民主党に政権が移り、鳩山総理や前原国交省大臣が、「八ッ場ダムストップ」を打ち出したとたんに、「かわいそうな地元民、地元の町長も関係知事も、みんな中止に反対している」という論調で、新聞、テレビが書き立てる。付け替え道路の橋脚の写真を、まるでダム護岸工事の一部でであるかのようにドアップで映す、掲載する・・・騒ぎ。お調子もんのわが千葉県知事は、真っ先に八ッ場ダム建設予定地に駆けつけ、「ダムは必要だー!」と叫ぶ。
そんな画面を連日見せ付けられ、悔しくてしょうがなかったが、本日「みんなの八ッ場パーフェクトガイド」なる冊子が届いた。「八ッ場ダムをストップさせる千葉の会」「八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会」が作成した冊子である。正しい情報を伝えたいという関係者が渾身の想いをこめて作った冊子である。
この冊子はインターネットからもダウンロードできる。
http://yanbachiba.web.fc2.com/yambaexp090915.pdf
八ッ場ダム関連自治体では既に人口減少が始まっており、水需要も本当は減っている。埼玉の上田知事が、「八ッ場ダムが出来ないと緊急時に7割の水しか確保できない」という主張は、これまで、戦後50年以上、ダムなしでやってきたのに・・・、と反論したい。
また、ダム事業によって潤ってきたのはダム予定地ではなく、八ッ場ダム関連事業受注体と国交省天下りだった、という事実。
冊子の中であげられているマスコミで喧伝されている情報の間違いをいくつか書く。(詳細はダウンロードして読んで欲しい)
①八ッ場ダムを中止したほうが高くつくという話は、間違い。
八ッ場ダムはすでに7割も出来ている、と書かれているが、実際は4600億円も事業費をすでに7割使ってしまったということであって、工事の進捗率とは無関係。
また4600億円という事業費も、周辺は地すべり地帯であるから、今後膨大な地すべり対策費を必要とする。この経費は当初計画にまったく計上されていない。
②関係自治体に利水負担金を返還しなければならないという話。
1460億円を返還しなければならない、という話も眉唾。この金額には、国庫補助金も含まれているので、それを除くと、実際は、890億円。おまけに、その経費は、国が負担しようが、自治体が負担しようが、国民の負担であることには変わりないのだから、本質的には意味のない議論である。
③東電への巨額の減電補償が発生する。
(ちょっとややこしいので、書くのは割愛)
④完成が27年度末、というのも嘘。
考えても欲しい。7割の工事進捗が真っ赤な嘘で、まだ、本体工事にさえ入っていないのだ。おまけに、用地買収が済んでいないところさえある。地すべり対策だって、これから。完成できるわけがない。
⑤「暫定」水利権がダム中止になって失われる、という嘘。
八ッ場ダムの暫定水利権とは、八ッ場ダムの先取りの水利権として「とりあえず」許可された水利権のことである。
水利権のほとんどは、農業用水関係である。減反政策をここまで進めておいて、水田用の農業用水が、当時と同じ程度である必要があるだろうか?よくテレビで映し出される映像で、渇水でダム湖の水位が下がっている画面がある。しかし、その水の利用権のほとんどが農業用であるということは、田んぼには、田植えの頃ほど、水が必要でなくなっているのだから、一時的に農業用水の一部を飲料用に回せばいいだけである。あえて渇水の映像を連日映し出すのは、ダム工事が必要だという論理を成り立たせるための陰謀でしかない、とずっと思ってきた。(あ~、癪にさわる。)
⑥治水問題は、とっくにけりが付いている。
戦時中、丸坊主にされた山は確かに保水力が落ちて大洪水の危険があった。しかし、戦後の植林事業によって、今や山林は原状回復して山の保水力ももどっている。だからこの頃は、国も、治水の問題を、あまり口にしなくなっている。
⑦ダム予定地住民の生活の再建の問題
ダムを中止するとしても、また、続行するにしても、戦後50年の永きに渡って、地元住民を翻弄し続けてきた国政の責任は重い。十分な手当てが必要案ことは、当然である。
また、このままダムが出来たからと言って、ダム湖の景観が、あるがままの吾妻渓谷の景観に勝ることはありえない。中止して、あの胸が熱くなるほど美しい吾妻渓谷とともに、温泉地として観光振興をすすめて欲しい。そのサポートを、加害者である国はしっかりなすべきである。(もちろん、加害者は、これまで大手ゼネコン等と一体となって、地元住民を苦しめてきた与党!自民党とそれを躍らせてきた官僚である)。国政を担うことになった民主党は、慎重に、苦渋をなめてきた地元住民に配慮しつつ、中止を実現して欲しい。
