PCB(ポリ塩化ビフェニル)
水に溶けにくく、分解されにくい。毒性があり、
体内に蓄積される。
絶縁性が高いので、電気製品の絶縁油などに使用されている。
これを自分勝手に処分できない法律ができて、
特別な施設で、高い値段をかけて焼却処分しなければならない。
調べてみると、燃焼中に猛毒で発がん性のダイオキシンが発生するため、
800℃以上の高温で燃焼して完全分解するそうだが、
環境庁では1100℃以上での燃焼としているようだ。
PCBもダイオキシンもどちらも、塩素Clの化合物。
塩素Clは食塩NaClのClだ。
戦時中は瀬戸内海の大久野島で、海水を高温で煮沸して、
塩素を分離、毒ガスを作っていたぐらいだ。
夏になると、水道水やプールの水にいれるのが、
消毒用に、この塩素Cl(カルキ)だね。
早い話が、塩素の毒性で雑菌を殺すということだね。
Clのマイナスイオンは、イオン化傾向が強く、
化合する力がつよい。
だから、人体の物質と結びつけば、組織を破壊するし、
有機物と結びつけば、強い結合力で、安定したビニールをつくる、ってわけだね。
食塩がNaClで、人体に害がないのはなぜか、と
高校生のときから疑問だったが、
Naが強アルカリで、Clが強酸性をつくるので、
強いもの同士が、+と-で、つりあってるから、
中和して無害なんだなあと。
不思議といえば、不思議な自然界だ。
HClが塩酸、NaOHが水酸化ナトリウムだったな。
環境庁認定のPCBの処理施設での処理料金が、高い。
ちょっと処理するだけで、変圧器1台で何百万円から、何千万円。
10個もあれば、億になるかも。
しかも一日の処理量は、数トンしかない。
何十年もかかりそうだ。
そこで、鉄鋼業の電気炉を利用したらどうかな?
鉄スクラップを電気で溶かして、新しく鉄に再生するところだ。
鉄の溶解が1300℃以上だとすると、
十分な温度だし、一回一時間の処理で50トン~200トンになる
だろう。
なんで、これすすめないのかなあ?
最終製品は、電線の銅がまじった鉄鋼製品にはなるが、
売れなければ、インゴッドのまま積み重ねても、
いいんじゃないの。
鉄鋼製品価格から推測すると、原材料費込みでも、
トン当たり経費6~8万円ぐらいじゃないの?
ただ、蒸発するのを防がないといけないかなあ。
中国、韓国の鉄鋼製品の流入で、廃業に追い込まれつつある
日本の電炉業界。
あらたなビジネスチャンスとして、
また、廃炉するぐらいなら、環境庁でひとつ買って、
処理場にしたらどうかなあ?
それともなにかな、今のPCB処理業者と環境庁で、
なにか強いつながりができてるのかな?
Cl-とNa+のように、強い結合のイオン化傾向があるのかなあ。