decay

...ripe with

乱歩地獄・クロスザレンズ・盲獣

2005-11-14 | movie
「乱歩地獄」公開記念のオールナイトイベントに参加した。
トークショーに「ヴァイブレーター」や「赤目~」の大森南朋
が来ていてちょっと感動した。(名前は知らなかったが・・)
いい人そうだった。あと芋虫の女優さんと監督と芥川賞作家の
若い人。みんな乱歩を少年時代に図書室で読んだりしてた
みたいだ。実は自分は乱歩を読んだ事がない。図書室にで
手にとっても「うわぁ青銅魔人が風呂場におるで」と挿絵ばかり
見ていた気がする。でも同年代の夢野久作を1,2作読んだので
なんとなくだけど感じは掴めている(つもり)。映画と原作は
別物だとみんな言ってたけどね。屋根裏から穴をあけていけない
ものを見るイメージはみんなもってるでしょう。

--

乱歩地獄は4人の監督によるオムニバス映画
全ての作品には浅野忠信が出演している

「火星の運河」
これはまさしくアルバムの1曲目を飾るに相応しい恐ろしく
緊張感のある少作品。ほぼ無音で時々轟音ノイズ、広大な
大地で全裸の浅野忠信。音楽的な作品だと凄く思ったのだが
監督さんはやっぱりミュージックビデオの人らしい。
御茶ノ水ジャニスでノイズコーナーにはまった時期、部屋で
聴きながら今日もやべぇの借りてきちまったぜ、と気持ちが
高ぶる感じ、そんな作品だった。

「鏡地獄」
内側に鏡張りにした球体の中に入ったら何が見えるだろう?
そんな乱歩のアイデアから生まれた原作らしい。この作品は
結構普通な感じにできている。最近良く見る成宮寛貴という人
が出ています。和鏡を作るシーンをずっと見ていたかった。

「芋虫」
キャスト、内容共にこの作品だけで公開しても全く損しない
まさに乱歩地獄のメイン作品だと自分は思います。監督は
ピンク映画の人らしい。
しかし、トークショーにもいたあの顔のちっちゃい清楚な感じの
女優さんが手足をもがれ芋虫と化した大森南朋にあ~んな事を
してしまうとは・・・最高。

「蟲」
この作品は漫画家のカネコアツシという人の初監督作品らしい。
弱冠ポップ?な感じに少し違和感を感じたけど、全体的に、いや
浅野忠信に笑えたので良かったです。


そして乱歩地獄の撮影過程を追ったドキュメンタリー作品

「クロス・ザ・レンズ」
乱歩地獄の監督達、浅野忠信、そして本作の監督である福島監督、
表現者達の思いを綴ったドキュメンタリー作品です。映画とは何
なんだろうか?レンズのこっち側と向こう側。それは相違ない
ものなんじゃないだろうか?
音楽をやってた頃、音楽とは何だってよく考えた。人が現れた時、
自然の音、雷鳴の騒音、メロディーよりもリズムが先に生まれた
んだじゃないだろうか?もっと前、無音の時代、無音は音楽なんだ
ろうか?(これはジョン・ケージがやったね)空気の振動、波動が
人が現れた場所に到着する。全然わかりません。
クロス・ザ・レンズはそんな思いを持った人たちの作品だと思います。


「盲獣」
1969年の乱歩原作映画「盲獣」、主演は船越英二。盲目の狂的彫刻家が
モデルの緑魔子(この名前は忘れん)に迫る、しかも母もグル。
これを見て乱歩だ、と思ってしまった。時代毎に全く違ったものを見せて
くれる江戸川乱歩ってなんか凄いと思った。
最後の「D坂」は見たことがあったし始発出ていたので帰りました。


乱歩に興味がある方は是非どうぞ
www.rampojigoku.com/
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3 コメント

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うお (baohr)
2005-11-15 00:40:27
来てたのか!

声かけてくれればよかったのに

観てくれてありがとう
返信する
Unknown (k-8bit)
2005-11-15 09:28:50
TBありがとうございます。

ノイズ通った人には「火星の運河」はヒットしますね。そして「盲獣」は衝撃でした。緑摩子の妙な美しさに酔いました。
返信する
Unknown (縦長)
2005-11-20 21:29:08
話しかけられませんでした。

感想を頭の中で整理できなかったので・・

でも「フフ、市民がここにいるというのに」と

密かに壁の影から見つめておりました。



> k-8bitさん

彼女の身体はあの時代では突然変異だったので

しょうか?棒読みのナレーションもいかしてましたね。
返信する

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