そんな画面を連日見せ付けられ、悔しくてしょうがなかったが、本日「みんなの八ッ場パーフェクトガイド」なる冊子が届いた。「八ッ場ダムをストップさせる千葉の会」「八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会」が作成した冊子である。正しい情報を伝えたいという関係者が渾身の想いをこめて作った冊子である。
この冊子はインターネットからもダウンロードできる。
http://yanbachiba.web.fc2.com/yambaexp090915.pdf
八ッ場ダム関連自治体では既に人口減少が始まっており、水需要も本当は減っている。埼玉の上田知事が、「八ッ場ダムが出来ないと緊急時に7割の水しか確保できない」という主張は、これまで、戦後50年以上、ダムなしでやってきたのに・・・、と反論したい。
また、ダム事業によって潤ってきたのはダム予定地ではなく、八ッ場ダム関連事業受注体と国交省天下りだった、という事実。
冊子の中であげられているマスコミで喧伝されている情報の間違いをいくつか書く。(詳細はダウンロードして読んで欲しい)
①八ッ場ダムを中止したほうが高くつくという話は、間違い。
八ッ場ダムはすでに7割も出来ている、と書かれているが、実際は4600億円も事業費をすでに7割使ってしまったということであって、工事の進捗率とは無関係。
また4600億円という事業費も、周辺は地すべり地帯であるから、今後膨大な地すべり対策費を必要とする。この経費は当初計画にまったく計上されていない。
②関係自治体に利水負担金を返還しなければならないという話。
1460億円を返還しなければならない、という話も眉唾。この金額には、国庫補助金も含まれているので、それを除くと、実際は、890億円。おまけに、その経費は、国が負担しようが、自治体が負担しようが、国民の負担であることには変わりないのだから、本質的には意味のない議論である。
③東電への巨額の減電補償が発生する。
(ちょっとややこしいので、書くのは割愛)
④完成が27年度末、というのも嘘。
考えても欲しい。7割の工事進捗が真っ赤な嘘で、まだ、本体工事にさえ入っていないのだ。おまけに、用地買収が済んでいないところさえある。地すべり対策だって、これから。完成できるわけがない。
⑤「暫定」水利権がダム中止になって失われる、という嘘。
八ッ場ダムの暫定水利権とは、八ッ場ダムの先取りの水利権として「とりあえず」許可された水利権のことである。
水利権のほとんどは、農業用水関係である。減反政策をここまで進めておいて、水田用の農業用水が、当時と同じ程度である必要があるだろうか?よくテレビで映し出される映像で、渇水でダム湖の水位が下がっている画面がある。しかし、その水の利用権のほとんどが農業用であるということは、田んぼには、田植えの頃ほど、水が必要でなくなっているのだから、一時的に農業用水の一部を飲料用に回せばいいだけである。あえて渇水の映像を連日映し出すのは、ダム工事が必要だという論理を成り立たせるための陰謀でしかない、とずっと思ってきた。(あ~、癪にさわる。)
⑥治水問題は、とっくにけりが付いている。
戦時中、丸坊主にされた山は確かに保水力が落ちて大洪水の危険があった。しかし、戦後の植林事業によって、今や山林は原状回復して山の保水力ももどっている。だからこの頃は、国も、治水の問題を、あまり口にしなくなっている。
⑦ダム予定地住民の生活の再建の問題
ダムを中止するとしても、また、続行するにしても、戦後50年の永きに渡って、地元住民を翻弄し続けてきた国政の責任は重い。十分な手当てが必要案ことは、当然である。
また、このままダムが出来たからと言って、ダム湖の景観が、あるがままの吾妻渓谷の景観に勝ることはありえない。中止して、あの胸が熱くなるほど美しい吾妻渓谷とともに、温泉地として観光振興をすすめて欲しい。そのサポートを、加害者である国はしっかりなすべきである。(もちろん、加害者は、これまで大手ゼネコン等と一体となって、地元住民を苦しめてきた与党!自民党とそれを躍らせてきた官僚である)。国政を担うことになった民主党は、慎重に、苦渋をなめてきた地元住民に配慮しつつ、中止を実現して欲しい。