『ひょうげた器 -三条せともの屋出土茶陶-』
京都市考古資料館 サイト
※12月2日(日)まで
茶道資料館に近く、茶道資料館より30分早い午前9時に開館し、入場料無料
と、三拍子揃った有り難いスポット
(もっとも、毎回が茶道関係の展示ではないけれど)
とくに、今回は茶道資料館との連動展示でもある。
「ひょうげた器」とは『へうげもの』でお馴染みの織部焼のこと。
いや、織部焼のみならず、志野、唐津、高取、信楽、初期京焼など、桃山時代に急速に発達した食器をさす。
これらは当時の政治・経済・流通の中心でもあった京の都に集まり、大いにもてはやされた。
しかし、それは僅か20~30年のこと。
江戸時代になると、一気に流通しなくなり、“消えた器”となってしまう。
(志野焼に至っては昭和初期に荒川豊蔵によって発見されるまで、産地すら不明だったという)
と、2年ほど前にNHKのテレビ番組で見たっけ。(→こちら)
そういえば、その番組の中で「最近、京都市の中心部で欠けた織部や志野の器が大量に廃棄された跡が見つかった」
と、映像と供に解説されていたなぁ
それが三条通の中之町遺跡のことだったのか
偶然のことながら、この資料館を訪れる直前、三条堺町通のイノダコーヒー本店で朝食を済ませ、
時間潰しに柳馬場通りのあたりを歩き回っていた。
自分で気がつかなかったのだけど、まさに「せともの屋」の遺跡があった辺りをうろちょとしていたことになる。
おぉ ワタシって、スゴイ
一気に高鳴る親近感
と、勝手に一人で舞い上がって、展示室に入る。
まず驚いたのは、出土したとは思えない、形としての器の完成度。
400年近く土の中に眠っていたとは信じられない。
今、料理も盛って向付として使っても充分に通用する。(保存状態がいいというか)
次に感心したのが形のバリエーションの豊富さ
傘型に分銅型に、深向型。
しかも何客もセットになっていて。
まるで、本当に陶器屋に入ったよう。
沓茶碗も何パターンもあって、絵柄の種類も織部焼の典型的が幾つも、幾つも。
圧倒された。
解説によると、とりあえず産地から京都に集められ、そこで売り物になるものを選り分けて、
売り物にならない器は全て廃棄したわけで、そこから出土したモノも並んでいた。
(どれが“採用”で、どこからが“却下”なのか、わからなかったけれど)
あと、古田織部邸跡から出土したという、四方の角皿がとてもよかった。
残念ながら、一部が欠けていたので“現役”にはならないけれど、デザインそのものは現代でもイケる。
そして、織部邸跡が現在の堀川高校がある辺りということで、これもビックリ。
だって、京都からいつも乗る9系統のバスで脇を通るし、たしか本能寺があった場所にも隣接したハズだ。
ついつい、絵柄が目立つ織部や志野に目が行ってしまうけれど、
唐津や高取など九州の器にも注目すべきものもあった。
江戸時代には消えてしまった器で出土品ではあるけれど、
そこからは当時の庶民や商人、あるいは大名茶人によって楽しまれていたであろう茶事の姿が見えてきそうな。
ちょうど今、来月行う茶事の懐石について、やりとり中だけど、
「できるのだろうか」という不安よりも、「やってみたい」という気持ちの方が強くなってくる。
茶の湯・茶道の原点を垣間見せてくれる展覧会。
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★京都市考古資料館バックナンバーリスト
2012年2月『平清盛』→こちら
2009年8月『京焼の萌芽』→こちら
京都市考古資料館 サイト
※12月2日(日)まで
茶道資料館に近く、茶道資料館より30分早い午前9時に開館し、入場料無料
と、三拍子揃った有り難いスポット
(もっとも、毎回が茶道関係の展示ではないけれど)
とくに、今回は茶道資料館との連動展示でもある。
「ひょうげた器」とは『へうげもの』でお馴染みの織部焼のこと。
いや、織部焼のみならず、志野、唐津、高取、信楽、初期京焼など、桃山時代に急速に発達した食器をさす。
これらは当時の政治・経済・流通の中心でもあった京の都に集まり、大いにもてはやされた。
