Pedal Board
このエフェクターボード(ペダルボード)は、バンドに参加することが増え始めた頃に、個々のペダルをライブ時につなぎ合わせる時間を省く目的で作りました。
ブースターとして使っているMaxon ST-01は、時にTS9(トニーブルーノモディファイ)かTS808(2003年リイシュー)か、Maxon ST9pro+に代わることもありますが、結局ST-01を使う頻度が高いです。
ST-01は、伝説的なIbanez ST9と同じ回路ということで、そこへのあこがれから2002年にネットオークションで落札したものです。まったくの未使用で、包むビニールもMAXONのステッカーもキレイ残っていた奇跡のデッドストックでした。
ただまあ、これには賛否があるみたいです。悪い評としては「固く冷たい」「シャーシャーしてる」などなど。しかも、この機種のミッドブーストは分かりにくくて、右に回すほど「TIGHT」左に回すほど「FAT」と、普通のミドルつまみと逆になっています。コンツァーつまみと似ているかもしれません。
私はこれをメインの歪みにしようとは思わず、あくまでもブースターと考えています。音がスイっと前に出て抜けてくるし、なおかつ、MIDを若干TIGHT寄りにしてシングルコイルのフロントピックアップを使ったときの「コーン!」感が手軽に作れるのが好きで、DRIVE=8時、LEVEL=12~13時、MIDBOOST=13時、TONE=12時というセッティングです。
ただ一般的には、TS-808で中音域を太くまろやかにブーストするのが「良い音」と考える人が多いと思いますし、私もそれに異論はないので、先述した通り入れ替えることもあります。
HOTCAKEは、まだスイッチが「NORMAL/MIDLIFT」だった99年に、アダプタージャックなしの電池駆動のみのOLD CIRCUITバージョンを買ったのが最初。DRIVEを上げると中音域にどんどん集約されてムンムンムチムチになって行きますが、上げすぎなければブライト感が残って、とても絶妙なクランチが作れます。
今ボードに入れているのは、同じOLDCIRCUITバージョンですが、アダプタージャックありです。同じ音でジャック付きが欲しかったので入れ替えました。でも実はこれが3台目。
こいつの利点は、ギター側のボリュームを下げると、完全なクリーントーンが作れること。この点に関しては、イメージとしてBOSSのBD-2に近い。オーバードライブペダルの中には、ギター側のボリュームを下げても、弱くピッキングしても、高音域にシャリシャリした歪み感が残るものもありますが(ST-01がまさにそう)、こいつは、軽くなでるように弾けば歪まず、ガーンと弾けばきっちり歪む。そして僅かにブーミーさがあります。これがイイんです。
HOTCAKEのセッティングは、テレキャスのフロントか並列ハーフトーンにした時にギリギリ歪まないようにし、リアか直列ハーフトーンにした時にクランチーに歪むようにしています。バンドアンサンブルの中で、クリーントーンのバッキングで少し存在感を出したいときは、HOTCAKEをオンにするわけです。
現状、私はVocalがメインで、ギターソロはほとんど弾かない(弾けない)のですが、曲の核となるリフやメロディーを弾くことはあるので、部分的にST-01を踏みます。歪み感をプラスして抜けをよくするというニュアンスです。
次にFulltender。これに関してはこちらで紹介しているので、HOTCAKEとの使い分けを書いてみます。
フルテンダーは、歪みのきめが細かくて音の密度が高く、ちょっとハイ寄りの音が欲しい時に使います。対してHOTCAKEは、重心を中域に寄せたい時に使います。
バンドでは斉藤和義さんの曲をコピーしていますので、それで例えてみると、フルテンダーは「歩いて帰ろう」のコードリフと裏拍カッティング(テレキャスリア)、「ポストにマヨネーズ」のバッキング全般(テレキャスフロント)。
HOTCAKEは「ずっと好きだった」のボトムリフ(テレキャスリア)と「やさしくなりたい」のバッキング全般(テレキャスリア)。
と書けば伝わるでしょうか? 曲をご存じないとなんのこっちゃ分からんかもしれませんけど。
BOSSのTU-2は、発売当初に買ってからそのまま。壊れないのでTU-3に乗り換えることもありません。
BOSSのDD-5にも不満はないので、DD-6~DD-7が出ても乗り換えませんでした。歪み系に比べて空間系には大したこだわりもないし、エコーやリヴァーブ的に残響音を鳴らすわけではなく、フットスイッチを使っての付点8分ディレイでしか使わないので、本体が壊れない限りは使い続けるでしょう。私の学生時代、コンパクトディレイの最高峰はDD-5でした。いまだにその憧憬が残っています。
配線は全て直列で、見ての通りラインセレクターもスイッチャーもありません。もっとシンプルにしたい気持ちもありますが、今まで書いてきた通り、現状のバンド活動の中ではそれぞれの役割があるので減らしにくい状況です。
パッチケーブルは、DD-5とフットスイッチの接続以外は、すべてCAJのKLOTZタイプに変えました。電源供給は、最初にボードを組んだ時はBOSSのPSAを5つに分岐したコードでつないでいましたが、ノイズ低減を目的にCAJのAC/DC STATIONに変えました。ホントにノイズが減ったのかどうかはいまいち実感しにくいですが…相対的には改善された(でしょう)。
ボードにはマジックテープで貼り付けていますが、それだけだとすぐに外れてしまうので、硬いスポンジボードをギッチリ敷き詰めて、使っているエフェクターの形に切り抜いて当てはめています。スポンジボードも、切り抜いてない部分にマジックテープを貼り固定もしています。誰に教えてもらったわけではないですが、これしか方法が思い当たりませんでした。
メインの歪みとして鎮座ましているフルテンダー。これに至るまでにはしばらく時間がかかりました。最初はこの場所にt.c.electronicのVPD1 を置いていましたが、いま一つ迫力に欠ける気がしてしまい、次にFULLTONEのOCDに変えました。
約5年前の中心部はこんな感じでした。
OCDにしてからはしばらく使っていました。とにかくOCDはスムーズに音が伸びるし、立ち上がりは早いし、ヌケもいい。売れてる製品はそれなりに理由があり、今も素晴らしいペダルだと思ってます。ただ、フルテンダーを買ってみたら気に入ってしまい、後ろ髪をひかれつつも変更となったわけです。
速いパッセージのソロをガンガン弾く人には、断然OCDが良い。ガシガシとバッキングをするならフルテンダーが良い、という個人的印象。細かいことは別の機会に書こうと思います。
3つ同時にONにすることはなく、ST-01だけオンにすることもないですが、それ以外はあり。メインのバンドとして必要な機能を満たしています。
けど、セッションなら、手前の小さいので充分ですわな…。
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