あいらのひみつ箱

2006年の年明けとともにジュリーに堕ちました。日の浅いファンが 勝手な思いを書き連ねるゆるいブログです。

センセイの鞄

2009-08-25 17:25:15 | ドラマ・舞台
※この記事はネタバレを含みます。未見の方はご注意ください。

※8/26追加画像アリ
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今日は舞台「センセイの鞄」がお題ですわ~。
2005年8月20日に Bunkamura・シアターコクーンで撮影されたDVDでございます。

イヤー、正直そんなに期待しないで見たんだけど(だって結構イエ、カナーリ?モフな頃の作品だからさ・・)
これが予想外に良かったです!
原作を読んだことはあったんで、ストーリーは解ってましたが、本読んで頭に描いてたイメージとは
結構違ってましたわ。
まずこのストーリー自体についてなんですけど、これ、一種おとぎ話的なストーリーだと感じましたね。
現実感が無いと思いませんか?ご覧になった方~。
でも、生活感の無いところが、こんな無さそうでありそうで、でもたぶん実際には無い恋愛を成立させて
いるのかも。

ちなみに、原作の書評では「初老の男にとって都合のいい、夢物語だ。」みたいなものが結構あったと
記憶してますわ。
69歳の男性が、30歳以上年下の女性と恋愛するわけですから、まあ、そういう見方もあろうかとは
存じますけどもー。

ただ、坂井真紀さんの演技はツキコの「ちょっとゆるキャラ」「ナイーブ」さが強めに出てた感じで、
坂井さん自身はとてもすっきりした印象のかわいらしい人なのですが、この演技では色っぽい感じが
あまりしなくて、でもってそこが、生々しくならず、かえって良かった気がしますが・・・どうでっしゃろ?
(それとも、男からみるとすごく色っぽかったりするのか・・・?)


ところで、コレを演じてるじゅりは57歳ごろで、役柄の69歳のセンセイより一回りも若い。
老人っぽいしゃべり方とかしぐさ、役作りが大変だったんだろうなあ。
歩き方とか絶対、いつもの「無駄に」走ってるじゅりと全然違うんだもん。
どことなくお堅いしゃべり方や、穏やかそうな人柄って、素のじゅりとぜんぜんちが(以下略
元教師らしくお堅いけど、無邪気で、ほんわかした感じの魅力的なセンセイになりきってました。


実はこれ、ちょっとしたなりゆきで、ダンナと一緒に見たんですよ・・・・
(たぶん、坂井真紀がけっこう好きなんだと思われる・・奴の好みから言って)
感想を聞いてみたら、じゅりのこと「役者として、こんな本格的にやってる人だとは思わなかった」
だそうな。ものすごい棒演技を想定してたらしい・・・・(なんで~
こんな老け役を演じてること自体、とても意外だったらしいです。
あと「歌ってるシーンは声が違う」って。

しかし老け役って言っても、やはり所々、老人には見えない色艶が見え隠れしてるし、それがまた
「おおっ」と反応させられちゃうところなんですよねえ~。
特に、鼻めがね(いつもメガネがずり下がってる)を取ると、どうしても老人に見えないんだわ。


センセイと元教え子出会いのシーン。
「まあ、飲みましょう。」と笑顔がステキ。



きのこ狩りに行ったりとか、春夏秋冬のシーンをはさんで、
「この二人って、年は違うけど、間合いがあうんでしょうね。」
と思わせる雰囲気が醸し出されていく感じが、舞台では原作以上に伝わってたんじゃないでしょうか。


行きつけの店のマスターらとみんなできのこ狩りへ。
舞台セットは「チェイサー」の方が細部まで凝ってたかも。



しっかし、この2人のテンポ、他人事としてならいいけど、アテクシは無理だわホント。ツキコさんの
「センセイ」「センセイ」(語尾上げと語尾下げを使い分けるんだこれが)の連発で既にイラッと
来てる時点で、こういう恋愛はできないっすねえ。


センセイの家で飲み直し。・・・で、こてっと寝ちゃったり。
カワエエ~



さて季節を重ねるごとに、ツキコさんてば、センセイの元妻の話に嫉妬心を覚えたり、同窓会で
同級生の男(鶴見辰吾に似た人)に告られても、センセイのことばかり考えてしまうようになって、
こりゃ完全にフォーリンラ~な状態に。


「だってあたし、センセイが好きなんだもん。」と言われ、
ドギマギしつつはぐらかすセンセイ。




おあつらえ向き(笑)。雷の夜に「怖いの~」って、「JulieⅡ」の少年と夫人みたい?
てゆうか、サカイマキー!(←呼び捨て)アテクシとかわって頂戴!!



で、泊りがけで旅行に行くんだけど、けっこう感情あからさまなツキコさんに対して、センセイは
何だかんだはぐらかすのよね。
でも センセイはセンセイで年齢的なことで引け目があって・・・月子さんの気持ちに応えていいものか
どうか揺れてるのが良くわかります。
そこらへんの感情をあまり表に出さないセンセイの心の機微が、ひしひしと伝わってくるじゅりの演技、
素晴しいと思いましたわ。


句などひねって、またもやはぐらかすナリ。でも心が揺れてます。


ツキコさんが浴衣姿で部屋を何度も行ったり来たりするのがもどかしくてねぇ。
「早く○ってまえ!!」・・・い、いえ、シヅレーしました。
まあ、結局このシーンでは途中まで(?)なんですけど。おほほほ。


あ、あご・・・・じゃなくて。腕です。腕に注目。
ツキコさんの背中をトントンする腕がすべらかそうで・・
そんなん老人の腕じゃないから!



しかし、センセイは古い世代の男ですからね。「恋愛を前提としたお付き合い」は、けじめとして
自分から切り出します。
どう考えても、もうがっつり付き合ってるちゅうに(笑)
そのシーンでの名ぜりふがこれですよね↓


「ツキコさん、ワタクシはいったいあと、どのくらい生きられるでしょう」
「ずっと、ずっとです。」
「ずっと、でなければ、ツキコさんは満足しないでしょうか」



・・・・なんだか、切ないね
そのあともおつきあいが続くんだけど、そのへんは簡単に流してはしょってる。これは原作もそうだけど。
だからきっと、ココに至るまでのお話のほうが大事なんだね。きっと。


結ばれたって先があるわけじゃないんだけど・・・・
「でも、良かったね。」と言いたくなっちゃいます。



「センセイの鞄」という題名が、重みを持って胸に突き刺さるラストシーンまで見終わったあとは、
♪愛しさと切なさと、心強さと~♪って、篠原涼子な気分になれちゃう?かも。(←古
マチベンのモフが大丈夫な方ならイケルと思いますので、未見の方がいらしたらゼヒどうぞ♪
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え、アップの画像が無い?・・・・・それはたまたまよ~(汗


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2009/8/26追加 
no-a様のお気に入りシーン。

畳に伏して寝こけてしまったツキコさんに、
「くっきりと付いてますね、畳の目」
は、挟まれたい~