黄紙に注意! 鳶ブログ

サッカーに魅せられて全国行脚。
奥山監督率いるアルビレックス新潟レディースを応援しています。

2011プレナスなでしこリーグ3戦目 対福岡戦「夏色の九州遠征」

2011-05-08 22:08:02 | アルビレディース


プレナスなでしこリーグ 第7節 2011年05月8日 12:00K.O
福岡県・レベルファイブスタジアム (973人)晴 風弱し 芝良 主審 竹下聖

アルビレックス新潟レディース 2-0(1-0、1-0) 福岡J・アンクラス

17分 菅澤優衣香、61分 阪口夢穂


[福岡J・アンクラス]

-------澤田-------
--秋山-内堀--磯金-谷田貝-
-----堂下--川村-----
楢本------------清原
-----田頭--谷原-----

SUB:MF船原、MF葛間、MF渋谷、FW平田、MF小田
監督:河島美絵



[アルビレックス新潟レディース]

----- 平井--菅澤-----
-阪口---上尾野辺---佐伯-
-------川村-------
-山本--東山--北原--小原-
-------大友-------

SUB:GK諏訪、DF山崎、MF中村早、MF斎藤、FW口木
監督:奥山達之

52分 平井→口木
84分 佐伯→中村早
90+1分 口木→斎藤


2ヶ月ぶりのレベルファイブだ。3月月初に来た時はすっかり春だったが、今回は日差しが既に夏に突入していた。
朝の7時過ぎでもあまり明るくないこの地方なので朝晩は幾分涼しさも感じられるが、お昼の12時頃は屋根がなかったら日焼けですごいことになったと思う。
アルビの選手は全員日焼け止めクリームで完全武装。紫外線対策ばっちしだった。遠めで見てもみんな真っ白白。(毎年思うことだが、どこか日焼け止めクリームを物納してくれるスポンサーでも付かないだろうか)

この試合、一番影響を与えた人物はたぶん主審を務めた竹下聖女子一級審判員だと思う。
そう、悪名高き広島のお嬢様審判。接触があると直ぐに止めてしまう傾向が高い人。
彼女の基準だと日本のサッカーは世界のフィジカルに追いつかなくなるんじゃないかといつも感じていた人。
だが、オフに何かあったのだろうか?それとも心機一転国際審判員でも目指す気にでもなったのだろうか?
この日は基本的に流す。ファールを貰いたいと思ってちょっと転んでも無視。それで試合全体のリズムがスムーズだった。
大きなミスも感じられず、すっかり印象が変わった。今年の重点項目であるFKやスローイングの位置を毅然と直させるなどジャッチが公平でお互いにやりやすかったのではないだろうか。
このまま元に戻らなければ、国際試合の笛を吹いても大丈夫なんじゃないだろうか。続けばね。

福岡J・アンクラスのホーム開幕戦ということで、試合前に黙祷が行なわれた。

ゴール裏の緑がものすごく深い、そんな夏の日差しを頭のてっぺんから受け、影はほとんど自分の足の下。
両チームのキャプテンのコイントスの結果、陣地を入替。
定刻12:00、竹下主審の手が上がって福岡J・アンクラスボールでK.O。

この試合、結果から言ってしまえば、たぶんだいぶ甘めに見てもボールポゼッションはアルビ75%、アンクラス25%くらいだろう。
実際の感じはほぼ試合開始から終了まで、アルビのDF陣でボールを回しながら中へ外へ配給して最終ラインを抜けてGKと1対1、あるいはその過程でアンクラスにパスカットされてアルビの両サイドの裏へ放り込むのだけど誰も来ないからアルビのSBが拾ってもう一回やり直しという感じの試合。

アンクラスの守備が極端に中へ絞っていたので、両サイドに人が1人くらいしかいない。
いくらなんでもそんな守備では、アルビの両サイド攻撃の餌食になってしまうわけで、1人しかいない守備を3人くらいの人数で軽く抜いて最終ラインの裏へボールを運んでいく。
コーナーキックに逃れることもされないので、マイナスのクロスがガンガンにボール前へ放りこまれる。
ゴール前に守備の人数を掛けているので、シュートが相手守備に当たってしまうことが多く、なかなかゴールにならない。
というか、GKと1対1になってもミートし損ねたりGK正面とか枠外とかで全然入らない。
結果的に2-0だが、たぶん見ていた人の印象は8-0くらいになって当然の展開だった。それほどどフリーな決定的なチャンスを前後半共に外しまくる。

相手もそれなりに大変そうだったが、実際アルビの方も当方共の事情でてんやわんやで、課題の最終ラインがどうしても落ち着かずボランチの川村選手や右SBの小原選手が1.5倍増量の守備をしていた。
開幕3試合で中断に入るが、中断期間に入ったのはラッキーで、とにかくどうにかしないと上位チームとの対戦で無残なことになってしまうような気がする。

この日、特に目立ったのは地元福岡県は北九州市出身の佐伯彩選手で、いつも以上にパワフルなドリブルでマッチアップした元TASAKIの清原やユース世代の期待の星楢本の守備を力ずくでねじ伏せるだけでなく、守備でも強引とも思える体の入れようで、左右両サイドで活躍をした。
(軽量の高校生楢本や若手秋山が可哀想なくらい全く手加減なしの全力プレーだったので、来場していた小学生の女の子達の女子サッカー観が変わったかもしれない。)

17分に右SBの小原選手のパスを受けた菅澤選手がドリブルで切れ込んでそのまま叩き込んでシュート。ようやく1点先制。

前半はゴール正面で平井選手がマイナスのクロスをジャストミートできなかったり、阪口選手のヘディングシュートが入らなかったり、撃てども撃てども点が取れない感じだったので、早い段階で1点取っておいて本当によかった。

