Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

水墨画と伴大納言絵巻

2016年06月12日 16時40分03秒 | 茶道具以外の展覧会
出光美術館の開館50周年記念『美の祝典』Ⅱ(パート)

本日が最終日。

1,000円のチケットを半額で入手(招待券)していたので、
午前中に行ってきた。

行けそうだと思いつつ、なかなか行けないもんだなねぇ。

今回、金曜夜の延長がなかったのがいたかった。

まずは玉澗や牧谿といった、中国の南宋時代のものから。

コピーがなかったあの時代、実は牧谿はあちらでの評価や人気はイマイチだった、とか。

(ってゆー、話をどこかの展示解説で聴いたことがあったなぁ)

だから、日本に回ってきたのだとか。
それを持ち帰って、こうして大事にされて、日本の後世の絵師にも多大な影響を与え~

でも、現地での評価や人気は問題にすべきではない。

結局は美意識が大事だから。

玉澗や牧谿の作品は日本人の美意識や感性に合っていた。

だから、宝物のように大事にされたのだ。

長谷川等伯の竹鶴図屏風と向き合った。

数日前、大徳寺の聚光院で見た狩野永徳の鶴をどうしても比較してしまう。


同じ時期に後にライバル関係となる彼らが描いた鶴は大きさも同じくらいだし、
やはり似ている。

お手本は同じだから。

やっぱ、牧谿のタッチを真似たのだろうなぁ。

ただ、等伯の鶴の方が主張が強いような印象を受けた。


そして、国宝『伴大納言絵巻』。

上巻は見損ねた。今回は中巻だ。

やっぱり、伴大納言絵巻といえば、教科書にも載った応天門の火事のシーンだよなぁ。

でも、今回の見どころは、子供の喧嘩がきっかけで、その親が「実は真犯人は~」と暴露するくだり。


子供の喧嘩に親が飛び込んでる場面は起承転結の4コマ漫画の原型のような描かれ方をしていたり、
暴露する夫妻の素っ頓狂な表情。

漫画の国ニッポンの原点の一つを見たような。

鳥獣戯画といい、おもしろいなぁ。




蒸し暑さに体が悲鳴あげていて、目的を果たした後はとっとと帰ってきた。

最近お気に入りのベーカリーで食パン買ったついでに昼食も済ませ、
帰宅した後は昨夜見損ねたテレビの録画。

正確には見ていたのだが、途中で寝てしまった。


ETV特集「曜変~陶工・魔性の輝きに挑む~」 番組サイト

興味深かった。

やっと、やっと科学分析ができるようになったのね。

中国で4年前に見つかった第4の曜変天目の断片や藤田美術館の協力で
やっと再現に近く~

でも、割っちゃうなんて、もったいなーい。

見損ねた方は6月718日(土)の0:00から再放送するから見てください。

おすすめです。

そういえば、曜変天目が中国になくて、日本だけにあるのは
かの地では不吉なものとされ、出来たらすぐ破壊されたから~
という説もあるらしい。

要するに、その破壊の網の目を潜り抜け、密かに日本に持ち込まれた?


牧谿の作品といい、やはり隣国の関係はいろいろあるもんだ。




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