Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

東博の本館と東洋館

2008年08月16日 06時35分39秒 | 美術館・博物館etc.
 今回は夏らしいラインナップがたっぷり。

【平成館】
 企画展示室 特別陳列 親と子のギャラリー「博物館の水族館」 ※8月31日まで
  魚文様がある陶磁器を集めて展示。
  中国・景徳鎮の壺とか碗とか瓶。
  和物は京焼。
  ほかに、朝鮮やベトナム、北海道(アイヌ民族が焼いたもの?)など産地は様々。
  茶陶としては、大亀の香合、菓子鉢(見立て)、向付(魚か海老の形したお皿)などがあった。 

【本館】
 2階第4室「茶の美術」
  今回は広田松繁氏(1897~1973)の寄贈コレクションの中から ※11月16日まで
  目玉は彫三島茶碗(平茶碗っぽい)銘「木村」。
  古染付の手桶形水指。やっぱ、夏は手桶。それにしても、この夏は古染付を随分見たもんだ。
  南京赤絵の手桶茶器は小さいけれど、色彩がきれい。つい先日、畠山記念館でも同じような茶器を観た。
  スライドで拡大して映し出されると水指かと思ってしまう。
  他には青磁の一閑人蓋置、笹蟹蓋置。蟹がリアル! 「水族館」にあってもよかったかも。
  青磁象耳花入は砧がきれい。
  八角面取釜、江月宗玩筆の一行物(←9/21まで)あたり印象に残った。

  第4室に行くまでに第3室の「宮廷美術」の展示を通ると、歌合切も展示してあったけれど、やっぱ読めん。
  「禅と水墨画」の一休さんの書もあり。

   第8室「暮らしの調度 安土桃山・江戸」
   鍋島や伊万里の皿。
   絵唐津のお茶碗もステキ。
   鼠志野の菓子鉢も渋い。
   仁阿弥道八の菓子鉢は相変わらず華やか。
   ※いずれも展示は10月19日まで。

 1階第13室「陶磁」
   仁阿弥道八のお多福さんの香合がかわいい。
   ここでも伊万里や鍋島の華麗な磁器。大きいものが多い。
   (やはり、日本を代表する焼き物だなーと思う)
   長次郎の「尼寺」。前も見たはずだけど、侘びた感じがいい。
   一入の四方茶碗 銘「祥雲」。 やはり、長次郎回帰かなぁ。「ムキ栗」を写したと思われる形。
   朝鮮唐津の一重口指。どっしり、でも涼しげに見える。
   高取水指もいい。
   織部扇形向付。細長すぎる! 何を盛るんだろう?
   ※いずれも展示は9月28日まで

  第18室「近代美術」 柴田是真の屏風絵「四季花鳥」
   幕末から明治にかけて活躍した蒔絵師さん。
   もちろん蒔絵を描くくらいだから絵は上手だとわかっているけど、屏風絵も手がけていたとは知らなかった。
   うれしい出会い。
  
 
【東洋館】
 第5室 「名物裂」にみる文様Ⅱ ―禽獣文― 一覧
   仕服でおなじみの文様がずらりと並んでいて見応えあり。
   角倉金襴に珠光緞子あたりは稽古場でも見かける。
   万暦緞子は奥秘の稽古を始めるにあたって、自ら購入した古帛紗の柄だしね。馴染があって、嬉しかった。
   ※これらの展示は10月19日まで
 
          中国の陶磁
   本館や平成館で何度か見た青磁茶碗の銘「馬蝗絆」、今回は東洋館へご出張。
   他にも禾目天目、木の葉天目がよかった。
   これらも広田松繁コレクション。
   中国陶器コーナーの全てじゃないけど、観賞していて「おっ、これは茶陶に使える」と思ったものはことごとく広田コレクションで、苦笑した。
   ※これらの展示は9月21日まで

   ちなみに、第5室には漆工の展示もあり。
   屈輪(ぐり)と堆黒(ついこく)の違いを見分けるトレーニングになる?
   堆朱は知ってたけど、堆黄まであるのは知らなかった~。
   ※これらの展示は9月7日まで 

  以前は「東洋館=暗い、陰気、こわい?」という印象があった。
  最近は展示を工夫していて、明るくなったように感じる。
  なので、素通りできなくなったなぁ。

 それにしても、いつもは平成館の特別展は行列していても、本館はガラガラなのに、今回は本館も人であふれていた。
 さすが、お盆ラッシュ?

【余談】
 東博へは2回に1回は平成館の特別展の招待券をGetして訪れている。
 いつも入手できるとは限らない。
 今回も勧められたんだけど、そろそろ4,000円払って年間パスポートを購入する時期がきたかなぁと検討中。
 他の国立博物館の特別展も行けるのか。
 これはよいかも。 
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