試合はアルビサポーターの前であるアンクラスサイドのハーフコートゲーム。

アディショナルタイムでカウンターで迫られるも明らかなオフサイドで前半終了。




ハーフタイム終了後、メンバー交代なし。
元オーストリアブンデスリーガの谷原と元TASAKIの田頭の2トップ以外は守備に入っている状況なので、後半に入ってすぐにこの2人のスタミナが尽きる。
特に田頭は屈伸運動を繰り返し、肩で息をしているのがよくわかる状況で、後半10分過ぎあたりからは全く動けなくなってしまった。

また、清原は前半から燃料切れ状態で、後半に入ってボールに追いつかないシーンが増えてきた。

アンクラスのボランチ川村真理が前線に顔を出すと数的にチャンスになるのだが、なかなかそうはいかず、逆に阪口夢穂選手や上尾野辺めぐみ選手のトリッキーなプレーに翻弄される。

ほとんどのアルビサポにとって試合に出場している堂下選手を見たのは初めてなのだが、周りに指示を出しながら普通にボランチをしていた。
アルビでは練習試合の出場も難しい状況だったので本人にとっては良い移籍になったのかもしれない。

では、アルビは楽な展開だったかというと、さにあらず。
どうもピッチが普段と様子が違うらしく、ボールが上手く収まらない。
野球で例えるならばめちゃくちゃ上手いはずなのにキャッチボールでポロポロ落球しているイメージ。
全員が全員、トラップが長くなってしまって、予想外の方向でボールを失ってしまうシーンが多かった。
アルビレッジの練習試合や新潟市陸やスワンでこういうシーンは珍しいから、よほど芝の様子が違ったのだろう。
まあ、それはお互い様なので、何とかしたかったところだが、最後まで修正できず。ちょっと締まらないプレーが多く見られる。
有料試合なので観客席にいた人にこれらの軽いプレーがどう見られたか不安ではある。


前半、接触プレーで腰を痛めた平井選手が後半7分で口木選手に交代。この日の平井選手は連戦の疲れからは良くなかった印象だ。
まあ、4バックどころか、一時的に6バックくらいになってしまう相手だったので、ラインを抜ける技よりは速さと力勝負になってしまったのでちょっと形が合わず。
ゴール前のチャンスは数多くあったので、やはりFWとしては決めるところを決めてくれないと信用がなくなる。

代わった口木選手は定石通り、真ん中から相手をチェックに入り、攻撃かつ守備の体制に。
この選手も鹿児島県の神村学園高等部出身。ある意味地元である九州で良いところを見せたい。
隙を突いてシュートを撃つなど上手く試合には入って行けた様子ではある。

後半16分に山本選手のクロスを1トラップで一旦足下に落としてそのままシュートという阪口夢穂選手の綺麗なプレーが見れた。
(まあ、実はもう一回同じシーンがあったのだが、その時は外してしまった。)
今年は特に阪口選手のシュートが目に付く。良い位置取りをしているという証拠だが、もうちょっとのところがなかなか決まらない。
ゴール前のシュートチャンスなんてサッカーとしては一番面白いところだから、これだけチャンスが貰えると本人もやっていて楽しいんじゃなかろうか。

前半と同じような形で菅澤選手とGKとの1対1の決定的なシュートを外すシーンなど、ゴール前まではほとんど完璧な感じなのだが、あともうちょい枠に行かず。

後半39分、直前に相手選手を押し倒して繰返違反でイエローカードを貰った佐伯選手に代わり中村早樹選手を投入。
裏にちょこっと出すだけで追いついて相手サイドを自由自在に走り回る。元気だ。
試合中ずっと相手にペースでボールを回されて交替選手を投入することなく限界を越えヘトヘトなアンクラスの選手達。
自陣へなんて戻って走りたくないだろう相手に対する手としては最高の人材投入だ。奥山監督、いやらしい。

相手GKはご存知元大原学園の澤田。そう、中島未来さんと正面衝突したあのGKだ。
やはりこの日も菅澤選手と正面衝突して足を痛めていた。アンクラス、ベンチにもGKを入れず、GKが相当厳しいそう。大怪我にならなくて良かったね。

最後はアルビの選手も南国特有の夏の暑さで運動量が落ちてくる。
口木選手から斎藤選手の交代でアディショナルタイムを消費しタイムアップ。

この試合くらいいつでも両サイドが自由に使えるともっと得点のチャンスも拡がるだろうけど、もうこんな両サイドががら空きのチームと対戦することはないだろうからもうちょっとクロスの精度を上げないと点にならないかな。
サッカーの試合的にはテンポが良くって、積極的にシュートも狙いに行っていて、素晴らしいから、本当にあともうちょいゴール前の落ち着きってやつがあればって感じだ。攻撃に関しては。



シーズン前から心配だった「北原佳奈 試練の3番勝負」はとりあえず2勝1敗の4失点で収めることができた。
しばしの中断期間、とくかく朝起きてから夜寝るまで、できたら寝ている間も、東山教室の講義を消化してもらえるとありがたい。

中断明けは「続 北原佳奈 試練の3番勝負」
第8節(5/28(土) 14:30K.O 市原臨海)ジェフ千葉レディース戦
第9節(6/05(日) 12:00K.O 五十公野陸) 伊賀FCくノ一戦
第1節(6/11(土) 12:00K.O 美作ラサ場) 岡山湯郷Belle戦
現在いずれも1失点の上位チームと次々対戦。
ルーキー北原佳奈の進化の過程を是非見続けたい。

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