しかし、それは僅か20~30年のこと。
江戸時代になると、一気に流通しなくなり、“消えた器”となってしまう。
(志野焼に至っては昭和初期に荒川豊蔵によって発見されるまで、産地すら不明だったという)
と、2年ほど前にNHKのテレビ番組で見たっけ。(→こちら)
そういえば、その番組の中で「最近、京都市の中心部で欠けた織部や志野の器が大量に廃棄された跡が見つかった」
と、映像と供に解説されていたなぁ
それが三条通の中之町遺跡のことだったのか
偶然のことながら、この資料館を訪れる直前、三条堺町通のイノダコーヒー本店で朝食を済ませ、
時間潰しに柳馬場通りのあたりを歩き回っていた。
自分で気がつかなかったのだけど、まさに「せともの屋」の遺跡があった辺りをうろちょとしていたことになる。
おぉ ワタシって、スゴイ
一気に高鳴る親近感
と、勝手に一人で舞い上がって、展示室に入る。
まず驚いたのは、出土したとは思えない、形としての器の完成度。
400年近く土の中に眠っていたとは信じられない。
今、料理も盛って向付として使っても充分に通用する。(保存状態がいいというか)
次に感心したのが形のバリエーションの豊富さ
傘型に分銅型に、深向型。
しかも何客もセットになっていて。
まるで、本当に陶器屋に入ったよう。
沓茶碗も何パターンもあって、絵柄の種類も織部焼の典型的が幾つも、幾つも。
圧倒された。
解説によると、とりあえず産地から京都に集められ、そこで売り物になるものを選り分けて、
売り物にならない器は全て廃棄したわけで、そこから出土したモノも並んでいた。
(どれが“採用”で、どこからが“却下”なのか、わからなかったけれど)
あと、古田織部邸跡から出土したという、四方の角皿がとてもよかった。
残念ながら、一部が欠けていたので“現役”にはならないけれど、デザインそのものは現代でもイケる。
そして、織部邸跡が現在の堀川高校がある辺りということで、これもビックリ。
だって、京都からいつも乗る9系統のバスで脇を通るし、たしか本能寺があった場所にも隣接したハズだ。
ついつい、絵柄が目立つ織部や志野に目が行ってしまうけれど、
唐津や高取など九州の器にも注目すべきものもあった。
江戸時代には消えてしまった器で出土品ではあるけれど、
そこからは当時の庶民や商人、あるいは大名茶人によって楽しまれていたであろう茶事の姿が見えてきそうな。
ちょうど今、来月行う茶事の懐石について、やりとり中だけど、
「できるのだろうか」という不安よりも、「やってみたい」という気持ちの方が強くなってくる。
茶の湯・茶道の原点を垣間見せてくれる展覧会。
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2012年2月『平清盛』→こちら
2009年8月『京焼の萌芽』→こちら
7月に京都に行ったときに茶道資料館から考古資料館とのスタンプラリーの用紙を貰い、考古資料館を知りまして、行ってきました。涼しくて無料で休憩してきちゃいました。
ドデカイ埴輪のようなものが階段に展示してあるのが、もっとよい場所に飾ってあげれば良いのにとちょっと思いました。なんとなく展示の仕方がお役所(?)ぽいなあ?などと思ったりして。
両館を観てたら、ここは美濃?と勘違いしそうな気分にもなったり。
スタンプラリーの景品は9月の初めに茶道資料館のお隣のお寺?での茶会券だったけど、9月は行けそうもなかったので応募しなかったです(先着順だったけど)
私も先日京都に行ってきました
Akatsukiさんのブログをいつも参考にさせてもらいながら、行きたいところに思いを馳せています。
でも、なかなか足をのばすことができていないんですけどね
先日は、茶道資料館と楽美術館には行ってきました。
銘と作品に見える景色の関係に、表現の絶妙さを感じました。
でも、考古資料館にはいけませんでした。場所もいまいち知らなかったので。
まだまだ、私の情報収集力のなさと知識のなさを痛感しています。
これからもたくさんの情報を教えて頂くのを楽しみに拝見させて頂きます。