなこと?と思って
本を読んだんだけど、ネタバレは少なかったですね。
オチはまさか、アヤナミレイってことないでしょうね。クローン人間。

知りたい、と思う人はスカイクロラシリーズが残り何冊もあって
最後にキルドレとは何か?ってわかるみたいです。
でも私はいいや。

10代、20代の若者に見て欲しい、って押井さんが言ってたけど
まさにそうかも。
思春期の若者は自分と登場人物と重ねちゃったりして。
私はおばちゃんだからそういうこともないんだけど。

この翼をこっちに傾けて頭を持ち上げるとどっちに向かうとか、
どの角度で飛べば、敵の真正面につけるかとか・・・
戦闘機のシューティングゲームをやっていたおかげで
戦闘シーンが読みやすかったです。