大きな公園に5匹の仔猫を連れた1歳位のノラ猫のお母さん猫
がいました、とても利口で用心深く、仔猫の躾けもよく出来ていて、
触ることはもちろん、捕まえることはとてもできる状態ではありま
せん。けれども何とか捕まえて避妊手術をしなければこの仔達の
居場所がなくなります。手で捕まえるのは無理なので、大きな網
を作りました、しかし網を見ただけでどの猫も逃げてしまいます。
そのことよりも頭を悩ませたのは、どの仔が雄猫なのか雌猫なの
か分からないうえに、兄弟の模様が似ているので仔猫の区別が
つかない事でした。写真を撮りました、写真ではわかりますが、
その場では仔猫達は動きまわりますのでよくわかりません。
動物病院の獣医さんに相談しました、「絵を描いてみたらいいよ、
身体の模様は身体の伸び縮みで正確には分からないけど、顔の
模様は変わらないからと。」絵の描き方まで教えて下さいました。
絵を描くためによーく見ると違いがある事がわかりました、鼻の下
の右側に小さく茶色の模様のある仔、同じく鼻の下の左側に模様
のある仔、模様の無い仔、鼻の上が茶色の仔、黒と白色の仔、そ
して名前をつけました、「右ちゃん、左ちゃん、なかちゃん、はな
ちゃん、クシちゃん」です。なんとも手抜きな名前ですが猫の数が
多いうえ、性別さえ分からないので見た目でつけるしかありません
。けれども呼びやすく名前を間違えることはありません。
それから忙しい日々が始まりました、1匹捕まえると動物病院
へ走りました、「先生、雌猫だったら避妊手術お願いします。雄猫
だったら手術したくないので連絡下さい。」動物病院の先生は私の
気持ちを分かって下さって、忙しいのに手間暇かかるのに、協力
をして下さいました。捕まえるのも大変でしたが困った時に助けて
下さる方が現れる、それが不思議なことでした。
3匹が雄猫で2匹が雌猫でした。