現在、現場ではヒートアイランド対策の紹介として、約15坪の土地でプラスチック箱(トロ箱)を活用した田んぼ作りと、芝生の整備を行っている。
トロ箱田んぼは稲を育てるだけでなく、様々な生き物が生息する「ビオトープ的」機能もあり、水分の蒸発による気温上昇の抑制と、生態系の回復というふたつのメリットがある。この展示を見てヒートアイランドについての原理を学んでいただき、屋上緑化などに活用してもらうことが狙いだ。
ところで現在、この整備の過程で田んぼの脇にニンジンとパセリを植えようと企画しているのだが、それをめぐってささやかな攻防が繰り広げられている。
ニンジンやパセリは、キアゲハの幼虫が大好物で、毎年畑のあちこちで見られるが、どんなに成虫がきれいでも野菜を育てる上では害虫である。特にキアゲハの幼虫はニンジン、パセリ、アシタバなどを好んで食い散らかす困ったやつだ。普段からモンシロチョウ被害に悩まされている現地スタッフは、芋虫すべてを敵とみなしている様子。
そこで代表の私と副代表のIさん、広報のRが『キアゲハ救出隊』を結成し、畑の幼虫たちを集めて育てる保護区にしようとしたのだ。
「キアゲハは都会では貴重だから守ってあげないと」
というものの、現場のスタッフは聞き入れない。
「なんであんな芋虫育てなきゃなんないの?」
「あの色が気持ち悪くてたまらん、ウンチも大きいし」
「てんぷらにして食ってみよう」
などなど。
(ヌヌゥ、なんという奴ら。代表と副代表が言ってるのにぃ)
と思うものの、NPOにおいて代表・副代表とは『一番責任を負う人』の意味であって、企業などの他の組織のように責任に見合う権限など全くないのである。現場では現場のスタッフが強い。「訳のわからないことをいう3名」対「多数の構図」となってしまった。私はただひたすら
「そこをなんとか、ねっ、ねっ」
とみんなに頭を下げている始末である。
先日、アルピニストの野口健さんがテレビで
「環境問題は環境との戦いではなく人間との戦いなんですね」
と、富士山でのご自身の経験を踏まえて話をしていたが、まさにその通り。
キアゲハを守るためには、このスタッフ軍団と戦わねばならぬぅ!
―絶対に負けられない戦いがそこにはある-
そう、その通り!!我々は環境問題に取り組んでいるNPOなんだ。キアゲハが飛びまわれる環境を取り戻すんだ!「僕らはみんな生きている」の歌にあるように、ミミズだってオケラだって友達なんだぁ!!
「やめてよ、ミミズなんて気持ち悪い」
キアゲハをめぐる攻防は、現在風向きがたいへん悪い。
あきず・あせらず・あきらめず
キアゲハをめぐる攻防(と言う名の泣き落とし)は続く。
トロ箱田んぼは稲を育てるだけでなく、様々な生き物が生息する「ビオトープ的」機能もあり、水分の蒸発による気温上昇の抑制と、生態系の回復というふたつのメリットがある。この展示を見てヒートアイランドについての原理を学んでいただき、屋上緑化などに活用してもらうことが狙いだ。
ところで現在、この整備の過程で田んぼの脇にニンジンとパセリを植えようと企画しているのだが、それをめぐってささやかな攻防が繰り広げられている。
ニンジンやパセリは、キアゲハの幼虫が大好物で、毎年畑のあちこちで見られるが、どんなに成虫がきれいでも野菜を育てる上では害虫である。特にキアゲハの幼虫はニンジン、パセリ、アシタバなどを好んで食い散らかす困ったやつだ。普段からモンシロチョウ被害に悩まされている現地スタッフは、芋虫すべてを敵とみなしている様子。
そこで代表の私と副代表のIさん、広報のRが『キアゲハ救出隊』を結成し、畑の幼虫たちを集めて育てる保護区にしようとしたのだ。
「キアゲハは都会では貴重だから守ってあげないと」
というものの、現場のスタッフは聞き入れない。
「なんであんな芋虫育てなきゃなんないの?」
「あの色が気持ち悪くてたまらん、ウンチも大きいし」
「てんぷらにして食ってみよう」
などなど。
(ヌヌゥ、なんという奴ら。代表と副代表が言ってるのにぃ)
と思うものの、NPOにおいて代表・副代表とは『一番責任を負う人』の意味であって、企業などの他の組織のように責任に見合う権限など全くないのである。現場では現場のスタッフが強い。「訳のわからないことをいう3名」対「多数の構図」となってしまった。私はただひたすら
「そこをなんとか、ねっ、ねっ」
とみんなに頭を下げている始末である。
先日、アルピニストの野口健さんがテレビで
「環境問題は環境との戦いではなく人間との戦いなんですね」
と、富士山でのご自身の経験を踏まえて話をしていたが、まさにその通り。
キアゲハを守るためには、このスタッフ軍団と戦わねばならぬぅ!
―絶対に負けられない戦いがそこにはある-
そう、その通り!!我々は環境問題に取り組んでいるNPOなんだ。キアゲハが飛びまわれる環境を取り戻すんだ!「僕らはみんな生きている」の歌にあるように、ミミズだってオケラだって友達なんだぁ!!
「やめてよ、ミミズなんて気持ち悪い」
キアゲハをめぐる攻防は、現在風向きがたいへん悪い。
あきず・あせらず・あきらめず
キアゲハをめぐる攻防(と言う名の泣き落とし)は続く。